くるめろとは違う

くるめろと貴様は関係ない。

トランスフォーマー:SIEGE War for Cybertron スタースクリーム

トランスフォーマー『SIEGE:War for Cybertron』より

 

f:id:cruelmelody:20190331183946j:plain

 

簡潔に傑作

いつもタラタラと長話をしてしまいがちなので、今回はまず簡潔に書こうと思う。

今回のスタースクリームは傑作。

トランスフォーマー シージシリーズ SG-19 スタースクリーム

トランスフォーマー シージシリーズ SG-19 スタースクリーム

 

 国内では今月末発売。まだ持っていないようだったら速攻で買ったほうが良い

 

既に何度も触れているのだが昨今のスタースクリーム事情と来たら、前作のPOTP版スタースクリームや、その前のコンバイナーウォーズ版スタースクリーム等、完全に不作続きのスタスク焼け野原の時代が続いていた。

特に前回のPOTP版スタースクリームに関してはキャラクター再現としても、玩具の出来としても散々な内容となっており、

※当時のブログはこちら

cruelmelody.hatenablog.com

この大惨事とも呼べるスタスクに対して、どうにかして良いところを見つけようと「思ったよりも悪くない・言うほど酷くない」等の褒めているのか貶しているのかよく分からない忖度の言葉が飛び交う中、

合体ギミックのために異様に膨れ上がった腕と全く可動のない足、そして異様に小さい顔と、基本的にバランスが滅茶苦茶でスタイルが極端に悪く、その上鬼のシール固め、雑すぎる変形、極めつけにイカれた部分からランディングギアがこんにちわする、明確な駄作。

とストレートに酷評したことは記憶に新しい。

 

そんな惨状から苦節1年と数ヶ月、同様のヴォイジャークラスにて、遂にヘケヘケの時代の幕を引き、新たなクラシックたりうるスタースクリームが登場した。

 

SIEGE:Wave2 スタースクリーム

f:id:cruelmelody:20190331183950j:plain
f:id:cruelmelody:20190331183953j:plain

ボイジャークラスとなるスタースクリーム。感じるだろうか、このボックスに収められていても漂う名作感を。ちなみに梱包時のスタスクは腕が完全変形しておらずパッと見で異様に腕が短く見えるが、完全にドンウォーリーである。
 

f:id:cruelmelody:20190331183958j:plain
f:id:cruelmelody:20190331184130j:plain

完全に余談だがシージシリーズの箱の横のイラスト、個人的にとても気に入っている。昨今の細く整然としたパッケージデザインの真逆を行く、ぶっとくとっ散らかったテイストは一時期のベビーメタルバンドのような懐かしさがあり、当然ながらめちゃくちゃダサいのだが、そのナード的なダサさがむしろ今っぽくていい。

 

以前のブログで触れたように、シージのwave1アイテムの中で購入済みとなるオプティマス、メガトロン、ウルトラマグナスショックウェーブの4アイテムでは、造形や可動、変形等の点でオートボット勢が明らかに優勢となっており、今回のWave2アイテムでは劣勢に立たされるディセプティコン勢の巻き返しを大いに期待していた。

正直オプティマスに関しては気合の入り方が別格であり、同じ土俵に並べてしまうと同様に出来の良いオートボット勢ですら太刀打ちは出来ないレベルとなっているのだが、今回のスタースクリームは造形、可動、変形どれも大健闘している。

 

f:id:cruelmelody:20190406104856j:plain

はい、傑作。

まずは造形とスタイルだが、前回のPOTP版とは比較にならない程のスタイルの良さを実現している。

スターピースを思わせる全体的な箱っぽさと、野暮ったいアレンジの入っていない直線的な手足。足裏のエンジンから伸びるヒールのような踵に、さらにウィングはビークル時から傾斜がつけられるようになっている丁寧さ。

 

f:id:cruelmelody:20190406105101j:plain

また個人的に気に入っているのはビークル時のバーニアスラスターが背中にくるように配置されている点で、嘘サイエンス的説得力のある見た目になっている。

 

f:id:cruelmelody:20190406105105j:plain

顔面はG1準拠の正統派な印象、若干顎に向かってシェイプされ精錬とした顔立ちに。

フロントのコクピットは完全にダミーで、背面に回っているビークル版のコクピットとはそもそも形状が違うのだが、変形前後のつながりどうこう以前に、スタスクの象徴的な胸部をしっかりアイコンとして残している点は完全に正解である。

 

f:id:cruelmelody:20190406104957j:plain

可動面に関して、前回はナルビームがポパイのような腕に干渉しまくってしまう残念仕様だったが、今回は直線的な造形によって無駄な干渉が抑えられ、さらに変形の恩恵によって肩を全面にせり出すことができるため、スタスク特有の両腕突き出しの構えがスムーズに再現できるようになっている。

 

f:id:cruelmelody:20190406105110j:plain

空を飛んでいる事が多いスタスクだが、今回何より気に入っているのが足の爪先/エンジン/踵を画像のように極端に脛側に傾けることができる事。

これによってホバリングのようなニュアンスで空に浮いているようなポージングが可能となっており、またしても疑似サイエンス感のあふれる嘘説得力を感じることができる。

f:id:cruelmelody:20190406105113j:plain

首の可動もまた変形の恩恵によって見上げるように傾けることが可能となっており、前傾の飛行ポーズも余裕で再現可能。POTP版では前傾姿勢で空を飛ばせるともれなく地面を見つめる、というふさぎがちなスタースクリームさんだった。

ちなみに、説明書にはなんの説明もなかったが台座用の穴がロボット/ビークル時にそれぞれ完備されている。

 

f:id:cruelmelody:20190406105122j:plain

相変わらずのモールドおばけだが、基本が成型色となっているため実際に手に取ると程よいハッタリ感で、情報量が詰まったような錯覚を覚えられるのでとても良い。

またワンパーツで成形されたナルビームも密度が高めであり前回のPOTP版と比べると……もうPOTP版のライフはとっくにゼロよ!

とにかく「ナルビームを使うスタースクリームの肩周りはどう動くべきか?」がしっかりと考えられた設計となっており、現実的に考えたら「どう考えてもおかしな位置」についているナルビームだが、丁寧な設計のおかげで可動はかなりスムーズでストレスフリーになっている。

 

f:id:cruelmelody:20190406105128j:plain

銃を手持ちさせるとこんな感じに。基本的にスタイルが良いので、正直何をさせても普通にカッコいい。

ボイジャークラスでも有無の差異がある手首の回転だが、スタスクは手首の回転を完備している。

 

f:id:cruelmelody:20190406105124j:plain

あまりにもスタイリッシュでシュッとしているため、こんなにかっこいいスタスクには神作画とされる戴冠式の再現をさせなくては!と、とりあえずスローンの王冠をかぶせてみたが、普通にサイズが合わなかった。

 

ビークルモード

f:id:cruelmelody:20190406105140j:plain
f:id:cruelmelody:20190406105143j:plain

地球への墜落以前のサイバトロン内戦時代ということで、サイバトロニアンジェットへ変形する。

 

f:id:cruelmelody:20190406105146j:plain

こちらのビークルモードは汚し塗装同様に賛否が分かれるところかと思うが、そもそもオフィシャルのアイテムとして、このサイバトロニアン・三角ジェット自体がかなりのレアデザインなので、個人的にはとても楽しめている。

 

f:id:cruelmelody:20190406105152j:plain

また変形工程もこれまでの「ひっくり返して足畳んどけ」の雑な精神ではなく、ジェット時の機首が分割されエアインテークに回ったり、胸のパネルがジェットの背面に回ったりとダイナミックな変形を兼ね備えている。

 

f:id:cruelmelody:20190406105152j:plain
f:id:cruelmelody:20190406105553j:plain

ちなみにこちらはPOTP版とのを裏から見た比較はこちら。驚くべき事にこの2つのスタースクリームは今回のシージと同価格帯のボイジャークラス。

POTP版のナルビーム処理があまりにもな内容となっており、また前述のように腕とありえないほど干渉しピンが刺さりきっていない。

 

f:id:cruelmelody:20190406105149j:plain

残念なのは背面の胸のパネルが変形時にポロポロと外れてしまう点。しかし、パーツをよく見るとピンを打とうとした穴の形跡が見受けられ、どうもここにはピンを打とうとしていたようだ。

しかしながらシージシリーズのプラは基本的に耐久性が低く白化しやすいため、実際にピン打ちされていたら細かい箇所だとバキバキ折れてしまう匂いがプンプンし、そういった点を加味し、現在の状態に落ち着いているのかもしれない。

 

A.K.A. I-D-I-O-T

f:id:cruelmelody:20190406105131j:plain

この愚か者めが!

フヒヒ…サーセン!

 既に以前のブログでも言及しているが、SIEGEシリーズのテーマとしてスケール感の統一がなされており、ながらく実現しなかった正統G1デザインでの「この愚か者コント」が再現可能に。 長かった、、スケール感を保ちマッシュアップされたG1ルックスでこの2体が並ぶのをどれだけ待ったことか。

トランスフォーマー シージシリーズ SG-13 メガトロン

トランスフォーマー シージシリーズ SG-13 メガトロン

 

 シージシリーズはモールドや汚し塗装など、物議を醸す事もあるが、スケール感やデザイン面などで「我々が真に欲しかったもの」をしっかりとしたクオリティーでセルアウトしており、しかもこれが3部作となる予定のWar for Cybertronトリロジーの1弾目だというのだから今後を期待せざるをえない。

 

f:id:cruelmelody:20190406105117j:plain

以上、少なくともコレまでに発売されたメガトロンやショックウェーブを差し置いて、ディセプティコンの中で最も健闘しているスタースクリームは、新時代のマスターピース、ニュークラシック、ヘケヘケ時代に終焉を告げる傑作だった。

 

イ、ジェークト

f:id:cruelmelody:20190406105133j:plain

シージ海外展開のWave2ではこの他に

が発売となり、このスタースクリーム以外でサウンドウェーブマイクロマスターサウンドウェーブ・スパイパトロール購入済。

トランスフォーマー シージシリーズ SG-24 サウンドウェーブ

トランスフォーマー シージシリーズ SG-24 サウンドウェーブ

 

 

f:id:cruelmelody:20190406114229j:plain

サウンドウェーブは諸々若干の癖が強い商品となっていた、おそらく近日中にポストできるかと。

 

余談だが、海外で購入しなかったアイテムとバトルマスター等の一部は国内版にて購入しているのだけど、発売時期が海外展開と微妙に違ったり、元々同ウェーブ内のアイテムの発売時期が切り離されたりと、本国と国内のスケジュールがわりとぐっちゃぐちゃで「何を買ったか、何がいつ出るか?」に混乱し、頭がバグっている昨今。 

トランスフォーマー シージシリーズ SG-31 レッドアラート

トランスフォーマー シージシリーズ SG-31 レッドアラート

 
トランスフォーマー シージシリーズ SG-32 オートボット スプリンガ―

トランスフォーマー シージシリーズ SG-32 オートボット スプリンガ―

 
トランスフォーマー シージシリーズ SG-29 オートボット スマッシュダウン
 

 

あとこれも更に余談だが、シージシリーズの振り番がSG-XXというのも、シャッタードグラスヴァース=SG世界のトイや話題とめちゃくちゃ検索で競合するのでどうにかならないだろうか。

cruelmelody.hatenablog.com

SGサイドスワイプ、SGスタースクリーム…等はもともtこちらの人達のことを指していたので、検索デブリがすごくないですか?

 

おわり