トランスフォーマー: Classics/ShatteredGlass クリフジャンパー とシャッタードグラス入門
- Enter the Uh
- クラシックス/クリフジャンパー
- SCI-FI版「浪人と村娘」が読めるのはOHMだけ!
- ShatteredGlass BIGINS
- まだまだあるよシャッタードグラス・ストーリー
Enter the Uh
パワーオブザプライムの海外展開も一段落し、トランスフォーマーの新たなトイライン「SIEGE:War for Caybertron TRILOGY/シージ・ワーフォーサイバトロン・トリロジー」の情報も小休止、実写版スタジオシリーズなどの情報は上がりつつも個人的には情報WAR~WAR~!も、しばらくはストップイットでつまりいくらか落ち着いた日々を過ごしている。
そんな束の間の休息だが、じゃあこれまでのよっしゃ書くぜ!…いつか…!をディグするタイミングだろうが!と奮い立ち、久しぶりにシャッタードグラスなんです。
クラシックス/クリフジャンパー
そんな訳で今回は海外版「トランスフォーマー・クラシックス」のクリフジャンパー。「普通じゃん!お前さっきシャッタードグラスって言ったじゃん!」という方がもしかしたらいらっしゃるかもしれないのだけど、それに関しては後述。
国内盤では変形ヘンケイ版として知られるバンブルビーのリカラー。残念なことにこちらのクリフは国内への導入がなく海外のみでの販売に。基本的にバンブルからの変更はないが、いわゆる「赤いオートボット」等と揶揄される彼のイメージからか、ファイヤーパターンの塗装が施されている。
クラシックス・変形ヘンケイのバンブルビーやこのクリフジャンパーには「武器がついていない」という若干残念なウィークポイントがあるのだけれども、その代りとしてジェットスキーが乗っている牽引車が付属。
めちゃくちゃアウトドア感溢れるこのジェットスキーはフライトパックへと変形する。
爪先がモロっと車のフロントだったりと可動に難がありそうな見た目をしているのだが、土台が大きい分驚くほどに安定感があり可動も充実している。また、そんな足も含め全体的にぎっちりと詰まっており、非常にボリューム感がある傑作。個人的な感覚だがやはりクリフには重火器が似合う。
アマゾンでは例によってマーケットプレイスにてイカれた値段で販売されているが、ヤフオクや中古ショップであれば1500~3000前後で取引されている感じ。
SCI-FI版「浪人と村娘」が読めるのはOHMだけ!
アメコミにおけるスポットライト(キャラ単体にスポットを当てた読み切り)でも、荒々しさは健在なのだが…
乱暴で荒っぽいクリフが一人地球へと不時着、親を失った少女とその弟と出会うことで薪割りなんかしちゃって!
…あの、ほらあるじゃないですか、さんざん悪さをしてきた奴が半殺しにされて流れ着いた先で村娘みたいなのに介抱を受けて、いい仲になったりして、、で、「さんざん悪さをしてきた俺だが、この村でこの娘と静かに暮らすのもいいのかもしれねぇな…」みたいな?
でもね!結局来てしまうんですよ。昔つるんでいた悪者達(しかも男を半殺しにしたやつだったりね)が、なんの因果か村へと現れてしまい、それを止めるために男は二度と触れないと誓った刀をもう一度手に取り、眠っていた自身の中の化物を目覚めさせてしまう…みたいなね。あるいはどっちか死にますね、男か、娘か。あぁ無情、そういうクラシカルな無常ストーリーがあるじゃないですか。
スポットライト・クリフジャンパーは、まさにそういうメガロクラシックな「浪人と村娘」的なストーリーをなぞったような、ハイパーSCI-FI版「浪人と村娘」なので。ネオ・クラシックなので。個人的にはこの話は大好きです。クリフの魅力が詰まっているネオクラ「スポットライト・クリフジャンパー」はオールヘイルメガトロンで読め!
トランスフォーマー:オール・ヘイル・メガトロン (ShoPro Books)
- 作者: シェーン・マッカーシー,グイド・グイディ,中沢俊介
- 出版社/メーカー: 小学館集英社プロダクション
- 発売日: 2015/03/23
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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※邦訳アメコミは徐々に値上がりしていくのが常なので注意されたし。
ShatteredGlass BIGINS
これまで幾つかのシャッタードグラスアイテムのポストを行ってきたのだけど、翌々考えてみれば「始まり」に触れていなかった。という事で、クリフジャンパーを引っ張り上げてやってまいりました。
シャッタードグラスは善悪反転でそもそもインシグニアの色も逆転してるだろうが。
っていう話なのだけど、このクラシックス・クリフジャンパーはシャッタードグラス界の住人ではあれど、正義のオートボットの戦士。そもそものシャッタードグラスの始まり、BOTCON2008にて発表されたコミック「TIMELINE#3」では、このクリフが悲鳴を上げて時空の裂け目のようなところから放り出されるシーンから始まるのだ。
このクリフジャンパーこそがまさにクラシックスのトイをベースに描かれている為、一部のシャッタードグラスファンにとってはこのクリフは非常に重要度が高く、またシャッタードグラス世界をトイで再現する際には、最も安価で手に入れられるシャッタードグラス・アイテムなんじゃないでしょうか。
※コミック内でもジェットスキーのフライトパックを装備している。
こうして次元の狭間のような場所から飛び出し、クリフが行き着いた一つの平行世界が「シャッタードグラス・ユニバース」。ここがかの有名な、悪のオートボットと正義のディセプティコン、善悪やすべての設定が"完全反転"した世界なのだ。
しかし、そんな事態を知る由もないクリフ(と、当時の初見の読者)。飛び出してきたディセプティコンとぶつかるも、やたらと謝りまくる気の弱そうなディセプティコン。クリフが動揺する中でそのディセプティコンが突如背後から撃ち抜かれる。
「あれ…?クリフジャンパー…?お前死んだんじゃないの?」
逃げ惑うディセプティコンを背後から撃ち抜いたのは髭面のロディマスだった。
※画像はユニクロナス
アイアコン(オートボットの拠点とされる場所)へと連れて行かれ、SGオプティマスと遭遇を果たす事に。クリフが死んだと思っていたオプティマスは喜び、見せたいものがあると大はしゃぎ。
しかしクリフが目にしたのは通路に飾り立てられたディセプティコンの死体の数々。ドン引きするクリフに「美しいだろう?お前もそう思うだろう?な?」と一人テンションぶち上がるSGオプティマスであった。
さらにSGオプティマスはクリフを溶鉱炉の処刑場へと案内。今まさに捕虜となったランブルの処刑が行われようとしており、クリフの言動に違和感を感じ始めたSGオプティマスは「お前(クリフ)の復帰祝として一発、お前自身の手で処刑するように」とクリフへと委ねる。
クリフは「オートボットの法の下に捕虜には権利がある、こんなのは正義ではない、どうしちまったんだ!?」とオプティマスに訴える。
OH, SO UNWISE...
次の瞬間SGオプティマスから激しい銃撃を食らうクリフ。瀕死のクリフを前にSGオートボットの一同、爆笑。(HAHAHA!)
中に吊るし上げられたディセプティコンの死体たちへと「こいつどうする?」と語りかけ、「なになに?捨てろって?」と小芝居を打つSG鬼畜オプティマス。こうしてクリフは汚染区域へと廃棄されてしまう。
…
…
「……やっぱり彼だ!プライムのお気に入りの…クリフジャンパー!」
「メガトロンと通信したが、メガトロンは彼を生かして連れて帰ることを望んでいる」
「まずは彼を安定させて…そうすれば動かせる…」
気がつくとクリフジャンパーはディセプティコンの基地の内部で治療を受けていた。
「ディセプティコンの収容所には用はないぜ!またな負け犬共!」と逃亡を図るもよそ見をしていた顔に衝撃が走り、、
SGメガトロン「おい、大丈夫か?」
SGサイドスワイプ「そうとは言えませんね…」
…メガトロンとの邂逅。
オートボットの戦士であったはずのサイドスワイプ(ランボル)の存在に気づき「ディセプティコンのクズどもと何してやがる!」と相変わらず暴れん坊将軍のレッドなクリフ。
SGメガトロンは汚染地域に長時間放置されたためにメモリーサーキットが傷付いていることを懸念しSGショックウェーブに見せるようにとSGサイドスワイプに持ちかけるが、何か思うことがあるSGサイドスワイプは二人で話をしたいと申し出る。
元々SGオートボットに所属していたSGサイドスワイプはSG世界のクリフが死んでいることを知っており違和感を感じていた。
ここからは怒涛の長台詞による状況説明タイム。初めてSG世界がお披露目され、その世界に戸惑いまくりヒドい目に合いまくるクリフ=読者は、ここでこの世界が
- 司書であった「オプトロニクス」という存在の台頭
- オプトロニクスが自身の体を強化しオプティマスプライムと名乗り残虐の限りを尽くし進軍を始めたこと
- メガトロンがそんな圧政に立ち上がりレジスタンス運動を開始したこと
- メガトロンはトランスフォーメーション技術を開発し、レジスタンス達は変形することが可能となりそれがオートボットへの対抗手段へとなっていること
- レジスタンスの戦士たちはディセプティコンと名乗り始めたこと
- オプティマスはメガトロンが生み出したトランスフォーメーション技術を複製し、自身の軍隊へ変形機構を与え始めたこと
等々…怒涛の世界観の説明が始まる。
ここで驚きなのは、この世界ではトランスフォーマー達は元来変形機構を持っていたわけではなく、大学教授で超インテリ数学教師のSGメガトロンが、極悪オートボットへの対抗手段として開発した技術であり、SGオプティマスはその技術をパクって変形できるようになった、という事実。
これに対して「正直信じらんねーよ」と、ごもっともなクリフ君。何故元々オートボットのSGサイドスワイプがディセプティコンにいるのか?という問いに対して、SGオプティマスに殺されかけた事、仲間が殺されたこと、自分が生き残ったことを語る。そしていつの日か、SGオプティマスは自身を生かして逃したことを後悔する日が来ると。
悪のオートボット達が既に枯渇しつつあるエネルギーを求め、戦艦"アーク"を使い他の星(おそらく地球)へと侵攻する情報をキャッチ。ディセプティコンはこれを阻止せんと両軍は戦闘に突入する。
戦闘が激しさを増す中で、クリフは自分が知る者達(オートボット)を攻撃する事に未だ葛藤していた。SGオプティマスはこの"裏切り者"を抹殺しようと照準をクリフへと合わせるも…
SGメガトロンが盾となりクリフは一命を取り留める。
クリフ「な、なんでそんなことをするんだ?俺はお前のところの兵隊ではないんだぞ!」
メガトロン「うう…す、すべての生命は神聖なものだ。それが他者であろうが敵であろうが…!」
と聖人っぷりを発揮。胸を撃ち抜かれつつも、自分を放って安全な場所へと避難するように告げるメガトロンに、遂にクリフは決心しガラスガスによってオプティマスの計画を阻止する。さらにSGメガトロンはSGオプティマスへと反撃し、SGオプティマスは重症を負う。
メガトロンの「栄誉の為にディセプティコンに入らないか?」との問いに
「あぁ、プライマスよお助けを!まさか俺がこんな事を言うとは思いもしなかった、でも、いいぜ、メガトロン。君の仲間になろう!」
クリフが答えるところで、この善悪反転ユニバース戦線の幕開けとなるTIMELINE#3「シャッタードグラス」は終了となる。
まだまだあるよシャッタードグラス・ストーリー
SG世界の始まりである「シャッタードグラス」は(実際には予告編があったけど)上記のような内容となっており、これ以外にも自分が完全に追えているストーリーでは
Dungeons&Dinobots/ダンジョンズ&ダイノボッツ
TFCC会報にて公開された小説。冒頭の1ページが会報にて、その続きはWEB上のTFCCのメンバーのみが読めるページに公開された。
上記「シャッタードグラス」のストーリーの続きとなっており、Mayhem Suppression Squad(メイヘム鎮圧部隊=ブラジオンが所属するメイヘムアタックスクワッドのSG版)の活躍や、スパークを持たないダイノボットのクローン達を引き連れて登場するSGホイルジャックや、ダイノボットの逃亡、それらを捕獲するためのオートボットとディセプティコンの捜索チームがダイノボットを巡り錯綜する。
Reunification/リユニフィケーション
TFCC会報誌にて公開された全6話からなるコミック。
アルファートライオンのクーデターや、原初の13人のプライムの一人であるネクサスプライム=ネクサスマキシマス(画像右のコンバイナー)の登場。
ここではアルファトライオンを信仰するSGサイクロナスがSGメガトロンを裏切り強襲。結果としてSGガルバトロンへの転生のトリガーを引くことに。
※SGガルバトロンについてのポストはこちら↓
TIMELINE#7 INVASION/インベイジョン
Botcon2008「シャッタードグラス」に続く新たなボックスセット「インベイジョン」がBotcon2012にて登場。
SG世界ではSGオプティマスの弟に設定されたSGウルトラマグナスが善悪反転ユニバースから通常ユニバースを股にかけて暴れまくるお話。
SGオートボットのリーダーの座を奪おうとして、兄・SGオプティマスに顔面の皮を剥がされたウルトラマグナス。通常世界へと侵攻し、1ページでワーパス、ホイルジャック、トラックス、ジャズをSATSU-GAIする暴れぶり。
SGウルトラマグナスのポストはこちら↓
BOTCON2012のインベイジョンではウルトラマグナスの他に
- SGサウンドウェーブ(ボックス)
- SGトラックス(ボックス)
- SGトレッドショット(ボックス)
- SGオプティマスプライム(新ボディ版)
- SGオクトパンチ
- SGジャンキオン
あたりが玩具化されている。
ちなみにシャッタードグラスにてサイドスワイプが語った「僕はSGストラクサスの詩が好きなのに…」の話通り、ザ・バード・オブ・ダークマウント=ダークマウントの詩人ことストラクサスが登場し、彼が詩を読むことでストーリーを締めている。相変わらずSG世界はタチの悪い冗談の連続である。
Beastwars Shatteredglass/ビーストウォーズ・シャッタードグラス
TFCC会報に掲載された全6話のコミック。前述の顔面皮無し極悪ウルトラマグナスの影響によって、通常(正義の)ウルトラマグナスと通常(悪の)メガトロンの船が過去の時代へとタイムスリップ。ビーストウォーズのパラレルとしてマグナスをリーダーとしたオートボットとディセプティコンの間で「新たなビーストウォーズ」が開戦する。
オプティマス・プライムがビーストウォーズではオプティマス・プライマル(原始)だったように、ビーストウォーズへと参戦するウルトラマグナスはウルトラ"マンモス"へマクシマイズ!頭頂部のフサフサが非常にキュートなマンモスへと姿を変える。
このウルトラマンモスはビッグコンボイのリカラーにて、TFCCの会員限定アイテムとしても販売された。ビッグコンボイの再販もあるので近々ブログを書きたい、いつか。
彼の船の乗組員として
へとビースト化。
コミックのジャケにもあるように、デプスチャージが非常に重要な役どころで登場、デプスチャージって海外人気が異様に高いイメージ。
たしか、BeastMachines/ビーストウォーズ・リターンズが不人気のために打ち切られた続編ではチータスの上官としてデプスチャージが登場予定だったとか、そんな感じだった気がする。詳細はググってくれ。
以上が僕が「出版物」として所持しているSG世界の物語。
そもそもシャッタードグラスの世界観やストーリーは、公式からライセンスを受けて作られたライセンス物で、基本的にはBOTCONやトランスフォーマーズ・コレクターズクラブ等のみで展開されていた物語。
これらのイベントやファンクラブが終了してしまった今、新たな玩具やコミックの登場はなかなかに絶望的なのだが、しかしながら昨今のPOTPロディマス・ユニクロナスのように「非常にそれっぽい」アイテムは登場を果たしてもいるので、今後も公式がこの辺りを上手いこと吸収してそれっぽい物を販売してくれることに期待したい。
トランスフォーマー パワーオブザプライム PP-40 ロディマスユニクロナス
- 出版社/メーカー: タカラトミー(TAKARA TOMY)
- 発売日: 2018/11/23
- メディア: おもちゃ&ホビー
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