トランスフォーマー:Mastermind Creations KM-06 Stormer a.k.aサンダークラッカー(IDWハート・オブ・スティール版)
トランスフォーマー「非正規・3rdパーティー」より
あけましてギミー・シェルター
あけましておめでとうございます。2017年年末は実家に帰郷し田舎のホビーオフ系中古ショップやシャッター商店街の玩具店などを「あわよくば掘り出し物ねえかなぁ!!」とハシゴしてみたが、往々にしてそういった邪な心からの行動は実を結ばない。
というか昨今は中古店の値付けがかなり攻めている。比較的新しいアイテムでも箱なし・取説なし・武器欠品や下手すれば片腕が無いようなものですら定価やあるいは定価を余裕で上回るような値段で販売しているのを都内では見かける事があり、そういった世知辛さに対して僕は田舎になんというか、こう、神話性というか最後のサンクチュアリ的な側面を求めているきらいがある。そんな中古価値の高騰がネットの発達によって田舎のガチジャンクにまで及んでいる、そんな現実にションボリしてしまった。ズタボロで本体のみ、さらに大剣が欠品しているユナイテッド版ドリフトが8000円とか、正気か。インターネッツで高く売れるって見たんか!?ここは群馬の片田舎なんだぜ!
いや、インターネットがより身近な物になって、もはや都会や田舎の垣根を取っ払ってしまっているのは確かなのだけど。ほんの数年前まで「お宝鑑定団」的なお店のジャンク漁りって意外性の高い値段や物との出会いがもっとあったようなきがするのだ。しかしながら、昨今はヤフオクやまんだらけ等の中古市場の活性化や一般化もあり、そこから談合とも取れるような"市場価格"が蔓延している。こういう発展は良い面もあるが、一気に退屈にもしてしまう。そんな訳でこういったお宝探しのロマン的価値は旧劇に薄まっている気がする。
これはもうおっさんのおっさんによるおっさんのための懐古なんだ。War~!Children~!
こうなるといよいよ実店舗を回る行為が利便性から離れた「趣味・嗜好化」していく。ネットでの購入が以前よりも遥かに手軽になり、価格が画一化される中で諸経費が上乗せられた"実店舗価格"で買うことにあまり旨味もない現在、実店舗を回るのはもはやそういった"趣味・嗜好"である。それでも「奇跡的な出会い」が稀にあり、なんだかんだそれが面白いのでやめられないのだけど。
さらに余談だが、玩具の正規販売店の減少具合とそれに伴った中古販売店の増加も昨今凄いよね。年末に回った僕の田舎では明らかに中古店のほうが実店舗が多かった。何だか色々と複雑化してきている。
HEARTS OF STEEL
新年一発目の初っ端からかなり脱線してしまったんだけど、田舎でのジャンク漁りは失敗に終わりそんな喪失感を当てこする為に行った都内のまんだらけでMasterminds Creations(以下MMC)の非正規アイテム「Knight morpher」シリーズをかなりお手頃な値段で発見し購入した。新年一発目が非正規ってどうなのよ、とも思ったが他で買っているレジェンズのパーセプターが諸々の事情でちょっと待ちの状態で、更に件の掘り出し物の件もありキーボードを叩き狂っていた。
このナイトモーファーシリーズは非正規・サードアイテムで今や超有名なMMCの黎明期のアイテムでおそらくMMC社の初の非正規アイテム。調べてみたら発売時期は古いもので実に8年前、後述するが現在のMMCのアイテムと比べかなり印象が違う。
非正規=そっくりな人なので、じゃあこのナイトモーファーシリーズが何にそっくりなのかというと、IDW展開・アメコミトランスフォーマーの1冊のみのミニシリーズ「ハーツ・オブ・スティール」のTF達のそっくりさんなのだ。
このハーツ・オブ・スティールがどんな内容なのかを先に説明しておくと、
通常のG1アニメにて20世紀に人類と接触を果たしていたトランスフォーマー達だが、このファーストコンタクトが産業革命後の19世紀だったら…
といったような内容で、上記画像のようにオプティマスプライムが蒸気機関車だったり、メガトロンが大砲やオートマチックではない回転式の拳銃だったりと、非常に蒸気臭い、スチームパンクな装いとなっている。
個人的にとても気に入っているツェッペリンへとトランスフォームするスカージ。オートボットの面々が基本的に機関車にトランスフォームする中で、やはりディセップの変形は多彩。サウンドウェーブは装甲艦へと変形したりする。蒸気の時代に現れるTF達はめちゃくちゃスチームパンクで非常にロマンティック。
Transformers : Evolutions - Hearts of Steel
- 作者: Chuck Dixon,Guido Guidi
- 出版社/メーカー: IDW Publishing
- 発売日: 2012/02/14
- メディア: ペーパーバック
- 購入: 1人 クリック: 1回
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これらのストーリーはこちらの1冊で読めます。
ストーマー a.k.a HoSサンダークラッカー
今回はそんなハーツ・オブ・スティールの世界からのそっくりさんのSTORMER/ストーマー。配色で分かる通り、HoS世界のサンクラさんでルックスはとても元ネタに忠実。
かなりデモニアックな見た目。胸には大きなプロペラが鎮座し身体の至る所にギアが露出しているが、それらスチームパンクな意匠をしっかりと踏襲している。ほぼ完璧な再現度。
HoS界のジェットロンはコウモリをイメージしたような顔の装飾があるが、MMCの粋な計らいによりこの装飾を折りたたむことが可能。折りたたむ事でまんまG1な顔へと変更可能。
*接地性に若干難があるため本来起こしておくパーツを踵へと倒してます。
露出したギアもしっかりと再現しており、さらに驚きな事にこのギアは膝を曲げることで連動して動く。非正規に関してはファンの方の間で様々な意見があるかと思うが、MMCのサードアイテムはこういった原作への愛・リスペクトが半端なく個人的にとても印象が良いです。
MMC社ナイトモーファーのストーマー(IDWハーツ・オブ・スティールのサンクラ非正規)のギミックが凄いーその2
— くるーるめろでぃ で考え中 (@cruelmelodys) January 5, 2018
膝の可動と連動して装飾のギアが動く。 pic.twitter.com/q4t8Gud7Dc
こんな感じでパーツの動きに連動した細かいギミックが盛り沢山。ヤバイ。
ナルビームに当たるメインウェポンは機関銃となっており、これらも完全再現。ただ、このストーマーは当然ながらスタスクっぽい人のリカラー・一部リデコとなっており、スタスクっぽい人「スクリーチャー」にはもっとガトリングっぽい銃が付属。ストーマーはこの銃部分のパーツがリデコされている。
HoSのジェットロンは幾つかのデザイン案があり、紙面では上の画像のデザインが採用されている。腕についているガトリングキャノンがスクリーチャーには付属。
驚くほど繊細
肘・膝共に二重関節、腰の可動もあり可動に関しては申し分がない。細かい部分だと手の表情がとても良い。
が、このストーマーは普通にいじっているだけで今にもぶっ壊れそうな程に繊細だ。プロペラ部分は言わずもがななのだが他の部分もかなり細かい作りとなっており、箱の中には「この辺ぶっ壊れやすいからマジ注意して」というような注意書きの紙がペライチではなく4つ折りの厳重な書面で入っているほど。
昨今のMMCと言えば以前アップしたメガトロン非正規TYRANTRONやターン非正規KULTUR等、わりと大味な変形としっかりとした強度・品質をイメージしがちなのだけど、彼らとは全くの別物と言ってもいいほどの繊細さ。「メインのデザイナー変わってます」と言われてもなんら疑問を持たないほどにアイテムのコンセプトから変わっている。
なので、取扱が非常に難しくポーズなどをつけるにも一苦労した。
また、塗装のクオリティーも現行の商品と比べると思った以上に低かった。逆に言えばMMC製品が驚きの速度で高クオリティで触りやすいキャッチーな物へと進化していっている事に気付く。
最近のMMC社製品、タイラントロンのブログはこちら。
ビークルモード
ビークルモードもかなり悪魔的なデザインの飛行機。上に掲載したライトフライヤーのような複葉機デザインでしっかりとコロ走行する。
ビークルの形状はコンセプトアートに挙げられているこちらのデザインが採用されいる。
変形後のスタイルは若干無理があるが、そもそもあの若干ドリーミーなコンセプトアートをメーカー独自の解釈なしに忠実に立体化しているあたりから既にかなりヤバイので特に不満はない。
線路は続くよ、どこまでも
ボーナスパーツとしてついてきたこちら。一瞬なんじゃこりゃ?と考えたが完全に線路だ。
前述の通りHoSのボッツは基本機関車に変形し、またMMCはこのジェットロン部隊の他に
- KM-01 COMMANDER(オプティマスー機関車)
- KM-01X/KM-02 SGオプ・ブラックコンボイにリカラーされた物
- KM-03/CYCLOPS(ショックウェーブー装甲艦)
- KM-04/ASSASSIN SQUAD(3.5INCHのインセクトロン+ショックウェーブセット)
- KM-05~07/SCREECHER STORMER WARPER(今回のジェットロン)
を発売しており、この付属の線路は繋げることで機関車オプティマス(マスが付いててとても機関車トーマスっぽい響き)を走らせることの出来る長い線路になるのだ。
既に5年以上前のアイテム(オプティマスは8年前)なのでなかなか入手が難しく、実際僕もこの存在を知った際にスタスクカラーのスクリーチャーが欲しかったのだが、見かけることはほぼ無く今回のストーマーの入手に至った。
出来ればオプティマスも入手して線路を繋ぎ、ハーツ・オブ・スティールの再現を目指したいと思っているのだけど、こればっかりは結局出会いになるかと思うので、運命の出会いを探すためにぐだぐだと管を巻かずに"嗜好"としての実店舗巡りを続けていくことにする。