オレカバトル:新7章 ブリュンヒルデ ローゲの炎とニーベルングの指環2.22
オレカバトル新7章『雷盟の逆鱗』+期間限定ボス
GREAT HELP 1.2
気付けば前回のポストから既に一ヶ月とかで日々が早い。あれ?デジャブかな?こんにちわ、私です。
本来であればトランスフォーマーのシージとか、オレカの紅リヴィ杯とか、いい大人が必死になるには色々とアレなあれこれが色々とアルのだけど、ここ最近は相変わらずクライマックスで馬鹿忙しいんですよ。
前回のブログにて「一軒家買って、マジで面倒くさいことだらけで、忙しくて死にそう」的なことを書いたかと思うのだけど、今月はアレなんです、その家への引っ越しがマジで面倒くさい事だらけで忙しくて死にそう。
そんな日々の中でもオレカのイラチェンボスはやってくる、最近はこのオレカの月一恒例のイラチェンボスが僕とブログやSNSとを繋ぐ唯一の生命線と化している。
ブリュンヒルデが期間限定ボスで登場
そんな訳で12月12日より期間限定ボスとしてボスの島に「ブリュンヒルデ」が登場。通常であればブリュンヒルデの作成には、前身となる★3ワルキューレの他に、ブリュンヒルデに色々と関係している★3ジークフリート(詳しくは後述)が必要となるので、なにげに作成難易度が高い1体。そんなブリュンヒルデが100円でゲット出来てしまうので是非ともチェックされたし。
新規アイテム「ローゲの炎」と合体することで解禁される新たなイラストはこちら。最近の月1イラチェン枠のイラストの開き手を差し出しているポーズ確率フゥ~!
Youtubeでオレカ:ブリュンヒルデVSジークフリート
そんな訳で戦ってきた。カットイン補完をしつつ、新技「ヴァルハラの一撃」に関しては後述。
接近するブリュンヒルデとジークフリートの運命!カットインを見るためには殴り合わなければならないオレカの悲劇システムが今牙をむく。
ニーベルングの指環2.22
新規アイテムとなる「ローゲの炎」だが、コレに関してはワーグナーの楽劇「ニーベルングの指環」に由来するものかと思われる。
そもそも、基本的にオレカに登場する北欧の神々のキャラクター性はエッダ等からの「北欧神話」由来のストーリーが多いのだが、同様に北欧神話に登場するワルキューレ/ブリュンヒルデに関してはこの神話という体型から少し外れた、前述のワーグナーの楽劇「ニーベルングの指環」準拠となっている。
オレカバトル新1/7章 ジークフリートとニーベルングの指環 - くるめろとは違う
オレカバトル:新1/7章 ブリュンヒルデとニーベルングの指環 - くるめろとは違う
「ニーベルングの指環」に関しては上記のブログにてオレカに絡めたストーリーの解説を、ジークフリートサイドとブリュンヒルデサイドから行っているが、
※読むのもダルくなる文章量でお待ちしているぜ!
今回のブログはこちら2つのブログのver2.22的なリミックスとさせていただく。
あらすじを掻い摘んでしまうと、
ライン河の黄金から作られた指輪には、手にするものへ全知全能を与える力を宿していたが、しかし、指輪の出自のいざこざによってその指輪には死の呪いもかけられていた。この指輪を巡る悲劇とジークフリートとブリュンヒルデの"運命"が「ニーベルングの指環」である。
実際にジークフリートに関する物語には
などもあり、オレカのジークフリートはこの3つの物語のジークフリート像をマッシュアップしたような形になっている。
それぞれのジークフリートの特徴のまとめ。赤字はオレカとの相似点。
ジークフリートとニーベルングの指環
オーディンが戦士の館「バルハラ」を建造するため、ロキと一緒に宵闇のアルベリヒから奪いとった「はめることで全知全能の力を手に入れることができる」指輪。しかしながらアルベリヒはこの指輪を奪われた際に「身につけたものを死に追いやる呪い」をかける。
オーディンはその力に魅了されながらもその呪いの力を危惧し指輪をヴァルハラを建造した巨人ファフニールに差し出す。しかしこの指輪の呪いは強大であり、オーディンは来るべき神々の黄昏・ラグナロク(終末)の訪れを予期していた。
オーディンは指輪の呪いによって訪れるラグナロクを阻止するために人の世界に自身の息子をもうける。息子の名はジークムンド、人の子に崩壊する終末の到来の阻止を託そうとしたのだ。しかしながら世界の崩壊を止める為に仕組まれ肩入れされる、作られた英雄ジークムンドの存在をアスガルドの神に叱責されたオーディンは自棄になり、ジークムンドのある決闘の最中に彼の武器「ノートゥング」をへし折り敗北させ殺してしまう。
その決闘を見守っていたのがオーディンの娘でありワルキューレ=戦乙女の一人「ブリュンヒルデ」だ。彼女は仕組まれても尚運命に抗うジークムンドに心を打たれ、父であり神であるオーディンを裏切りジークムンドを勝利させようと抵抗するがジークムンドは倒れる。
その後ジークムンドの子を宿した妻を連れ逃走するワルキューレ。ジークムンドの妻へ子供に「ジークフリート」と名付けるように伝え、折れた父の剣「ノートゥング」の欠片を託す。
しかしブリュンヒルデは母子を逃すとついにオーディンに捕まってしまう。背信に対して戦乙女としての力を奪い人となり、人間の妻として生きるようにと罰を下す。ブリュンヒルデはせめて力と勇気を持つものの妻になれるようにと岩山の中にそう簡単には近づくことの出来ない炎の壁を作るように願い、その中で長い眠りにつく。
このカットインには父なる神オーディンの命令に背いたワルキューレのストーリーがバックグラウンドにあるのかも知れない。※オレカのワルキューレはオーディンの事をおじいちゃんと呼んでいるが調べていたら親子である場合が多かった。
ジークムンドの妻はジークフリートを生むもかなりの難産で命を落としかけていた。それを見つけ最後の遺言を聞き入れたのは物語の冒頭に登場したアルベリヒの弟、刀鍛冶の小人ミーメだった。やがてミーメの口から真相を知ったジークフリートは死んだ父が使用し母が形見として残した「ノートゥング」の欠片からノートゥングを自身の手で鍛え直し剣は生き返る、ミーメは恐れを知らないジークフリートを利用しかつて自身の兄が失った指輪を取り戻すため、かつてオーディンが指輪を渡した巨人ファフニールの元へとジークフリートを連れて行く。
ファフニールを討伐し指輪を手にし財宝であるタルンカッペも手に入れ、さらにその返り血にて鳥の声が聞こえるようになったジークフリートは自身を殺そうとしているミーメの策略を知りミーメも打ち倒す。こうして天涯孤独となったジークフリートの耳に入ってきたのは、小鳥たちが囁く「炎の壁に囲まれた岩山の中に眠る女性」の存在だった。
ローゲの炎
戦乙女=ワルキューレが父オーディンの手によって人の子として地上へと堕とされた際に、力と勇気を持つ戦士の到来を待つための長い眠りから彼女を守るために張られた「炎の壁」。
今回の期間限定ボス「ブリュンヒルデ」の新規アイテムとなる「ローゲの炎」とは、ワルキューレを追放したオーディンの最後の計らいにて、ロキ(ローゲ)によって張られた炎の壁のことを意味するのだろう。
青く燃え盛る炎。オレカでは土属性のロキだが、ニーベルングの指環では炎の神として登場する。一部の文献では神話でのロキを炎の神として紹介することもあるようだが、神話上ではそのような記述はない。
では何故、ジークフリートの手に渡っているニーベルングの指環が「ローゲの炎」に包まれブリュンヒルデのもとにあるのか?
ブリュンヒルデとニーベルングの指環
こうしてジークフリートは自身の出生に関わる運命の再開を果たす。焔に囲まれた岩山で眠るブリュンヒルデをくちづけで起こすジークフリート。*この眠る姫を起こす勇者・王子という構図が眠り姫系のお伽話へとリンクしていくそうです。
美しいブリュンヒルデに一目惚れしたジークフリート、人の妻へとなるよう命ぜられたブリュンヒルデ。二人は互いに惹かれ合いそして永遠の愛を誓う。
しかしジークフリートは自身を安寧に縛り付けることは出来ないとし、新たな冒険へと旅立つ。その際にブリュンヒルデへの永遠の愛を誓う為にファフニールから手に入れた「ニーベルングの指環」を手渡す。ブリュンヒルデもそんな彼を愛しているから止めることは出来ないとそれを承諾し指環を受け取る。呪われた「ニーベルングの指環」を。
※新規イラストでのカットイン
このカットインは「焔に囲まれた岩山での出会い」を切り出したものだと感じている。ここでのジークフリートは出生前のレガシィを知らずに「すいません、どちら様ですか」状態、ブリュンヒルデはそんなテンションを物ともせず「前前前世から君を探し始めたよ」状態で、日常でこんな事言われちゃったら、あらやだ、ちょっと怖い人。
しかしながら、ジークフリートの出生を巡って、実際にはダイナミックな前日譚が存在した。オーディンの血を引くナチュラルボーン英雄のジークフリートが、人の妻となる運命のブリュンヒルデの元へと辿り着いた。
※ここまでのまとめを一覧に。
第3日:神々の黄昏(Götterdämmerung)
この後に物語は急展開を迎える。指環の存在により神々の黄昏=ラグナロクの到来を感じたオーディンは遂にユグラシドルを折り薪にし神々の終焉を待つ。
最初の指環の所持者であったアルベリヒの息子「ハーゲン」が登場。虎視眈々と指環を狙う彼の策略で、冒険に出たジークフリートは記憶を奪われ結婚させられ、ブリュンヒルデはその姿を見て絶望し自身も別の男性と結婚することに。
さらにブリュンヒルデはハーゲンに騙され不死身のジークフリートの弱点を聞き出され、ハーゲンは遂に不死身のジークフリートの背中を槍で突く。ジークフリートは瀕死の中で遂に記憶を取り戻しブリュンヒルデへの愛を語り、名前を呼び、そして死んでしまう。
ハーゲンはさらに指環を奪おうとするも全ての陰謀に気付いたブリュンヒルデはジークフリートへの永遠の愛を語り、火葬されるジークフリートの元へと飛び込み指環とともに自害、そして遂に指環は元のライン河へと還る。指環の魅力に取り憑かれたハーゲンは水へと飛び込み川底へと引きずりこまれていく。
ジークフリートとブリュンヒルデを焼く焔は遂にアースガルドへと届き神々の世界も終焉を告げる。
ちなみにブリュンヒルデはイラストチェンジ前/後も含め、背景が「黄昏」時である。これは神々の世界の終焉=神々の黄昏=ラグナロクとリンクしている。
ワルキューレの役割が来るべきラグナロクに向けて戦士をヴァルハラへと招き入れる戦乙女であることを考えるとなんらおかしいことではないのだが、ブリュンヒルデは堕天している人間の子である。
つまり、ブリュンヒルデと黄昏の組み合わせは実際のラグナロクの到来、ニーベルングの指環による彼女とジークフリートの「運命」と終焉を窺わせるのではないか。
ほぼほぼニーベルングの指環
以前(2016年)のポストでは、この二人のフェイトに関して、「あくまでもニーベルングの指環の話なんでね~」的な事を書いたのだけど、
- ローゲの炎=ロキではなくドイツ語の”ローゲ”表記
と、ロキというキャラが同ゲーム内に存在しながらも、ここまで原作準拠となると、こちらはほぼほぼニーベルングの指環を踏襲しているとして、間違いないだろう。
自身の出自に翻弄される野生児感溢れ若干オラついているジークフリートと、神に背き真実の愛(ジークムンドの妻への愛、ジークフリートとの永遠の愛)を貫くブリュンヒルデの構図はかなり熱くそしてあまりにも悲劇的であり刹那的。
一時はオーディンからラグナロクの後の世界を託されるほどであったジークフリート。彼は世界をやり直す事が出来る英雄だった。しかし、ニーベルングの指環では指環を所持した者全てが死を迎えている。少しでも早く指環がラインへと還ることが出来れば。
またここまで読んでくれたあなたは、おそらくこの指環に運命を翻弄される筋書きをよんで映画「ロード・オブ・ザ・リング」の「指輪物語」と、くっそ似てねぇ?とお気づきかと思うが、ニーベルングの指環はゲルマン神話、指輪物語はケルト神話をベースにしており指環という題材が「被ってしまった」という事故だそうです。
新技「ヴァルハラの一撃」とジークフリート作れ
ところがどっこい!そうは問屋が卸さないのがオレカだぜ!
という訳で、アイテムやカットインによってここまで鬼の「ニーベルングの指環」固めを決めてきたというのに、新技は
- ヴァルハラの一撃
と、追放されたはずである戦乙女の一面を覗かせたりと、つまりミクスチャースタイルなんだぜ。多分。
技の効果だが、通常
- 250%の単体指定攻撃
となっており、ここにおそらく
- 戦士族がチームに1体加わる毎に50%ずつアップ
の効果付与が入り最終的には
- 350%単体指定攻撃
へとパワーアップ。ブリュンヒルデの最大攻撃力が78なので最大270前後の高火力技となっている。また、これがモンスター退場→召喚を繰り返すことで+50%ずつ更に重ね掛けできるかは謎だが、ブリュンヒルデのEX(戦士完全蘇生)を鑑みると、無しじゃないかな?さすがに。
そんな訳で戦士族2体を従えれば強力なアタッカーとなる新技ヴァルハラの一撃を有効活用するにはどの戦士がいいか…?
ジークフリートに決まってんだろうが!
というわけで、初期モンスターはともかく、ブリュンヒルデの召喚は★★★の戦士限定となっており、またジークフリートの自軍のモンスターが離脱している数に応じて攻撃力が増す復讐剣バルムンクともなかなか相性が良い気がしている。
いや、こうしてつらつらと書いているがシンプルに言ってしまえば、ジークフリートを育てたまえよ。不死の体のわりに結構すぐ死ぬけど。運命なのよ、ジークフリート!
おわり。

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