トランスフォーマー：Botcon2012 シャッタードグラス ウルトラマグナス
トランスフォーマー「Botcon2012ボックスセット・INVASION」より
ウルトラマグナスNo.2
シャッタードグラス(善悪反転TF世界)が続いている昨今。今回は遂に極悪オートボットの暴れん坊、SGウルトラマグナス。2012年の海外イベントにて販売されたボックスセット「INVASION」に含まれているアイテムなのだけどオークションサイトで単体購入。
毎度の注釈で申し訳ないのだけどシャッタードグラス＝SG世界は、通常世界の「正義のオートボットVS悪のディセプティコン」の構図を完全反転させたパラレル世界のお話。オプティマスは倒した敵のボディをコレクションするような、通常ディセップの破壊大帝メガトロンを遥かに凌駕したブチ切れっぷりで、メガトロンは学校の先生で仲間思い、通常オートボットの司令官オプティマスを遥かに凌駕した心優しい司令官、みたいな世界なんです。
アニメではマトリクスを開くことが出来ずにイカれ暴走族のロディマスに下克上され、IDWコミックでもクソ真面目、酔ってハメを外し中間管理職の辛さを涙ながらに語るような永遠のナンバー2ウルトラマグナス。シャッタードグラス世界では善人度や悪人度、真面目・不真面目等が極端であればあるほど、両極端へと振り切れる。そんな彼がSG世界へと放り込まれた結果は如何に。
シャッタードグラスウルトラマグナス
たいへん！顔の皮が剥がれてる！
あまりにも衝撃的なルックスへと変化したよ！と言うことで、マグナスは顔面の皮を剥がれている。敵対するディセプティコンにやられたのか？と言うと、そもそもSGのディセップ達は基本的にとってもいい人達の集まりなのでそういう訳でもなく、これはオプティマスの手によるもの。
トランスフォーマー達は「シティコマンダー・ウルトラマグナス」や「破壊大帝メガトロン」等の称号を持っているのだけど、SG世界のウルトラマグナスの称号は「略奪将軍」とでも訳せばいいのだろうか。この”略奪”は地位を奪おうとする的な意味で、つまりSGウルトラマグナスはリーダーの座を狙いSGオプティマスを裏切り、極悪SGオプティマスに顔面の皮を剥がれ、惑星パラドロンの監獄へとブチ込まれた…っていう話だそうで。
＊SGオプティマス=極悪とは言っても、通常世界の実写版にて正義のオプティマスも敵(フォールン)の顔面の皮を剥いでいる。SGウルトラマグナスへの皮剥はこのオマージュとも言われている
型はG2のバトルコンボイがベースとなったユナイテッド「レーザーオプティマスプライム」のリデコアイテム。と言ってもこちらのG2スタイルが取り入れられたのはストーリー上の流れからなようで、同2012年に会場限定で販売されたニューデザインのSGオプティマスも同様のレーザーオプ(以下略)型となっている。
＊詳しくは後述
他にもトランスフォーマーコレクションクラブ限定で発売となったスカージ等、レーザーオプは結構な回数リカラーで出ている。変形工程、特に足のタイヤの処理が個人的には気に入ってる。ただこのタイヤの仕様の為足の可動が悪い。
顔は新規造形。スカルをイメージするデザインで更に顔全体がクリアパーツとかなり攻めている。フロントガラスがクリアなので(レザオプは青・スカージは赤・SGオプは黄色)胸のマトリクスの意匠が一番視認しやすいっていう、なんだか「マグナスどんまい」と声をかけたくなるようなミラクルがこんなところで発動しているのも少し皮肉的だ。
ウルトラマグナス「この期に及んで何故開かん！」
この型の特筆すべきは手首のボールジョイントで、剣がメインの武器となるG2コンボイと非常に相性がいい。こう、画像のように剣の切っ先を下へと下ろすようなポーズがとれるのはとてもいい。SGマグナスが持つ剣の名前は「ターミナスブレード」、これに関しても後述します。
このレザオプ型、あえて言うなら肩の処理がめちゃくちゃシンプルで厚みが凄い。肩周りの動きが大切になってくる剣が武器なのだけど、これによって可動も制限されるのでそこが気になる所。ただ、この肩のボリューム感と全体のバランスが絶妙なマッシブさを感じさせてて僕は好きです。
SG世界のオートボットのインシグニア(マーク)はパープル。ディセプティコンはレッドで、カラーリングも反転している。ビークルのボンネットにはトライバルのようなマーク、通常のレザオプはファイヤーパターン・スカージはライン…と個性が出ている。
説明文を勢いで翻訳してみる
”力以外、全ては退屈なものへと変わっていく。”
ウルトラマグナスは幸せではないはずだ。彼は兄であるオプティマスプライムからオートボットのリーダーを奪う企みに失敗し、代償として顔の皮と自由を失った、クーデターを共謀した者が彼を裏切ったのだ。彼の古いライバル「トレッドショット」は凄まじい勢いで彼を殺す為に探し続ける。マグナスは幸せではないはずだ、しかしながら彼は幸せだった…最後にはまた全てが刺激的になるのだから。
彼がパラドロンへと追放された事件を何世紀もかけて改ざんしていき、遂に舞台は整った。今や彼は彼が必要とする全てを持っている。軍隊、伝説のターミナスブレイド、新たに強化された兄の体のコピー、”復讐”の舞台は整ったのだ。
悔悟のない快楽主義者であり放蕩者。マグナスはその人生に永遠の異常なスリルと狼藉を求めている。
うんざりし退屈しきっている今、トレッドショットの暗殺、兄オプティマスへの屈辱、至ってシンプルでありきたりな征服…そんな出来得る限りの”暇つぶし”を、マグナスは見つけるだろう。
＊こちらの説明分は勢いでブンドドーン！と訳しています。しょっちゅう誤訳してますのでご注意下さい。
情報が大盛りすぎて完全に渋滞しちゃってるのだけど、SG世界ではオプティマスはマグナスの兄で、その兄からリーダーの地位を奪おうとして失敗、ここから略奪将軍(Usurper Warlord)の称号へとつながっている模様。その際に兄オプティマスに顔面の皮を剥がれてパラドロンの監獄へと叩き込まれたようだ。
また前述した「SGオプティマスと同型」の件も、マグナス自身が兄と同じ体を手に入れたというストーリーが伏線となっている。SGディセプティコンのトレッドショットが彼のライバルにあたるようなのだけど、残念ながらトレッドショットは未所持。
冒頭で書いたように通常世界にて善人で真面目であればあるほど、反転した世界での暴走っぷりは加速していく事が多く、SGウルトラマグナスの暴れっぷりは異常。快楽主義者で放蕩者で楽しみのために破壊、更には自身の危機ですらそのスリルに快感を見出しているようなサイコっぷりで、ただただ暴力的な兄オプティマスとは違うベクトルのヤバさが滲み出ている。こうなってくるとSGロディマスとの関係性が一番気になるところなのだけど、如何せん情報が少ないため関係は不明、教えて偉い人。
更にこのボットコン2012のボックスセット付属のコミックでは監獄から脱獄した後、SG世界からクラシックスと呼ばれる正規の世界に切り込んでいって1人(ワンマンアーミー)で複数のTFをボッコボコにしまくる文字通り異常な活躍を見せている。
テックスペック
体力9 知力10＋ 速度8 耐久力8
地位10 勇気9 火力6 技能10＋
合計70＋(80)
しかしテックスペックでは知力と技能が「10＋」と意外とインテリでスキルフルな数値になっている。ゴリラ感溢れるSGウルトラマグナスだが火力は通常ウルトラマグナス(マスターピース準拠)の「6」を引き継いでいて低め。むしろ、兄オプティマスからリーダーを奪おうとしたり、策を巡らせて監獄を脱獄したりと意外と智将なのかもしれない。
大胆なクリアパーツ使いの「顔面スケスケ将軍」となかなか攻めているデザインなのだけど、レーザーオプティマスプライムの型の安定感が相まってなんか色々凄いです。海外イベントアイテムなので入手難易度は高めなんですが、個人的には凄くオススメしたい”安定感のあるキワモノ"TFです。
マスターピースMP22ウルトラマグナス再販決定！おめでとうマグナス。
