くるめろとは違う

くるめろと貴様は関係ない。

トランスフォーマー:SIEGE War for Cybertron ウルトラマグナス

トランスフォーマー『SIEGE:War for Cybertron』より

 

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Message from Moonbase2

いやー、あけおめあけおめ、ご無沙汰しております、This is くるーめろでぃでございます。

ブログ自体も久しぶりなのだけど、トランスフォーマーに関しては4ヶ月ぶりで、読んで頂いているあなたからの、一瞬の認知も吹き飛ぶレベルの遅筆ぶり。なんでこんなに久しぶりかって言うと、以前オレカのポストでも触れたのだけど、家を買いまして。

その購入のあれこれが12月頃まで立て込んで、12月から年明けにかけては引っ越しのあれこれで多忙を極めていたのだ。実際のところ現在住んでいる新居へネットが開通したのも昨日で、年末年始はテクノロジーとは隔絶されたアナログ世界に身をおいていたのだ。つまり、具体的に言うとヒョウ柄のワンショルダー一丁で、ぼこぼこの木の棒を片手にマンモスを追いかけ回す日々だったわけだ。

そんな訳でこれまでの自室の1.5倍程の書斎()という名のシークレットベースを手に入れ、引っ越しの荷解き共にフィギュア関連ではお馴染みのIKEAのデトルフを購入。これまでギッチギチだった玩具の収納・ディスプレイ性が拡張され、多々買いは新たなステージへ!

さて、今週のトランスフォーマーは!

DEEP IMPACT

海外では昨年から展開されているトランスフォーマー「シージ」シリーズ。

上記の通り海外では既に、ボイジャークラスにてオプティマスとメガトロン、デラックスではサイドスワイプ、コグ、ハウンド等が発売されており、僕自身はこのWave1では

を海外版にて購入していた。

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既に購入していたオプティマスとメガトロン。書こう書こうと思い画像は準備していたものの、遂にリーダークラスのマグナスとショックウェーブの到着まで放置してしまった。

トランスフォーマー シージシリーズ SG-06 オプティマスプライム

トランスフォーマー シージシリーズ SG-06 オプティマスプライム

 
トランスフォーマー シージシリーズ SG-13 メガトロン

トランスフォーマー シージシリーズ SG-13 メガトロン

 

 今回はマグナスのポストとなるので詳細は後日として、簡潔にまとめるとオプティマスはPOTPに引き続き間違いのない傑作、メガトロンはG1再現としては優秀だが変形や可動が今一歩の惜しい内容となっていた。

 

SIEGE:Wave1 ウルトラマグナス

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さて、先行して発売された両軍リーダーのオプティマスとメガトロンをすっ飛ばして、当ブログでのシージ一発目はオートボットのNo.2!ウルトラマグナスなんです。

トランスフォーマー シージシリーズ SG-07 ウルトラマグナス

トランスフォーマー シージシリーズ SG-07 ウルトラマグナス

 

 余談だがシージシリーズのパッケージに関して、これまで比較的ブリスターでのパッキングが多かったデラックスクラスだが、今回からボックス仕様となっており、またボックスもディスプレイを意識したデザイン性の高いものとなっている。※今回のウルトラマグナスはリーダークラス。

 

ウルトラマグナス

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なんだこれ!バチくそカッコイイじゃねーか!

好きなキャラクターだったためシージシリーズの発表後、Wave1(第一弾)ラインナップの中でも個人的な期待値が高かったウルトラマグナス。実際に手にとった際のボリューム感は凄まじく、またマグナス特有の箱ロボ感も健在。

発表から話題となった若干キモいレベルでビチビチに入ったモールド等も、情報量が増えることでいい意味でハッタリが効いており、にじみ出る傑作感。

POTPでは鬼のベタベタ固めシール地獄だったリーダークラスだが、今回はノーシール。全てが塗装となっており、必要な場所に必要な塗装が施されているといった印象。

※今回はなんとタイヤのホイールもしっかりと塗装されている!やればできるじゃないか!

 

そうそう、汚し・ウェザリング塗装だが、シージ(包囲戦)やWar for Cybertronと言ったテーマに沿ったものとして僕は納得しているので、これに関して、無いほうがどうこうなのに~、と言った内容はこのブログでは充実することはないのであしからず。

端的に言えばオプティマス、メガトロン、ウルトラマグナスショックウェーブの4体を手に入れた今、ウェザリングとかどうでも良くなるくらいにはどれも快作だった。

 

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パワー・オブ・ザ・プライム(以下、POTP)シリーズでは非常に貧弱だと感じた武器類も、今回は潤沢。以前レジェンズで発売されたマグナスはアニメイテッド以降の新世代マグナスとしてハンマーを装備していたが、シージ版マグナスはオールドスクールなブラスター装備となっている。

メインブラスターの他にも足へ着脱可能な銃(黒いの)2丁、また「マグナスといえば」の肩のミサイルも取り外し可能となっている。

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これは仕様なのか偶然なのかは不明だが、このブラスターが背中の溝に綺麗にすっぽりと収まるようになっており、これがとても気に入っている。

 

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POTPから比べるとリーダークラスとしてはサイズがかなり小さいのだが、シージでは各クラスの一番小さいクラスから、現在もっとも大きいとされるリーダークラスまでのスケール感を明確に統一しているとの事なので、そこ準拠なのだろう。

 

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※コンバイナーウォーズのマグナスとの比較。シージの他アイテムとの比較は後ほど。

全体的にサイズの縮小が危ぶまれるトランスフォーマー玩具だが、前回のPOTPリーダークラスは確かに巨大でボリューム感は半端無かったが、シリーズ内でのスケール感は正直ガッタガタだった為、このサイズ感=スケールの統一は個人的には全然有りなのである。

 

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可動に関してはめちゃくちゃ箱、箱の集合体なのでほとんど絶望的だが、しかしながら、そもそもがコアロボにカーキャリアをくっつける合体ロボなので、昨今のアクションフィギュアレベルを求めるのは酷かと思う。

だが、肩・腕の上下・水平可動や手首の回転、腰の回転、足の付根のクリックなどなど、基本的な可動は抑えており箱ロボとして精一杯の可動は行える。また、僅かながら首の上下可動も可能。

War for Cybertronのテーマ、つまり戦いを意識し可動を重要視しているという内容にうなずけるような仕上がりに。

 

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今回のシージは前述の理由から全てのクラスに

  • 腰の可動
  • 足首の可動

が標準装備されるとの事が開発者インタビューから明かされており、マグナスの足もそれに伴い足首には横の傾斜が可能な可動が組み込まれている。

しかしながら、マグナスの足は素立ちでも上の画像のような傾斜が入っており、開封直後は「当時品立ち(棒立ち)出来ない!ウィークポイント見っけた!ウヒョー!ブログで言いつけてやろ!ディスったろ!」と一瞬荒ぶったのだが、これに関しては変形機構によるもので。

 

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足の側面についたタイヤからわかるように、この部分は地面に設置するタイヤとなるためタイヤ設置時に足が地面へ干渉しないように元から傾斜が付いているのだ。

これは買ってみないとわからなかったので、もしまだ買っていない紳士淑女の皆さんが、僕のようにこの部分をボロクソ叩こうとしているのなら、どうか実物を手にとって頂ければと思う。マグナスは頑張り屋のいい子なんです。

正直可動やらで若干の問題を抱えるウルトラマグナスは、画像をご覧頂ければ分かるようにパワードアーマーの足が屏風のようにアホかってくらい展開したりと、そこを差っ引いても非常にアメイジングな変形を遂げるんですってば。

 

ウルトラマグナス コアロボ

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上半身+顔、肩、腕、足のパワードアーマーをキャストオフした中の人、白いマグナスはこんな感じに。勇者ロボ的にガッチャンガッチャン上からかぶせている印象が強かったのだが、実際に手にしてみると腰部分のパーツ反転による色の変化や、背面の腰スカートパーツがバックパックへとスライドしていたりと、細かなギミックにてよりしっかりと差別化されている。

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オプティマスを白リカラーすることで何でもかんでもウルトラマグナスとして処理されていた時期もあったが、白いオプティマス=マグナスの登場はなんだかんだ久しぶり。

個人的に気になったのはボディバランスで、前述のとおりパワードアーマーを足していくベースとなる存在なので、若干肩幅や足の付根の幅広感は気になる。

ただ、聖闘士星矢の聖衣神話で言えばベースとなる人物はめっちゃひょろひょろだったりして、サガはこんなモヤシ野郎じゃないやい!と目も当てられない事になっていたことを考えれば、ほぼ気にならないレベルなんじゃないでしょうか。

※さすがに強引すぎる、ロボットと人を比べるべきではない。

 

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パワードアーマーマグナスの素体なので腰の可動は当然ながら同様だが、足に関してはこちらも斜めへの可動が可能に。前述の「War for~のテーマに沿った可動」をしっかりと踏襲しており、これはPOTPで足首可動のなかったオライオン等と比べると完全に進化をしている(あるいは丁寧に作られている)点で間違いないかと思う。

ただ、惜しむらくは塗装による弊害であって、パワードアーマーの一部に白成型色へ青の塗装を施している部分があり 、これに伴い合体時のスレや癒着によって白いコアロボへと色移りしてしまうという欠点がある。これは単純に残念だった。

 

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同様のシージ・オプティマスとはほぼほぼ同じサイズ感となっている。顔に関しては完全なリカラーだが、それ以外は新規造形となっており、変形機構もオプティマスの手の込んだ変形仕様からはかなり簡素化されている。

 

ウルトラマグナス ビークルモード

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そんなウルトラマグナスの単騎変形ビークルモード。POTPのダブルプライム同様、こちらもコアロボのみでビークルへと変形が可能だが、トレーラーとの合体で隠れることが大前提となっている為か、後ろの方はかなり荒削りとなった。

腕をパネル化して手自体を収納できれば…とも思ったのだけど、パワードアーマーを着込んだ時に違和感のないようにするためか、そもそも白マグナスの拳は大きめにできているので、難しいのかも知れない。

個人的に嬉しかったのはホイールの塗装。POTPでは省かれまくっていたが、ここがシルバーで塗って有るのと無いのとでは、見栄えの高級感が断然違うじゃないですか!

 

ウルトラマグナス ビークル・トレーラーモード

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パワードアーマーを展開したトレーラーがこちら。

正直ロボ形態時のパワードアーマーの面積ってそんな大したことないので、これはかなり劇的なビフォアアフター。ちょっとしたイリュージョンじゃないか!

 

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このマジックの詳細だが、

  • 天板→フロント~バックパック、顔パーツの展開
  • 天板下→腕パーツ
  • 車体後部・側面→足パーツ
  • 車体とコンテナの繋ぎ→肩パーツ

と言った構成に。

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キャラクター性やデザインの他にマグナスが面白いのは、オプティマスのような完全余剰などとは違い、コンテナも含めた変形、つまり限られたパーツで如何にコンテナを再現あるいは格納するかという部分。

今回は当時品やコンバイナー版にあったような肩の支柱でコンテナ上部の柱を再現するという変形とは全く違ったアプローチにて、さらに基本スカスカだったコンテナに、上部・側面ともにパネルを生み出すといったマジックを披露している。

これは既にあなたもお気づきかと思うが、キャブのデザインも含めてカーロボのゴッドマグナスの意匠を踏襲している点(ゴッドマグナスのコンテナもしっかりとパネルが付いていた)に由来するのかもしれないが、今回のマグナスのヤバイ所はG1準拠のデザインとボリューム感から、ゴッドマグナスビークルのソースをしっかりと再現しているという点だと思う。

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付属の武器を取り付けるとこんな感じ。

 

トランスフォーマーG1

今回のリーダークラス、パワードアーマー・ウルトラマグナスショックウェーブの組み合わせは、ドリームウェーブから刊行されていたアメコミ「トランスフォーマーG1」を髣髴とさせる。

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トランスフォーマーG1においてマグナスは一般的なトリコロールカラーの姿で登場、ショックウェーブにとどめを刺され死亡したかのように見えたが、

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パワードアーマーを脱ぎ捨てて白いマグナスとして登場、ショックウェーブへと再戦を挑む激アツ展開となっていた。

トランスフォーマーG1 (#2) (JIVE AMERICAN COMICSシリーズ)

トランスフォーマーG1 (#2) (JIVE AMERICAN COMICSシリーズ)

 

トランスフォーマーG1」2巻 に収録されているこちらのエピソードだが、2巻の表紙で白マグナス登場が盛大にネタバレしており、これはストーリーの展開的に内緒にしておいてほしかったというか、ちょっと残念だった。

 

アニメイテッドやプライム等の海外主導アニメではウルトラマグナスショックウェーブはライバル的な関係として描かれていることが多く、それ以降の「シージ」として両キャラクターがリーダークラスで対峙する。

更にマグナスは白オプティマスへとキャストオフする仕様という面で、前述の「トランスフォーマーG1」との親和性の高さが僕の中で話題に。

 

包囲戦、オートボット優勢

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ヤバイ!くっそ長くなっちゃった!

そんな訳で以上がトランスフォーマー「シージ」シリーズのウルトラマグナス。コンバイナー版も現在のアメコミ=IDWを踏襲するデザインにて非常に完成度が高かったが、今回はG1玩具、はたまたIDW以前のドリームウェーブ版アメコミを髣髴とさせる非常に完成度の高い玩具となっていた。

 

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シージ商品は既にボイジャー、リーダークラスの4体を購入。

おそらく次のポストにてレビューするショックウェーブ。こちらもコアロボは非常に素晴らしい出来栄えなのだが、マグナスと違いパワードアーマー等を着込むオリジンが存在せず、さらに玩具では若干やっつけ臭いパワーアップ仕様となっており、さらに冒頭にて振れたオプティマスのハイレベルな出来栄えとメガトロンの今一歩感も含めると、シージの戦いではオートボット玩具が優勢だと感じている。

 なんだろう、上記ディセプティコン玩具は全体的に詰めの甘さみたいな物が漂っていて、そんな違和感は次回のショックウェーブのポストにてまとめたいと思っている。

いや、ただ既に発表されているWave2のスタースクリームサウンドウェーブはかなりクオリティが高いように見えるので、まだまだ巻き返せますよメガトロン様!

そんな感じでまた次回!

トランスフォーマー シージシリーズ SG-19 スタースクリーム

トランスフォーマー シージシリーズ SG-19 スタースクリーム

 
トランスフォーマー シージシリーズ SG-24 サウンドウェーブ

トランスフォーマー シージシリーズ SG-24 サウンドウェーブ

 

  

トランスフォーマー シージシリーズ SG-07 ウルトラマグナス

トランスフォーマー シージシリーズ SG-07 ウルトラマグナス

 
トランスフォーマー シージシリーズ SG-06 オプティマスプライム

トランスフォーマー シージシリーズ SG-06 オプティマスプライム

 
トランスフォーマー シージシリーズ SG-14 ショックウェーブ

トランスフォーマー シージシリーズ SG-14 ショックウェーブ

 
トランスフォーマー シージシリーズ SG-13 メガトロン

トランスフォーマー シージシリーズ SG-13 メガトロン

 

  

オレカバトル:新7章 ブリュンヒルデ ローゲの炎とニーベルングの指環2.22

オレカバトル新7章『雷盟の逆鱗』+期間限定ボス

 

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GREAT HELP 1.2

気付けば前回のポストから既に一ヶ月とかで日々が早い。あれ?デジャブかな?こんにちわ、私です。

本来であればトランスフォーマーのシージとか、オレカの紅リヴィ杯とか、いい大人が必死になるには色々とアレなあれこれが色々とアルのだけど、ここ最近は相変わらずクライマックスで馬鹿忙しいんですよ。

前回のブログにて「一軒家買って、マジで面倒くさいことだらけで、忙しくて死にそう」的なことを書いたかと思うのだけど、今月はアレなんです、その家への引っ越しがマジで面倒くさい事だらけで忙しくて死にそう。

そんな日々の中でもオレカのイラチェンボスはやってくる、最近はこのオレカの月一恒例のイラチェンボスが僕とブログやSNSとを繋ぐ唯一の生命線と化している。

 

ブリュンヒルデが期間限定ボスで登場

そんな訳で12月12日より期間限定ボスとしてボスの島に「ブリュンヒルデ」が登場。通常であればブリュンヒルデの作成には、前身となる★3ワルキューレの他に、ブリュンヒルデに色々と関係している★3ジークフリート(詳しくは後述)が必要となるので、なにげに作成難易度が高い1体。そんなブリュンヒルデが100円でゲット出来てしまうので是非ともチェックされたし。

 

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新規アイテム「ローゲの炎」と合体することで解禁される新たなイラストはこちら。最近の月1イラチェン枠のイラストの開き手を差し出しているポーズ確率フゥ~!

 

Youtubeでオレカ:ブリュンヒルデVSジークフリート

そんな訳で戦ってきた。カットイン補完をしつつ、新技「ヴァルハラの一撃」に関しては後述。

接近するブリュンヒルデジークフリートの運命!カットインを見るためには殴り合わなければならないオレカの悲劇システムが今牙をむく。

ニーベルングの指環2.22

新規アイテムとなる「ローゲの炎」だが、コレに関してはワーグナーの楽劇「ニーベルングの指環」に由来するものかと思われる。

そもそも、基本的にオレカに登場する北欧の神々のキャラクター性はエッダ等からの「北欧神話」由来のストーリーが多いのだが、同様に北欧神話に登場するワルキューレ/ブリュンヒルデに関してはこの神話という体型から少し外れた、前述のワーグナーの楽劇「ニーベルングの指環」準拠となっている。

オレカバトル新1/7章 ジークフリートとニーベルングの指環 - くるめろとは違う

オレカバトル:新1/7章 ブリュンヒルデとニーベルングの指環 - くるめろとは違う

ニーベルングの指環」に関しては上記のブログにてオレカに絡めたストーリーの解説を、ジークフリートサイドとブリュンヒルデサイドから行っているが、

※読むのもダルくなる文章量でお待ちしているぜ!

今回のブログはこちら2つのブログのver2.22的なリミックスとさせていただく。

 

あらすじを掻い摘んでしまうと、

ライン河の黄金から作られた指輪には、手にするものへ全知全能を与える力を宿していたが、しかし、指輪の出自のいざこざによってその指輪には死の呪いもかけられていた。この指輪を巡る悲劇とジークフリートブリュンヒルデの"運命"が「ニーベルングの指環」である。

実際にジークフリートに関する物語には

ヴォルスンガ・サガ

ニーベルンゲンの歌

などもあり、オレカのジークフリートはこの3つの物語のジークフリート像をマッシュアップしたような形になっている。

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それぞれのジークフリートの特徴のまとめ。赤字はオレカとの相似点。

 

ジークフリートニーベルングの指環

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オーディンが戦士の館「バルハラ」を建造するため、ロキと一緒に宵闇のアルベリヒから奪いとった「はめることで全知全能の力を手に入れることができる」指輪。しかしながらアルベリヒはこの指輪を奪われた際に「身につけたものを死に追いやる呪い」をかける。

オーディンはその力に魅了されながらもその呪いの力を危惧し指輪をヴァルハラを建造した巨人ファフニールに差し出す。しかしこの指輪の呪いは強大であり、オーディンは来るべき神々の黄昏・ラグナロク(終末)の訪れを予期していた。

オーディンは指輪の呪いによって訪れるラグナロクを阻止するために人の世界に自身の息子をもうける。息子の名はジークムンド、人の子に崩壊する終末の到来の阻止を託そうとしたのだ。しかしながら世界の崩壊を止める為に仕組まれ肩入れされる、作られた英雄ジークムンドの存在をアスガルドの神に叱責されたオーディンは自棄になり、ジークムンドのある決闘の最中に彼の武器「ノートゥング」をへし折り敗北させ殺してしまう。

その決闘を見守っていたのがオーディンの娘でありワルキューレ=戦乙女の一人「ブリュンヒルデ」だ。彼女は仕組まれても尚運命に抗うジークムンドに心を打たれ、父であり神であるオーディンを裏切りジークムンドを勝利させようと抵抗するがジークムンドは倒れる。

その後ジークムンドの子を宿した妻を連れ逃走するワルキューレジークムンドの妻へ子供に「ジークフリート」と名付けるように伝え、折れた父の剣「ノートゥング」の欠片を託す。

しかしブリュンヒルデは母子を逃すとついにオーディンに捕まってしまう。背信に対して戦乙女としての力を奪い人となり、人間の妻として生きるようにと罰を下す。ブリュンヒルデはせめて力と勇気を持つものの妻になれるようにと岩山の中にそう簡単には近づくことの出来ない炎の壁を作るように願い、その中で長い眠りにつく。

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このカットインには父なる神オーディンの命令に背いたワルキューレのストーリーがバックグラウンドにあるのかも知れない。※オレカのワルキューレオーディンの事をおじいちゃんと呼んでいるが調べていたら親子である場合が多かった。

ジークムンドの妻はジークフリートを生むもかなりの難産で命を落としかけていた。それを見つけ最後の遺言を聞き入れたのは物語の冒頭に登場したアルベリヒの弟、刀鍛冶の小人ミーメだった。やがてミーメの口から真相を知ったジークフリートは死んだ父が使用し母が形見として残した「ノートゥング」の欠片からノートゥングを自身の手で鍛え直し剣は生き返る、ミーメは恐れを知らないジークフリートを利用しかつて自身の兄が失った指輪を取り戻すため、かつてオーディンが指輪を渡した巨人ファフニールの元へとジークフリートを連れて行く。

 

ファフニールを討伐し指輪を手にし財宝であるタルンカッペも手に入れ、さらにその返り血にて鳥の声が聞こえるようになったジークフリートは自身を殺そうとしているミーメの策略を知りミーメも打ち倒す。こうして天涯孤独となったジークフリートの耳に入ってきたのは、小鳥たちが囁く「炎の壁に囲まれた岩山の中に眠る女性」の存在だった。

 

ローゲの炎

戦乙女=ワルキューレが父オーディンの手によって人の子として地上へと堕とされた際に、力と勇気を持つ戦士の到来を待つための長い眠りから彼女を守るために張られた「炎の壁」。

今回の期間限定ボス「ブリュンヒルデ」の新規アイテムとなる「ローゲの炎」とは、ワルキューレを追放したオーディンの最後の計らいにて、ロキ(ローゲ)によって張られた炎の壁のことを意味するのだろう。

 

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青く燃え盛る炎。オレカでは土属性のロキだが、ニーベルングの指環では炎の神として登場する。一部の文献では神話でのロキを炎の神として紹介することもあるようだが、神話上ではそのような記述はない。

では何故、ジークフリートの手に渡っているニーベルングの指環が「ローゲの炎」に包まれブリュンヒルデのもとにあるのか?

 

ブリュンヒルデニーベルングの指環

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こうしてジークフリートは自身の出生に関わる運命の再開を果たす。焔に囲まれた岩山で眠るブリュンヒルデをくちづけで起こすジークフリート*この眠る姫を起こす勇者・王子という構図が眠り姫系のお伽話へとリンクしていくそうです。

美しいブリュンヒルデに一目惚れしたジークフリート、人の妻へとなるよう命ぜられたブリュンヒルデ。二人は互いに惹かれ合いそして永遠の愛を誓う。

しかしジークフリートは自身を安寧に縛り付けることは出来ないとし、新たな冒険へと旅立つ。その際にブリュンヒルデへの永遠の愛を誓う為にファフニールから手に入れた「ニーベルングの指環」を手渡す。ブリュンヒルデもそんな彼を愛しているから止めることは出来ないとそれを承諾し指環を受け取る。呪われた「ニーベルングの指環」を。

 

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※新規イラストでのカットイン

このカットインは「焔に囲まれた岩山での出会い」を切り出したものだと感じている。ここでのジークフリートは出生前のレガシィを知らずに「すいません、どちら様ですか」状態、ブリュンヒルデはそんなテンションを物ともせず「前前前世から君を探し始めたよ」状態で、日常でこんな事言われちゃったら、あらやだ、ちょっと怖い人。

しかしながら、ジークフリートの出生を巡って、実際にはダイナミックな前日譚が存在した。オーディンの血を引くナチュラルボーン英雄のジークフリートが、人の妻となる運命のブリュンヒルデの元へと辿り着いた。

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※ここまでのまとめを一覧に。

第3日:神々の黄昏(Götterdämmerung)

この後に物語は急展開を迎える。指環の存在により神々の黄昏=ラグナロクの到来を感じたオーディンは遂にユグラシドルを折り薪にし神々の終焉を待つ。

最初の指環の所持者であったアルベリヒの息子「ハーゲン」が登場。虎視眈々と指環を狙う彼の策略で、冒険に出たジークフリートは記憶を奪われ結婚させられ、ブリュンヒルデはその姿を見て絶望し自身も別の男性と結婚することに。

さらにブリュンヒルデはハーゲンに騙され不死身のジークフリートの弱点を聞き出され、ハーゲンは遂に不死身のジークフリートの背中を槍で突く。ジークフリートは瀕死の中で遂に記憶を取り戻しブリュンヒルデへの愛を語り、名前を呼び、そして死んでしまう。

ハーゲンはさらに指環を奪おうとするも全ての陰謀に気付いたブリュンヒルデジークフリートへの永遠の愛を語り、火葬されるジークフリートの元へと飛び込み指環とともに自害、そして遂に指環は元のライン河へと還る。指環の魅力に取り憑かれたハーゲンは水へと飛び込み川底へと引きずりこまれていく。

ジークフリートブリュンヒルデを焼く焔は遂にアースガルドへと届き神々の世界も終焉を告げる。

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ちなみにブリュンヒルデはイラストチェンジ前/後も含め、背景が「黄昏」時である。これは神々の世界の終焉=神々の黄昏=ラグナロクとリンクしている。

ワルキューレの役割が来るべきラグナロクに向けて戦士をヴァルハラへと招き入れる戦乙女であることを考えるとなんらおかしいことではないのだが、ブリュンヒルデは堕天している人間の子である。

つまり、ブリュンヒルデと黄昏の組み合わせは実際のラグナロクの到来、ニーベルングの指環による彼女とジークフリートの「運命」と終焉を窺わせるのではないか。

 

 ほぼほぼニーベルングの指環

以前(2016年)のポストでは、この二人のフェイトに関して、「あくまでもニーベルングの指環の話なんでね~」的な事を書いたのだけど、

  • ローゲの炎=ロキではなくドイツ語の”ローゲ”表記

と、ロキというキャラが同ゲーム内に存在しながらも、ここまで原作準拠となると、こちらはほぼほぼニーベルングの指環を踏襲しているとして、間違いないだろう。

 

自身の出自に翻弄される野生児感溢れ若干オラついているジークフリートと、神に背き真実の愛(ジークムンドの妻への愛、ジークフリートとの永遠の愛)を貫くブリュンヒルデの構図はかなり熱くそしてあまりにも悲劇的であり刹那的。

 

 

一時はオーディンからラグナロクの後の世界を託されるほどであったジークフリート。彼は世界をやり直す事が出来る英雄だった。しかし、ニーベルングの指環では指環を所持した者全てが死を迎えている。少しでも早く指環がラインへと還ることが出来れば。

またここまで読んでくれたあなたは、おそらくこの指環に運命を翻弄される筋書きをよんで映画「ロード・オブ・ザ・リング」の「指輪物語」と、くっそ似てねぇ?とお気づきかと思うが、ニーベルングの指環ゲルマン神話指輪物語ケルト神話をベースにしており指環という題材が「被ってしまった」という事故だそうです。

 

新技「ヴァルハラの一撃」とジークフリート作れ

ところがどっこい!そうは問屋が卸さないのがオレカだぜ!

という訳で、アイテムやカットインによってここまで鬼の「ニーベルングの指環」固めを決めてきたというのに、新技は

  • ヴァルハラの一撃

と、追放されたはずである戦乙女の一面を覗かせたりと、つまりミクスチャースタイルなんだぜ。多分。

 

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技の効果だが、通常

  • 250%の単体指定攻撃

となっており、ここにおそらく

  • 戦士族がチームに1体加わる毎に50%ずつアップ

の効果付与が入り最終的には

  • 350%単体指定攻撃

へとパワーアップ。ブリュンヒルデの最大攻撃力が78なので最大270前後の高火力技となっている。また、これがモンスター退場→召喚を繰り返すことで+50%ずつ更に重ね掛けできるかは謎だが、ブリュンヒルデのEX(戦士完全蘇生)を鑑みると、無しじゃないかな?さすがに。

 

そんな訳で戦士族2体を従えれば強力なアタッカーとなる新技ヴァルハラの一撃を有効活用するにはどの戦士がいいか…?

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ジークフリートに決まってんだろうが!

というわけで、初期モンスターはともかく、ブリュンヒルデの召喚は★★★の戦士限定となっており、またジークフリートの自軍のモンスターが離脱している数に応じて攻撃力が増す復讐剣バルムンクともなかなか相性が良い気がしている。

いや、こうしてつらつらと書いているがシンプルに言ってしまえば、ジークフリートを育てたまえよ。不死の体のわりに結構すぐ死ぬけど。運命なのよ、ジークフリート

おわり。

 

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ニーベルンゲンの歌

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