くるめろとは違う

くるめろと貴様は関係ない。

トランスフォーマー:KINGDOM War for Cybertron ブラックアラクニア(ブラックウィドー)

トランスフォーマー『KINGDOM War for Cybertron』より

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Destroy all お正月 things

どうもどうも、はいはい、あけおめあけおめ、はい、この話おしまい。

そんな訳で元旦ムーブもどこ吹く風、俺はいつだってビーストウォーズの話がしたいんだよ!と。社内でもオールディーズアニメ、玩具、特撮、エヴァンゲリオンの話になるとウザい程饒舌になる事に定評のある私なので、そういうのは全部すっ飛ばして元旦からおもちゃの話をさも当然が如く行うクレイジーなブログへようこそ。This is くるーるめろでぃは、昔勤めていた会社でオリンピックやワールドカップに興味がなさすぎて上司に注意されたことがあります。

※度々言っているがが実話で、「君はもう少しそういう一般的な流行に触れなさい」と言った具合に説教されたのであった。

さて、今週のトランスフォーマーは!

 

KINGDOM:Wave1 デラックスクラス ブラックアラクニア(a.k.a.ブラックウィドー)

そんな訳で前回のチーターに続くデラックスクラス2発目のブラックアラクニア。昨今はアニメにビースト戦士、或いは女性TFが登場する場合、少ないビースト枠や女性TF枠を確実に取りに来る事で有名なブラックアラクニアさんはとにかくトイ化も潤沢。

アニメイテッドでも登場し商品化、レジェンズでも商品化、プライムにも登場し商品化、遂には当時品玩具のリデコ元となるタランスを差し置いてマスターピース化…と、昨今は登場した当初からは想像もできないほどの大出世を遂げ、ビースト/女性TFの代表格にすらなりつつあるような人気キャラクターの一人である。

そんなブラックアラクニアさんのMP後一発目の廉価版アイテムとなるキングダムラインでの登場。正直リークなどでの発表当初は、せっかくの新規ビーストのリファイン枠を「またお前が商品化枠を一枠埋めるのか!!」と、あまりポジティブなスタンスではなかったのだが。

悔しいかなブラックアラクニア/ブラックウィドーのトイラインの完成度は毎度間違いがなく、簡潔にまとめてしまうと今回もMP版での取り回しの悪さを補完する低価格帯の大傑作となった。

 

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パッケージはチーター同様にビースト/ロボの両方がイラストが描かれているが、ビーストモードを正面に配置していたチーターとは違い、正面にはロボの姿が描かれている。

 

 

ゴールデンディスクカードが予見する未来の可能性

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デラックスクラスなのでデラックス以上のクラスに付属するゴールデンディスクカードが付属。チーターのポストの際には「チーターにダイノボットのカードが付いてたんだけど、エラー?ランダム?」と事情を理解していなかったのだが、その後調べた結果、封入はランダムで、更にいうとこのゴールデンディスクカードは

キーキャラクターの運命の可能性を示している

とのこと。

画像では剥がしきっていないのでよく見えていないが、意味深なサイバトロニアン文字の記載があるので、マジか!まぁまぁ面倒くさいなおい!と、現在判明している4枚のカードそれぞれをサイバトロニアン文字一覧片手に翻訳してみると

※ここから念の為キングダムのネタバレ注意です。

 

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こんな結果になった。つまり、

ダイノボット 団結した派閥を率いる

ブラックアラクニア マクシマル(国内:サイバトロン)になる

オプティマス 戦いの中命を落とす

オートボットアーク オートボット達は1984年に目覚める

※画像では1984が抜けてしまっているが、カードには1984の数字の記載がある

 と、まぁまぁ全部知ってる話だなあ、おい!といった既知の未来の事象であった。

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ダイノボットの派閥を率いる、のみがイマイチピンと来なかったのだが、イラストにはダイノボットの他、チーター、ラットトラップ、ブラックアラクニア、エアレイザー…とマキシマルの面々の他にスコルポノック(スコルポス)の姿が。

この文面とイラストがどこまでリンクしているのかは不明だが、これがマジだとしたらメガトロンを慕うくらいしか能がないアホのスコルポス(愛ゆえの歪んだ表現ですので容赦ください)がまさかの離反…?

いや、そもそも「UNITED」はマクシマルズとプレダコンの団結を指し、それらビーストの共闘の指揮をダイノボットが執る、という意味なのか?ますます目が話せない展開に。

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また、完全に余談だが、カード中面のイラストはパッケージの流用だが、色味がパッケージ=玩具版と異なり、その配色は完全にトランスメタルスドライバーによってトランスメタルス化したメタルス・ブラックウィドーの配色を匂わせている。

これがただのファンサービスなのか、あるいはこのゴールデンディスクカードが指すという「今後の運命」を示唆するものなのか?
 

 

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さて、バッチバチに話がそれまくった所で本題に戻ると。

前述の通り、ブラックアラクニアは廉価版マスターピースと言って差し支えないデザインと仕上がりでとにかくルックスが良く、よく動き、扱いやすいという、もうシンプルに超傑作。とは言え、その下地にはMP版というファウンデーションが存在するが故なのである意味では予定調和的で少し退屈でありつつも、良く言えば非常に安心感のあるアイテムとなっていた。

 

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ブラックアラクニア(ブラックウィドー)の玩具は、常に腕や足、全てのラインが細い為安定感に欠け、すっ転びやすいイメージだったのだが、今回も踵の存在感が若干薄めではありつつも、つま先がしっかりとあるため想像以上の安定感がある。

 

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唯一の欠点といえば「デラックスクラスだが腰のロールが無い」点のみで、それ以外は容赦なく動きまくっており、チーターで不満に感じた足の可動も変形の都合90度どころか180度まで曲げることが可能。

 

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アイコニックな武器となるアンカーショット「ポイズンアンカー」も、ワンパーツでギミックは無いもののしっかりとイメージ通りのものが付属。

キャラクターのアイコン的な武器の有無の重要性は前回ポストのチーター/チータスの際に痛いほどその必要性を認識したからこそ、この武器の付属は嬉しい限り。

チーターのポストはこちら。

cruelmelody.hatenablog.com

 

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蜘蛛の脚は付け根こそ動かないものの、関節がボールジョイントとなり、劇中の蜘蛛の足からレーザーズババババ!も再現可能。

また、特筆すべきは首の可動で、胴体側の付け根と頭部の付け根の2重関節となっており、かなり細かいニュアンス付けが可能となっている。

 

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※どちら様ですか?

ラットトラップ、チーターに続き、私のガチ当時品シリーズを展開しようかとも思ったのだが、ブラックウィドーの当時品はタランスの純粋なリカラーだったので、似ている似ていない以前の仕上がりとなっており最早比べるまでも無いだろう、という結論に。

※しかしながら、このタランス型の当時品はめちゃくちゃ良い出来で私のフェイバリットBWトイ の一つでもある。

 

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姉さん!(Hey bIg spider!)

後述の変形パターンも含め、冒頭に書いたようにシンプルに言ってしまえばMPの廉価版なのだが、MP版は精巧が故に扱いづらい事この上なかった僕にとって、やはりこういった低価格帯商品でガシガシ遊べるような玩具的アプローチのほうが有り難かったりする。

 

ブラックアラクニア ビーストモード

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ビーストモードではこれまで同様のクロゴケグモへとマキシマイズ。

こちらもおおよそMP版の構成をもとにしているが、MP版で「脚丸見え杉」と散々叩かれた内容をなんとこちらではよりスマートな形で回収しており、ビースト胴体の見栄えがなんなら向上しているんじゃないか?といったインクレディブルな出来に。

 

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しかも、これまで

  • ラットトラップ→内蔵できず体に括り付け
  • チーター→変形ギミックと折り合いがつかず、銃はオミット

と割と散々だった武器の格納も、腹部にしっかりとマウントでき余剰を産まず、更にオリジナルからの改変も受けないという優等生っぷり。

 

唯一の欠点として、ビーストの顔周りに腕のボールジョイント痕がバリッバリに目立ってはいるものの、こういった玩具的な嘘は個人的には全く気にならず、最終的な着地はデラックスクラスで出てくるには驚くようなクオリティの高さを保っていると感じている。

 

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※どちら様ですか?(本日2度目)

ビーストモード時も当時品との比較を検討したのだが、この当時品ブラックウィドーは基本はタランス準拠のリカラーとなっているのでこちらも割愛。

 

RAW POWER!

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そんな訳で出揃ったWFCキングダム Wave1のオリジンビースト勢。酷評したチーターを除き、ラットルともにこれまでのWFCの持つ高いクオリティと再現性の実績の名に恥じないパワフルなアイテムとなっている。

また、追加となったフォッシライザー含む新キャラ骨恐竜軍団のヴァータブレイクも以前ポストを行ったが、初のフォッシライザー体験となるパレオトレックスは今週~来週にかけて到着予定。

更に今回のWave1の目玉となるヴォイジャークラスのオプティマスプライムやリーダークラスのメガトロンは少なくともビースト/ロボ形態のルックは完全に間違いがなく、ど真ん中を撃ち抜くような強力なスマッシュヒットの予感を感じさせる。狂乱の1月初旬を迎える事となりそうだ。

 さらにWave2では

の登場も既に告知されており、その宣材では明らかにハイクオリティと言える仕上がりが見て取れ、ビーストのロウパワーが止まらない!

 

おそらく次回はパレオトレックスか、或いはパレオトレックスを絡めたオプティマスプライマル、メガトロンのポストになるはず。こちらに関しては「なるはず…!」から4ヶ月後、そこには元気にブログをサボるくるーるめろでぃの姿が…!と言った事にはならないはず。あまり期待はしないでくれよな!

 

おわり

 

 

タカラトミー トランスフォーマー キングダムシリーズ KD-03 チーター

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  • 発売日: 2021/03/27
  • メディア: おもちゃ&ホビー
 
トランスフォーマー キングダムシリーズ KD-02 ラットトラップ

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  • 発売日: 2021/03/27
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トランスフォーマー:KINGDOM War for Cybertron チーター(a.k.a.チータス)

トランスフォーマー『KINGDOM War for Cybertron』より

 

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厄落とし"買ってたんです"会場はこちら

どうもこんにちは、2日連続ポストの私です。

気が付けば2020年が終わる訳で、ブログのポスト回数どころかツイッターの呟きすらも激減している事で、買ったのに開封すら出来ず、買ったことすらも自慢出来ず…と溜まっていく積み玩具=罪玩具による煩悩を、除夜の鐘のサウンドにのせて叩き割っていくクレイジーなブログへようこそ。

そんな訳で前回のポストでは全くと言っていいほど触れていなかった、前回スコルポノックのポスト以降か、それすらも判別がつかない最近届いた玩具達の供養を兼ねて、毎度おなじみの「買ってはいたんですよ」のお時間でございます。

 

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まずは絶対にブログ書きたいと意気込んで写真を取るまで頑張った大量のアリコン達。本当に残念な気持ちで…いっぱいです…ッ。くぅう…。※そもそもこれから書いたって別に何も悪いことではない

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現行のアースライズラインなどを筆頭に、在庫瞬殺騒動に発展したGIGAWATT、変わり種のトランスフォーマー・ナタと、フレキシブルに金をプラ塊にエクスチェンジする日々。

写真を撮れていないのだけど、限定ラインのパラドロンメディック(アース版ラチェットとライフラインのセット)やシャッタードグラスセット(SGオプティマスとらチェット)も届いてはいる。

来年こそは月1~2程度のブログポストが理想なのだけど、どうか期待しないでもらいたい。

KINGDOM:Wave1 デラックス チーター(a.k.a.チータス)

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そんな訳で2020年ラストはキングダムラインのデラックスクラス「チーター」。国内ではチータスの名称で有名だが、海外オリジナルではチーターっていうか「チートァー」的な発音だった気がするのだが、国内では「チーター」がFAらしい。

 

トランスフォーマー キングダムシリーズ KD-03 チーター

トランスフォーマー キングダムシリーズ KD-03 チーター

  • 発売日: 2021/03/27
  • メディア: おもちゃ&ホビー
 

 

パッケージデザインが変わったよ

パッケージはこれまで同様デラックス以上のクラスはボックスとなっているが、シージ、アースライズと今回のキングダムでは決定的な違いが何点か存在していて、最もわかりやすい大きな違いはパッケージ窓のデザインだ。

今回からロボとビーストの2デザインをボックスに配置しており、これに伴いフィギュア自体を見せる窓が縮小している。デザイン性が高くなっているこの変更は完全にウェルカムなのだが、個人的にキングダムがロボとビーストの両方をパッケージに載せている事にはある種の意味合いを感じており、それが前回のラットトラップでも言及した

「キングダム版のビーストウォーズラインのビーストモードは”明確に過去のビーストモードのルックと差別化を図っている"」

という点。特に前回のラットトラップや今後発売予定のオプティマスプライマル等は顕著なのだけど、パッケージに敢えてビーストモードのイラストを記載することは、これまでのルックとの差別化をより明確にするためのものではないだろうか、というのが死ぬ程どうでもいい僕の憶測となっている。

 

パッケージ内のブリスターが無くなったよ(憤怒)

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更にキングダムラインの変更点として、パッケージ内がブリスターではなく台紙固定となっているが、これは死ぬほど残念。綺麗にしまい直せなず、また例えば中古などで今後購入する場合も、台紙ブリスターのフィギュアなどと同様に、未開封開封済みの間に決定的な差が生まれてしまう。正直ブリスターのまま変えないで欲しかった。

 

カードが付いたよ

また、これまでのアースライズなどにあった星間座標マップのような、ついてて嬉しいのか嬉しくないのか何とも言えないおまけに変わり、今回からはデラックス以上のクラスにはカードが付属となっている。

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このカードはPOTPシリーズ等にあった「厚紙にプリントしただけ」のようなチャチな作りじゃないマジなホログラムカードで、更に表面のシールを剥がすことでもう一柄が裏に控えているというしっかりとしたものに。これは素直に嬉しい。

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何故かは分からないがチータスのパッケージにダイノボットの物が入っており、もう1体買ったブラックアラクニアにはしっかりとブラックアラクニアのカードが入っていた事で更に混乱が混乱を呼ぶ。これはエラーなのかな?それともランダムなのかな?

※カードの詳細は次回、ブラックアラクニアのポストにて。

 

 

 

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パッケージの話で既にだいぶ長話をしてしまったでの、結論から申し上げると今回のチーター、正直言ってかなり微妙な仕上がりになっている。

詳細は後述していくとするが、特に感じたのはビーストのフォルムに重きを置きすぎて肝心のロボットが雑な仕上がりになっている点。これに関してはタカラトミーハズブロが何処にウェイトを置きに行ったか?による造り手と受け取り手の方向性の違いなのかもしれないが。ある意味では変形ヘンケイのチータスのナンダコレ感を少しマイルドにしたニュアンスに着地したとでも言うべきか。

あと青の色味がチープ。この色味はメタリックだから成立するようなものでマットでこれとか正気か。

 

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まずなにより、ロボット時のフォルムが打算的すぎる。

ラットトラップのポストの際に「ビーストモードは明確に差別化している」といった内容は書いたのだが、ラットトラップや今後ポスト予定のブラックアラクニア、発売を控えているオプティマスプライマル、メガトロン…と基本全てのキャラがロボットモードはオリジナルデザインの再現を目指しているという点において、このチーターは随所にビーストモード時のしわ寄せという十字架を背負いまくって、なんか色々違う結果にドリフティングしている感が半端ない。

特に明確なのは膝下。隠すつもりはないぜ!と言わんばかりにビーストの後脚が丸見えていて、ヒザ下のたくましさが尋常ではない。

 

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敢えてのダミーを避けたことによって、異様に迫り出し馴染んでいないチーターの頭部、それをカバー出来ていないボリュームの足りない胸部側面。

また、ビースト前脚の処理はアニメオリジンのデザインを踏襲しているのだが、この構造により肩裏のパーツの干渉を受ける事でロボの手が後ろ側に全く振れないのである。これがポーズ付に恐ろしいほど干渉し想像以上にストレスを感じさせてしまう。

また、膝の可動に関しては変形による制約などではなくシンプルに可動に制限があり、曲げられるのは90度以下。今回膝下がめちゃくちゃムキムキなおかげで辛うじて膝立ちが可能となっているが、膝下の形状も含めこれでは箱ロボと同レベルではないか。というか、ここに関してはもっと動かせるように普通に改善できたのではないだろうか。

 

 

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※右の写真も本来であれば左手を後方へ振り抜きたいのだが、これ以上後ろに倒せないのである…

尻尾を取り外す事でテールウィップ=ムチを武器にするが、これはメタルスチータスの仕様を踏襲している。 

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※所持しているのは当時品の尻尾銃

こちらに関しても当時品のチータスが腹部と尻尾に銃を仕込んでいたのに何故…?という部分で、特にラットトラップが生身の体にくくり付けてまで愛用のブラスターをキングダム戦線に持ち込んだことを考えると、じゃあお前も例の大腸ブラスターを体にくくればよかったんじゃないのか…!?

むしろ例の内臓ブラスター的なものを体に括り付けてくれてさえすれば、チータス像を脳内で補完させ、諸々のウィークポイントに目をつむれていたのではないか?というくらい、当時品の銃をもたせたところしっくり来たのだ。

 

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更にこのムチ、なかなかなピーキー具合で、上記のように刃物面を前方に配置し手に持たせて臨戦態勢のように腕を傾けていくと90度にも到達しない辺りで自らの顔面にヒットしてしまうという仕様。

これは尻尾のカーブがキツすぎる所以で、メタルス玩具のほうがカーブが浅くムチの取り扱いも楽だった。

 

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腕を後方へと振り抜けない可動面の貧弱さ故に構えると自身の顔へのヒットを免れず、だったらもうソードとして持たせたほうが良いんじゃないの?という結論に。

また、足に関してはWFC基準の横軸可動を兼ね備えているのだが、変形後のチーターのフォルムに干渉しないよう小型化されている為、動物前足を背面に組み込んだバックヘビーな体型との相性が悪く、即ち設置性も悪い。肥大化したふくらはぎとのバランスも悪い。

個人的にはこれが肩裏のパーツとツートップでのバットポイントで、「腕の後方への振り抜き」と「接地性と足のデザイン」が上手いこと処理されていたら、その他の玩具的ディフォルメもいくらでも許容できたと感じる。

 

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完全に余談だがビーストの脚部をロボット時にそのままにすることでマシーンズチータスのような姿が再現可能に。接地性は皆無のため自立はほぼ不可能だが、通常のフォルムの膝下の違和感が半端ないので、こちらのほうがスッと腹落ちするような印象すらある。

しかしながらこうして脚パーツをただまずに伸ばすと、結果変形ヘンケイのチータスへと近づいていくような印象。これはMP版でも同様の印象だが、このビーストの後ろ足の処理がチーターの最重要課題であって、今回のチーターではこの問題をかなり強引な力技で解決したような印象が大きい。

Back to 90's

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ラットトラップ同様に当時品と並べてみるものの、まさか可動面で当時品のほうがフレキシブルにポーズ付けできるとは思いもしなかった。これも前回のポストの際にふれたのだが、当時品は似ている似ていないを差し置いた「玩具としてのある種の到達点」に達した完成度を誇っており、今回のチータスはそういった玩具のリファインとしては残念な形になってしまっている、というのが僕の感想だ。

 

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既にマスターピースでも発売しているが、もちろんそれをそのまま縮小して廉価版を…といった無茶な要求をしたいわけではない。玩具的なディフォルメはむしろウェルカムなくらいなのだが、しかしながら、今回のチータスはなんか色々やろうとした結果、全部裏目に出た感が半端ないのである。

更には同タイミングでの発売となった ブラックアラクニア(次回ポスト予定)が、前述の「マスターピースをそのまま縮小して廉価版に…」を、まさかの地でやりきってしまい、更にこのチーターに追い打ちを掛ける結果に。

 

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特にオリジナルの玩具が幾度となく増産され、色違いも出まくったアイコン的で存在で、凄まじいほどのディフォルメを施されながらも玩具としてヒロイックなルックスを保っていたことを考えると、そんな「オレたちのチータス」というには心許ない仕上がりとなってしまった事が本当に残念でならない。

  

トランスフォーマー キングダムシリーズ KD-03 チーター

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チーターービーストモード

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はい、ここまで散々に扱き下ろしてしまったが、このチーターに関しては前述の通り、「作り手が何をゴールとし、何処に置きに行っているか?」によって大きく見方が変わる訳で、そういった意味でもし作り手が「このチーターはとにかくビーストの見た目を完璧にしよう」という考えのもとに作ったよ!というのであれば、ビーストに関してはかなりの完成度と劇中のデザインを再現していて、この点に関しては間違いなく完璧である。

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前足はグリグリと可動可能なのでポーズ付けもかなり自由に可能。チーターの持つ曲線的なラインをガワ処理だけでなくしっかりと表現しており、変形パズル玩具としてのギミックは突出している。

つまり、ステータス振りでいうと「ロボットのルックス」や「可動」、「設置性」、「付属武器」などがどれも2~3/10に対して、「ビーストルック」が10/10みたいな、とにかくもうビーストモードに全振りなのである。バランスなッ!

 

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口は開閉が可能。ビーストの眼球はオレンジ一色となっているがこれに関しては自分で目玉とか入れるだけで大きく印象が変わりそう。

 

(What's the Story) Morning Glory?

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 以上、ウォーフォーサイバトロン・キングダムラインからチーター(チータス)。

かなり辛辣になってしまったが、玩具としてのルックスは決して悪くなく、扱っている際のフィーリングも悪くはない。しかしながら、これまでのTF玩具のクオリティをシリーズを通して頭一つ~二つ底上げするようなWFC基準でいうと、

  • 腕が後方へと振り抜けない設計
  • 膝下にかけての見過ごすことの出来ないやっつけ具合
  • 足のデザインと接地性

等の、一つ一つこそ細かいウィークポイントが重なり、総合的に残念な印象を与えてしまっている印象。

特にコアクラスのラットルがその小ささと価格帯の割にかなりの大健闘を見せていたことを考えると、玩具ディフォルメが全て裏目に出てしまった今回のチーターは本当に残念でならない。

トランスフォーマー キングダムシリーズ KD-02 ラットトラップ

トランスフォーマー キングダムシリーズ KD-02 ラットトラップ

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また来年!だが、既に書き溜めているので新年早々からビースト地獄車ァッ!確定ィ!

そんな訳で駆け抜けて2020年。本年もこのTFブログの中でも一際辺境の地とされる当ブロブにお付き合い頂き、もう完全にお疲れ様としか言いようがない。

既にキングダム・デラックスクラスのブラックアラクニアは手元にあり、このポストを上げている頃には恐らくブログも書き上がっているはずなので、新年早々からブラックアラクニアのポストでビースト地獄車をぶちかまし、また1月初週頃には今回のキングダムのメインギミック「フォッシライザー」を兼ね備えたパレオトレックスも到着予定。

そしてその後はキングダムwave1のメインとなるオプティマスプライマルやメガトロンの到着と、2021年幕開けからぶち上がるしかないブルータルな展開が控えているので、来年も宜しくお願い致します。