くるめろとは違う

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トランスフォーマー:KINGDOM War for Cybertron ワスピネーター a.k.a. ワスピーター

トランスフォーマー『KINGDOM War for Cybertron』より

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ズズズズズズズ…

くるーるめろでぃ!そんなわけで私です。3ヶ月近く眠っていた当ブログも…と書いてみたものの前回は8月にポストを行っており、思ったよりもスロウな昨今。

ここ最近はというと、唐突に絵が書きたくなり普段あまり持たない筆を執ってみたりと、ようやく涼しくなり始めたこの頃であるがまだ残暑どころか酷暑の中、芸術の秋を先取りしていたのであった。

 

しばらくは落ち着いていたトランスフォーマーのトイライン海外展開も遂にWave4にて再始動が始まり、更にはWar for cybertron3部作終了後、来年以降の展開となる「レガシー」のリークが発表。来年に向けた新たなシリーズが大きく胎動を始めた。

レガシーを含む新シリーズ展開の所感は次回のシャドウパンサーのポストの際に触れようと思っている。

 

KINGDOM:Wave4 デラックスクラス ワスピネーター a.k.a. ワスピーター

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そんな訳で遂にキングダムシリーズもWave4に突入。ネメシスプライマルを含めたワールドコライドセットやシャッタードグラス、ラヴィッジセットなど、限定のウルトララッシュに辟易としていたが、ようやくのメインラインにてワスピネーターの登場となった。

 

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毎度話がクソ長い訳なので今回もこのワスピネーターへのジャッジメントを早々に下してから話をしよう。

という訳で今回のワスピネーター、全体的な仕上がりは個人的には好きな部類で、とても気に入っている。キングダム(WFC)基準のアクション性や、全体的なバランス感が非常によく、またこれまでの玩具で再現されることがなかった細かいディテールなど、全体的なバランスが非常に良い。特筆するような驚きはないが、手にとった際の安心感がエグいアイテムとなっていた。

しかしながら、これまでのキングダムビースト勢の出来がどれもべらぼうに良く、また後述するが2013年に発売されたジェネレーションズライン、スリリング30版の出来が非常に良かった為に細かい点が悪目立ちしてしまうような、そんななんとも言えないファジー差を兼ね備えている。詳細は以下だ。

 

ワスピネーター ロボットモード

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既に散々ぱら語り尽くされているかと思うが、今回のキングダム版ワスピネーターはまず何よりも色がかなりワイルドだ。緑や黄色の発色がエグく、更にはこれまでクリアや乳白で表現されてきた羽もパープルのクリアと諸々どギツい。ただ全体的な配色や塗装による再現性という点ではかなり原作に近い色味となってはいる。

 

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前述の完成度の高かったスリリング30版に対して、全体的にトイ感のあるポップな仕上がりとなっている。ディティール部分も同様で特にビースト時の足はハズブロ基準の安全性の問題からかかなり太ましく、全体的にディフォルメ感の強い仕上がりだ。

こうなると完全に好みの問題となってくるのだが、これらのコントラストの強い配色やディフォルメによるトイ感はあまり気にならず、ルックの部分では個人的には特に気に入っている。

とは言え、世界中のビーストファンから異様に愛されているワスピネーター。同作品のチータスも同様ではあるが、過去に凄まじいほどのリカラーが発表されているので…。

こんな辺境のブログでのフォロー等お構いなしにプレミアムフィニッシュとかネットフリックス版とかでより渋いカラーを出すんだろう!どうせ!

…そりゃ買いますよね!えぇ、もう!……糞が!

 

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前回のスリリング版も頭部の出来は素晴らしかったのだが、キングダム版はこれまでに無かったアンテナ?部分へ黄色と黒の塗装がしっかりと再現されており、形状も更に原作に近いものとなっている。また、後頭部は目と一体のクリアパーツで整形されているため集光が生きている。

 

ここが残念だよ、ワスピネーター1 ーキングダムあるある言いたい~♪「武器がしょぼくなりがち」

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これまでの玩具同様にビーストの針部分を取り外すことで武器となるのだが、残念なことに過去のトイにあった「取り外した物から銃身が出る」ようなギミックはなく、完全に蜂のお尻を持つスタイルに。

…はい、でました、お馴染み「キングダムあるある」でございます。全体的な仕上がりは決して悪くないのだが如何せん武器がしょぼいのがキングダムSTYLEである。

 

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可動面に関して。相変わらずのWFC基準と言った内容で基本的な可動は可能に。デラックスクラスでは差異のある手首のロールはこちらには配置されている。スリリング版では膝の屈伸可動が絶望的に浅く、まったく足を曲げられなかったのだが、そのウィークポイントもしっかりと回収され90度前後の屈伸が可能となっている。

スリリング版はルック部分に関してはかなりの完成度を誇っていたのだが特に下半身の可動に大きな問題を抱えていた。特に前述の膝は完全に爆弾を抱えていると言って差し支えないほどのピーキー仕様であり、そこと比較するとキングダムはWFCシリーズのトイ同様にしっかりとアクションフィギュアとしての側面を発揮できる可動性能となっており、そこが今回のキングダム版で最も重要なストロングポイントでもある。

 

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しかしながらスリリング版では可能であった首の可動、見上げるような動きが今回は出来ず…これは空を飛ぶキャラクターにとってはかなり致命的で本当に残念な点。

画像が最大限見上げるように角度をつけたものとなり、ワスピネーターが劇中で見せるような"地面と平行に飛行し顔を前に向けるようなアクション"は不可能となっている。

 

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既に当時品があーだ、スリリング版がこーだと、画像ものせずに街頭演説をブチかましてきた訳だが、画像がなければなんのこっちゃかと思うので。左からキングダム版、スリリング版、当時品。

スリリング版は2013年のリリースの中では異様なほどにルックの完成度が高く、なんなら2020年現行のキングダムラインの中に放り込んでも余裕で現役続投できるような、いや、むしろ現行と比べてもまだディティールが細かすぎて浮くレベルの高クオリティ具合。

しかしながら可動などのアクション性が膝一点突破であまりにも壊滅的であり、その点ではキングダム版に軍配が上がる結果となっている。

 

ここが残念だよ、ワスピネーター2 ースリリング30 ver1.2的な

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しかしながら、正直言ってキングダム版のワスピネーターはスリリング版のちょっとしたアップデートレベルに留まってしまっているとでも言おうか。。後述するが変形の構成もスリリング版に毛が生えたレベルであり予定調和的、正直あまりワンダーがないのである。

また、個人的に最も気になるのウィークポイントがビーストの足とその処理であって、今回のワスピネーターはこれまでのトイの中でも最もビースト足が悪目立ちし、更に言うとそもそもビースト足の配置が大前提として原作と異なっているのだ。

※ワスピネーターは劇中では腕にビースト足が2本の構成である。

 

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そもそもの当時品からして完成度が高く、「似てないのは顔面だけ」と言っても過言ではなかったのだが。※ビースト玩具あるある「顔全然違う奴がち」

 

なんだろう、流石にロボ足のビースト足はやっつけ具合のスピード感がドライブしまくっている。凄まじいスピード感のストレートでやっつけている。あまりの速度でつい見逃しがちだが、ビースト足、めっちゃそそり立っているのだ。

まさか、当時品の足のほうがきれいに整理整頓されている事になるとは。ていうかこのビースト足、どこが正位置なのかもよくわからない。どこに配置しても四方八方に迫り出しまくってどこかしらと干渉するのだ。

何度も言うが、個人的に今回のワスピネーターの全体的な仕上がり、トーンは気に入っているのだが、それ故にコレまでに上げたような細かい部分が気になってしまう、非常に惜しい内容だと感じている。

 

BW屈指のコメディリリーフとしてのワスピネーター

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これまでも散々言及してきたが、国内版ビーストウォーズでは各キャラの既存の個性値に対し、吹き替え改変によって殆どのキャラのセリフを尽くユーモアに全振りすることでキャラが改変されまくっているため気付きづらいのだが。

しかしながらワスピネーターは”おもしろ”吹き替えのみではなく、映像表現のみでも気付けるようなコメディリリーフであり、原語版ではその役目を遺憾なく発揮している。

ラットルに頭を摩り下ろされ頭部から火花が散り、トムとジェリーのようなペチャンコ形状になり、首がふっとばされて頭部を太鼓扱いされてひっぱたかれたり、極めつけに正方形のスクラップにされる始末である。

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※画像はTFwikiより。

原語版では声や喋り方にも癖があり、なかなかにファニーなキャラの為かファンからも愛される存在であり、BW終了後も玩具リメイクやリカラー、後のアニメへのゲスト出演なども非常に盛んであるのだが。日々「岩浪”爆笑”吹き替えver」をこき下ろしまくる私であっても、「ワスピーター」役の加藤賢崇氏の演技はオリジナルの雰囲気を上手いこと国内版ローカライズしている印象があり、この点は非常にリスペクトしている。

 

 

デラックス怖い(まんじゅう的な意味じゃなくて、マジで怖い)

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だいぶ話が脱線したが。現状のキングダム版プレダコンズメンバーとの比較。ビーストメガトロン以外はすべてデラックス止まりとなっているため、未だにマクシマルズとの戦力差が激しい。

また直近の過去作であったスコルポノックが目をつむりたくなるような惨状であったが故に昨今はデラックス恐怖症とでも言うべきか、、デラックスクラスと聞くとそのクラス制約によってせっかくのリメイクの機会が不完全燃焼で消化されてしまうようなナーバスな気持ちへとスライドしてしまう。

とは言え、冒頭でも触れた来年以降の新規展開「レガシー」ではインフェルノヴォイジャーで予定されている。

 

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というか、こうしてみるといつも優勢に見えていたプレダコンズは体格差で見ると意外と劣勢だったのでは?という気付きがある。

スケール統一でリリースされているキングダムを準拠とすると、オプティマスプライマルを除き、既に発売が決定しているタイガトロンも含めマクシマルズにはライノックス、ダイノボット…とヴォイジャーが3体もいるのだ。対してプレダコンズには現状判明しているインフェルノのみ。

 

ちなみにその他にもタランチュラス(タランス)がデラックスクラスにて予定されている。

……デラックスッ!※ナーバス

また、テラザウラーも以前のリークではデラックスクラスでのストア登録が報告されている。

……デラックスッ!※ナーバス!

 

 

ワスピネーター ビーストモード

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だいぶ話が脱線したのでビーストモードはサクサクいこうと思う。

後述するが変形の構成もスリリング版に毛が生えたレベルであり予定調和的、正直あまりワンダーがないのである。

前述にて上記のように触れたのだが、基本的にはこのとおりであり変形機構、特にロボ足の処理方法がほぼほぼスリリング版を踏襲しており、それ故にビーストのルックを高い水準で再現しているキングダムラインでは若干厳しい見た目をしている。

いや、「厳しい見た目をしている」は誤りであり、スリリング版が7年も前に既にかなり高い水準(現行のキングダムラインへアプローチできるような)でやってのけてしまった、が正しいのだろうか。。

 

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スリリング版との大きな違いはロボ腕の処理であり、ここはスリリング版から更にブラッシュアップされており、スリリング版では昆虫の体にただ沿わせていた腕が、キングダム版ではしっかりと体内に格納されており、ここは確実な進化が伺える点。

 

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また、これまでもキングダムラインのビーストは「よりマジなビースト」へと明確に差別化されていると散々言及してきたのだが、今回のワスピネーターも同様となっており、ビーストの眼はスズメバチをよりリアルに再現した弧を描くようなカーブでデザインされている。

国内版では蝿だ蝿だとさんざんいじられてきたが、エッジの効いた目のデザインにより蜂としてのアイデンティティを主張している。

 

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ビーストモードでの当時品(左)、キングダム版(中)、スリリング版(右)の比較。

こうしてみると前述の通り当時品からして完成度が高い。まるで◯千年前の地層から電池のような構造のものが…!みたいなオーパーツっぷりで今でもこれ普通に遊べるじゃんよ。

 

次回シャドーパンサーは既に暗雲が立ち込めているのでリークの話でお茶を濁そう

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以上、War for Cybertronトリロジーの最終章「キングダム」Wave4より、デラックスクラスのワスピネーター。

個人的には非常に満足できる内容だったのだが、当時品もスリリング版もオーパーツかよっていうレベルの高さが故、異様な期待をかけてしまった事が否めない。基本傑作のはずなのだが。すまない、こちら側のテンションがバグってしまっているのだ。

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次回は既に到着しているシャドーパンサーのはずなのだが。※もう写真撮ったし

しかしながらこいつはこいつでキングダムの中でも厳しい評価のチータスリカラーというカルマを背負ってしまっているので。冒頭にも触れた新シリーズ展開「レガシー」のリーク所感などでお茶を濁しつつ書くはずだ。おそらく、たぶん。

 

おわり