トランスフォーマー:KINGDOM War for Cybertron ダイノボット
トランスフォーマー『KINGDOM War for Cybertron』より
- Gimmie Gimmie Gimmie
- KINGDOM:Wave2 ヴォイジャークラス ダイノボット
- ゴールデンディスクカードが予見する未来の可能性 Ver.2
- ダイノボット:ロボットモード
- ダイノボット:ビーストモード
- 【2/23加筆】やったねハズブロ!この型、めっちゃこすれるじゃん!
- 天空神ホルスが来る
Gimmie Gimmie Gimmie
怒涛の年末年始から早一ヶ月。昨今といえばマンダロリアンのシーズン2もニュートリノの速度で見終わり、心より待ち望んでいた我が庵野のシン・エヴァンゲリオンもコロナの影響で再延期、そんな訳で死ぬほど退屈な日々を過ごしていた。
こういう状況と来たら合法ドラックであるところの消費活動しかないぜ!と引っ張り上がり、気づいたら車を見ていた。そう、数百万するあの車だ。これまで車に変身する玩具は散々ぱら買ってきたのだが、こと実車となると死ぬほど疎い私にとって、これほどにイカれた金額の消費ときたら、その効き目は尋常じゃなく、簡易見積りを取るたびにガンギマりまくりで即効性のある刺激を受けまくれるのだ。
せっかくだからトランスフォーマーに出ている車を買っちまおうか!とシボレーのサイトを見たときにはあまりの金額にオーバードーズするかと思った。何アレ、外車ってくっそ高いんですね。
さて全くもって関係ない話が続いたが気づけば2月。早くもWFC最終章キングダムのWave2アイテムが到着したのだが、今回のヴォイジャークラス・ダイノボットはそんな退廃的な刺激で時間を浪費する私を強烈なインパクトを持って現実世界に引き戻すパワフルな内容だったんです。どうも皆様お久しぶりです、ディス・イズ・クルールメロディーです。
KINGDOM:Wave2 ヴォイジャークラス ダイノボット
サイクロナスに続く完全新規ボイジャークラスの2体目となるダイノボット。毎度ながら話は長くなるので、先に結論を言うと今回のダイノボット、MP版の圧倒的完成度に対する廉価版としての完璧なアンサーであり、取り回しの悪さがネックとなるMPを丁度よい扱いやすさへと見事にダウングレードした、傑作揃い(ごく一部を除き)のキングダムビースト勢の勢いを更に加速させる傑作であった。
しかしながらその内容には凄まじいほどの緩急が付いており、めちゃくちゃにタイトでストイックに研ぎ澄まされた点と、逆に驚くほどに置きに行っている緩い点の明暗が激しい。そんな内容であった。
パッケージアートはこれまで同様、箱の前面にビースト、こちらもこれまで同様にこれまでのビジュアルとはハッキリと差別化された"よりリアルなビースト"、箱側面にはロボットのイラストの配置。
ゴールデンディスクカードが予見する未来の可能性 Ver.2
キングダムよりデラックスクラス以上のアイテムに付属するゴールデンディスクカード。こちらはランダム封入となっているが、今回僕のものにはアイテムとリンクしたダイノボットのカードが入っていた。
パッと見ではWave1と同じカードに見えるが、めくった先の予見される未来はこれまでのものとは違っているというなかなか凝った内容に。
こちらがWave1の際のダイノボットカード。プレダコンとマキシマルのインシグニアが入り混じったインサイドから、今回のものはマキシマルのインシグニアへとチェンジしている。
また、これも以前のブログで触れたのだが、今回のカードに記された意味深なサイバトロニアン文字を翻訳した結果、
BECOMES A MASIMAL
マシマルになる。
…ま、まさかとは思うのだが、恐らくは誤字である。
Wave1のブラックアラクニアのカードにて、
BECOMES A MAXIMAL
マクシマル(国内:サイバトロン)になる。
という内容が記載されていたので、恐らくは今回もダイノボットがプレダコンからマクシマルズへと鞍替えした事実を記載しているのかとは思うが、まさかの誤字である。たぶんだけど。校正確認どうなってんの。
そんな訳で、今回はダイノボットの1体購入となっているが、Wave1同様と考えればこのダイノボットのカード以外に3枚カードが存在し、「更に暗示される未来」もまた、新たに追加されているということになる。
Wave1のカード詳細をまとめたブログはこちらから。
ダイノボット:ロボットモード
本体の話に行き着くまでに随分話が長くなってしまったが、見ていただければ分かる通り、今回のダイノボットは4000~5000円という比較的安価(今アマゾンで確認したら3460円まで下がっていた)で手にする事ができる廉価版、且つハイクオリティーな、がっつりと遊べるダイノボットの決定版であることは間違いなく、またしてもWFCシリーズ、あるいは「キングダム」が神がかったシリーズだということが証明されてしまった。20年代風に言うならば、キングダムしか勝たん。である。
特筆すべきは顔面の100%ダイノボットでしかないダイノボット具合。完全にダイノボット。めちゃくちゃ悪い目つきや、でかい鼻、TFあるあるのロボットのくせになかなかキツめなほうれい線、しゃくりあがる顎…と全てが100%ダイノボット。もうこの顔面が付いている時点で100点満点で言うところの85点はぶんどっていくような、狂おしいほどのダイノボット顔。
また、ダイノボットの象徴的な武器であるサイバーシールドとダイノサーベルも完全再現。
ダイノサーベルは当時品ではレイピアのように突くことしか出来ないような、手のひらから生えた持ち方しか出来なかったが、当然ながら劇中のように握らせることが可能。また、ダイノボットに関してはビーストの足が腕へと変形する機構のおかげで、オプティマスプライマルに続き手の開閉が可能になっている。
もちろん当時品/劇中再現のようにサイバーシールドへとサーベルをマウントすることも可能。サイバーシールドには当然ながら回転ギミックはないが、サイズ感はかなりスマートになっており取り回しの良さがある。
可動に関してはまずまずの内容。変形の都合から肩には水平軸の軸可動が付いており、腕には付け根と手首にロールとかなり潤沢。一通りのポージングは可能となっている。それと比べて足は若干貧弱でロールは足の付根(相当硬い)のみ、膝の可動は90度までが限界だが膝立ちは可能。足首にはWFC標準の横軸可動が付いている。
※上腿のパーツ下に"物凄くロールしそうな分割線"があるがここは残念ながら回りません。R.I.P.
膝辺りにもう1ロール可動があればおしっこ漏れちゃうくらいバリバリに動きそうなのだが、しかしながら各関節の保持力もしっかりしており、また、比較的ウィークポイントとなりやすい足の接地性もヒールがしっかりと付いている為に安定感はしっかりとある。
変形に関してもかなり面白い内容となっており、
・当時品のビースト頭部をそのまま胸にマウントするスタイル
・MP版のダミーで劇中のイメージを最大限に再現するスタイル
のどちらも取り入れたハイブリッドスタイルに。
つまり、実際のビースト頭部はそのまま胸にマウントしつつ、ダミーパーツを這わせることでルックは劇中イメージを再現という、挑戦的な内容へ。しかしながら、これはとても上手く機能しており、ロボット時の胸部のルックは原作再現度・ボリュームともにかなり高いレベルで再現されている。
今回のダイノボットをいじっていて製作者完全に分かってるな!おい!と非常に興奮したのは、首の可動。
画像のようにダイノボットはその巨体から前かがみになるようなスタイルを取ることが多く、今回のダイノボットはそんな前傾姿勢に対応するよう、見上げる事が出来るような可動のクリアランスが取られているのだ。
全体的に完成度の高いダイノボットだが、この細やかな仕様がダイノボットにそっくりなおもちゃを本物のダイノボットたらしめている。これは本当にに素晴らしい点。
そんな訳でこれまでのオプティマスやメガトロン達と比べても最も首~顔にニュアンスが付けられる存在となっている。
「未来は…渡さねぇぜ…!」
ゴールデンディスクはMP版より拝借してきたが、上記の可動のおかげでゴールデンディスクを破壊する名シーンも再現が可能。
ドドドドドドドドドドドドドドド………
お~い!!!
みんなぁ~~!
とにかくダイノボット(BW)の商品が出たら、メタルスラットルに乗せずにはいられない私なので今回も乗せてみた訳だが割とすんなりと乗った。
ビーストウォーズメタルス第5話「やめます!」(原語版:Maximal,No More)より。
元ネタはメタルス5話の1シーン。
ビーストコンボイが新たに発売される度に、ゴリラの上にラットルは乗れるのか?が議論されるのだが、ダイノボットが発売された際にメタルスラットルに乗れるのか?が議論されることが少なくて僕は悲しいよ。
そんな訳で、今回も乗るよ!
※こちらはMP版発売時に"乗せた"写真。サイズ比はMPのほうが再現率が高い。
MP/当時品比較とロボット最大のウィークポイント
MPの話が出てきたのでMPとのサイズ比較をするとこんな感じ。今回のダイノボットは同じボイジャーのオプティマスと比べてもかなり大きいのだが(※後述)、それにしてもMP版のダイノボットがビースト玩具の中でも一際デカい部類のためなかなかに霞んでしまう。
また、毎度のことだが褒めてばっかりでどうする、という事でウィークポイントの話をすると、この比較でわかる通り、今回のダイノボットはオリジナルデザインやMP玩具と比べても明らかに肩周り~腕が細く貧弱で、そこが最も劇中デザインと差異が発生している部分かと思う。
またその他のウィークポイントとして、ビーストモード時の皺寄せになるがお尻パーツがビースト時のルックを良くさせる為に大きく、それに伴い足を後ろへと振り抜くことに若干の難がある。これは水平に脚を開脚させることである程度逃がすことは可能なのだが、個人的には今回の傑作ダイノボットの数少ないウィークポイントの一つでもある。
原語版にてラットトラップ(ラットル)はDinobotの名前と欠けてDinobutt(butt=お尻)と下らない罵倒をしていたが、まさかこんな所で「お尻」の伏線が回収されるとは。
ダイノボット「お前誰だよ!!」
ビーストウォーズ第17話「ダイノボットが2人に?」(原語版:Double Dinobot)より。
ダイノボットのクローンが生み出されサイバトロンが混乱に巻き込まれる中、鉢合わせた2人のダイノボット。基本的に国内のアドリブに否定的なのだけど、このストーリーに登場する江戸弁のクローンダイノボットは正直好きだ。
※クローンダイノボットは劇中では変形ができない設定
これまでもビースト当時玩具は「おもちゃ」としての最適解。と何度も何度も街頭演説を繰り広げてきたのだが、しかしながら高価格帯でパーツ数も潤沢なMP版ではない、廉価版としてのダイノボット同士が並ぶ事で、毎度のことながら凄まじい進化を感じる。ナーバスになりがちな加齢にて唯一、年取って良かったと思える年を経ることによる進化だ。
キングダム比較とダイノボットのHonor
そんな勝ち方に名誉はない、下らない勝ち方でリーダーの座を奪う気はない。俺は古き良き時代のやり方でお前を倒す…情け容赦なく…!!
前述の通り、ダイノボットはオプティマスプライマルと同ボイジャーサイズとなっているが明らかに頭1個どころではないくらいダイノボットのほうが大きく、全体のサイズスケールも引き続きしっかりと機能している。
コンボイとのサイズ比もとても良く、劇中再現遊びが捗る。
以前のブログでも触れていたが、オプティマスプライマルとの決闘において、ダイノボットはトランスフォームのコードを律儀に"マクシマイズ"に書き換えていた。普段は粗野なダイノボットだが、こと戦いにおいては非常に律儀で戦士としてのプライドとフェアさ(ダーティーなバトルスタイルとはまた別)、そして彼の考えの根幹には常に「Honor=名誉」が中心にある事がよく分かるストーリーでもある。
※オリジナルではサイバトロン=マクシマルズとデストロン=プレダコンズのトランスフォームのアクティベートコードはマクシマイズとテラライズと双方差別化されいた。
ダイノボット他、国内ビーストの改変をまとめたMP版ダイノボットの当時の記事はこちら。
盟友ラットトラップ(ラットル)と比べるとこんな感じに。今までMPダイノボットとレジェンズラットルという組み合わせが最もスケール感が働いていると感じていたが、オフィシャルによるキングダムスケールで並べるとラットトラップの小ささが凄い。
ダイノボットとラットルの関係性は親友と呼ぶにはなにか違和感があり、ライバルとも少し違う。非常に曖昧であり繊細、複雑であった。
ラットトラップ
「Like I said, you're just a blasted, slag-spouting saurian,but... it's nice to know where you stand.」
お前はとんでもない恐竜野郎だったが、でも…"お前が立っている場所"かどこなのか(マクシマルズサイド)分かって良かったぜ
「Upwind of you, for preference, vermin.」
お前の風下は ゴメンだがな… ドブネズミ…。
※立っている場所とかけ、悪臭漂うドブネズミの風下はゴメンだと最後まで皮肉を言うダイノボット
ビーストウォーメタルス第9話「 あばよッ!」(原語版:Code of Hero)より。
まずます巨大なダイノボットだが、流石にリーダーサイズのメガちゃんには敵わない。
めちゃくちゃ今更だが、キングダムメガトロンのぶっ壊れ性能は以前のポストで必要以上に煽り立てたが、今回のダイノボットは流石にPVCコーティングされてはなかった。それでも恐竜の皮膚のテクスチャ感がしっかりと再現された非常に素晴らしい質感になっていたよ。
ダイノボット:ビーストモード
しかしながらその内容には凄まじいほどの緩急が付いており、めちゃくちゃにタイトでストイックに研ぎ澄まされた点と、逆に驚くほどに置きに行っている緩い点の明暗が激しい…
冒頭にこのように書いたのだが、この緩急の「緩」であるのがビーストモード。
もちろんこちらはマスターピースなどでは無いし、「玩具的な落とし所」へと向かっているのも理解している。特にダイノボットというオリジナルからして超絶ロマン変形(ゲッターロボ変形)を行っており、特にビーストの下半身周りはあのMPですら処理しきれていなかったと言っても過言ではない難題部分。それを実際の玩具へと落とし込んでいるという点で既にかなり検討しているとは思う。
このしわ寄せはしっかりとケツ周りに発生しており、この辺りはかなりファジーな感じに。
また、当時品とMPのハイブリッドスタイル~と書いたロボット胸部ダミーへと配置される「目」がガッツリと見えていたりとなかなかカオスな展開になっている。
ロボモード時も尻に悩まされ、、ビーストモードでもDinobotはDinoButtなのか。
可動に感しても「完全にどうかしちゃっていた」キングダム版メガトロンを手にした後だとあまり驚きはないのだが、これに関してはキングダム版メガトロンが前述の通り、完全にどうかしちゃっていただけで、腕は肩・肘・手首と3点で可動するし、頭部も上下に可動…と、これまでのキングダムビースト勢と比べれば検討している方ではある。
…だからキングダムメガトロンのポストの際に言ったじゃないか!こんなもん出されたら今後めっちゃ辛口になっちゃうって!!
そもそもの変形機構が当時品レベルで無理のない設計で行われていたメガトロンと、どうみてもロマンでしかなく当時品から半端ないしわ寄せを食らっていたダイノボットを同じテーブルに並べ評価すること自体が不毛ではある。
また、その他気になる点として、
・何故か前歯がない
・お手々が完全に幽霊スタイル(うらめしや)
・足の可動がMP同様かなり限定的
と、お尻周りを除いても、ビーストに関しては割と緩急の「緩」部分が目立つような形になっている。
それでもやはり当時品と並べてしまえば!最もネックとなるロボ時の脚部の処理を、このパーツ・変形ステップで処理していると思えば!と、やたらと辛口である言い訳をするも、やはりビーストに関してはこれまでのオプティマスやメガトロンがとにかく規格外だった為に私の目が肥えてしまっているのかもしれない。
そして何よりも、全てのディスを封殺するキングダム版最強のストロングポイント、顔面。
【2/23加筆】やったねハズブロ!この型、めっちゃこすれるじゃん!
当時品ダイノボットといえばリカラー・リデコ、むしろBWリカラー・リデコと言えばダイノボット(あるいはチータス)と言って過言ではない。
我が家にもオリジン・ダイノボット以外にダイノボット型がたくさん。左からハードヘット、ダイノボット(FOXKIDS)、ダイノトロン(マシーンズ)、グリムロック…と、これ以外にもまだまだ派生のある当時品ダイノボットのリデコ・リカラー群。
今回のダイノボットが非常に素晴らしい仕上がりだったので、是非ともアホみたいに派生させてほしい。全部買うので。やったねハズブロ!キングダム版ダイノボット、めっちゃこすりまくれるじゃん!
そんな訳でこちらは雑なデジバッシュのダイノボットリカラー、BWグリムロック。こんな感じでターゲット限定、ウォルマート限定、ハズブロパルス限定、アマゾンエクスクルーシブ…と限定出しまくれば……と、これはもちろん冗談で言っているのだけど、そんなこともやりかねないのが昨今のハズブロのショップ限定戦法。
でもグリムロックは普通にほしい。当時品同様に金プラ使って数年後には砕け散る運命だとしても。
天空神ホルスが来る
以上、War for Cybertronトリロジーの最終章「キングダム」Wave2より、ヴォイジャークラスのダイノボット。後半はうだうだと書き連ねたものの、個人的には非常に満足しており、WFCが今回のキングダムで終了してしまうことが既に残念で仕方がない。
キングダムラインのポスト一覧はこちらから。
KINGDOM:WFC カテゴリーの記事一覧 - くるめろとは違う
おそらく近うちにオフィシャル写真からして完全に狂気と話題だったエアレイザー含むWave2デラックスクラスの到着になるかと思う。
※こちらは天空神ホルスです
エアレイザーも宣材各種を見るに高い完成度を期待してしまう状況と、引き続き到着が楽しみだ。それら以外にもキングダムのリーク当初に名前の上がったスコルポノック(BW)やワスピネーター(BW)ってそういえばどうなったのだろう。
恐らく次回更新はエアレイザーあたりに。と言って、半年姿をくらませる私なのであまり期待はしないでくれよな!
おわり