トランスフォーマー:タイタンズリターン スカイシャドー/ブラックシャドーとフェイズシクサー
フェイズシクサー
前回のブログで紹介したシックスショット。このリーダークラス・シックスショットは海外シリーズ「タイタンズリターン」において同じリーダークラスの2体と共に公開された。その2体が今回の記事のスカイシャドーとこれからレジェンズでも登場するオーバーロード。
この
- シックスショット
- スカイシャドー
- オーバーロード
の共通点は、アメコミ=IDW版展開における設定の一つ「フェイズシクサー」。このフェイズシクサーに関するあまりあてにならない説明は前回のブログを参照して頂くとして。前述の海外展開「タイタンズリータン」から、
- シックスショット
- オーバーロード
が国内展開「トランスフォーマーレジェンズ」にて発売が決定していることに対し、同じフェイズシクサーズのスカイシャドーはどうも国内展開からフェードアウトした雰囲気が漂っている。
更にこのスカイシャドー、TR化自体もオーバーロードのリデコとなっており変形機構は完全にオーバーロードそのもの。更にそのリデコ元のオーバーロードよりも発表・発売が先となんだか色々と噛ませ感の強いアイテムとなってしまっていたりする。来るべきレジェンズオーバーロードの予習も含めて、そんなスカイシャドーのお話なんです。
スカイシャドー a.k.a ブラックシャドー
そもそもこのスカイシャドーは「ブラックシャドー」名義でトランスフォーマーVの1話にゲスト出演のみの登場となった、かなりニッチなキャラクター。しかし、海外展開のジェネレーションズにてサンダーウィングのリデコで登場し、国内ではアドベンチャー名義ブラックシャドーで発売。
*このサンダーウィング→ブラックシャドーへリデコの流れは当時品のプリテンダーサンダーウィング→プリテンダーブラックシャドウを踏襲している。
その後タイタンズリターンにてオーバーロードのリデコとして…と結構な頻度でリデコを介して商品化されている。
なんでこのキャラが?という時に、往々にして関係しているのがアメコミ展開でその関係性は前述の通り。シックスショットとオーバーロードも同じフェイズシクサーズ繋がりとなっており、そういった経緯を踏まえるとリーダークラスにてこの3体が同wave内に並ぶ状況も合点がいく。
ただ、海外=アメコミ展開での名称はブラックシャドーなのに玩具は尽くスカイシャドー名義、なんでだろう。
そんな訳でタイタンズリータン版のスカイシャドー/ブラックシャドー。(色々とややっこしいので今後はIDW名義のブラックシャドーに統一します)
オーバーロードからメット、肩アーマー、胸部…と、それぞれのデザインが変更されていてリデコではあるけどブラックシャドーとしての完成度も高い。
足首が展開するので接地の安定感が抜群で足を開いた踏み込んだようなポージングはかなりキマる。ただ足も前後の可動はイマイチで膝立ちは難しく、またシックスショット同様手首の回転はない。
ヘッドオンギミックはLGシックスショット同様ヘルメット開閉によるはめ込み。変形時に他パーツと干渉しないのでヘッドオンしっぱなしでも変形が可能。少し気になる点としてはメットのバイザーが深めなのでメットを閉めると目が若干隠れてしまう点。
ただ、彼のキャラクター性を考えるとそういうダークな印象もまた仕様として受け入れられる。
どちらが正解なのか
既に海外で発売済み、国賠ではこれから発売となるオーバーロードと同様の変形機構を持っているスカイシャドー。この海外にてhasbroから発売されているスカイシャドーやオーバーロードの宣材写真と国内展開オーバーロードの宣材写真の足の変形が一部違い話題となっている。
海外では踵部分をたたみ、足裏をベタ付けしていることに対して
国内では踵を下駄のように立たせている点。
この下駄変形はスカイシャドーでも再現可能となっており、こうすることによって足が長くなりスタイルが向上するのだが、海外の説明書にはスカイシャドー・オーバーロードを含めこの下駄変形の記述はなく、どちらかと言えばボリューム不足感や身長の低さを突っ込まれていたオーバーロードに対する「オレ変形」的な扱い(あるいは改善策)として個人間で取り沙汰されていた。
これらのやり取りを公式が汲んだのか、あるいは本当にこれが正解だったのか、宣材写真を見るに国内ではこの下駄のような上げ底変形を「正解」としているようだ。
スカイシャドーはおそらく国内での販売がないため、これがオーバーロードだけに適応される特殊変形なのか、あるいは双方「下駄変形」が正解なのかは分からずじまいに。
トランスフォーム後はお客様ー!
変形後はジェット機とタンクに分割し、どう見てもオーバーロードです本当にありがとうございました。
ジェット機のみを見ると、”分割できる機首”はプリテンダー版(ジェネレーション版でも再現されている)のギミックをしっかりと踏襲していて、原作へのリスペクトと様式美を秘めていたりするのがイナセなやつです。
あーっ!お客様!困ります!吊り下げ合体は完全にオバロです!あーっ!お客様お客様お客様!あーっ!吊り下げ合体は!吊り下げ合体は!あーっ!
因みに基地モードも搭載しておりますが、こちらはパケ写のみで割愛させて頂きます。
変形機構自体は当時品のオーバーロードをブラッシュアップしたような内容になっており、特に上半身=ジェットは背面までそっくり。
かっこいいけど、若干気になる仕様
黒やシルバーのモノトーンな色合いに差し色のレッドと、かなりダークなカラーリングは単純にカッコよく、オーバーロードのリデコだがLG発表時から諸々危惧を受けているオーバーロード以上のスタイルやボリュームを誇っているように感じる。
前述のように足の接地がに安定感があり、左右の開きに関しては結構重心を傾けた状態でもしっかりと自立する。*対象的に膝立ちなど前後の可動は若干弱い。
ただ、個人的に感じるオーバーロードにも共通する残念なポイントは側面から見た際のボリューム不足感。フロントから見た際の箱感や重厚感はバッチリなのだけど、
側面から見るとなんか薄い!
変形機構による影響もあるかもしれないのだけど、特に太ももあたりなんかはかなり薄い。また正面から見ると球のように見える肩アーマーも厚みが異様に薄く上がっており、正面から見た後のギャップが凄い。
都内の狭小な土地に建てられたやたら細くて長い家のような、前から見たら普通の家なんだけど、側面から見たら薄い!的な、そういう部類の世知辛さ。アラブの石油王に生まれてプラスチックの値段下げたい、来世に期待。
IDWにおけるブラックシャドウ
冒頭でも触れたのだけど、このブラックシャドーはアニメでの活躍は1話のみでその後、時を経てIDW展開にて強キャラとして復帰。
More than meets the eyeの2巻では彼の強さが数値化され
- レッカーズとの戦闘で3人のオートボットを殺害
- 113大隊との戦闘で3003人を殺害
- リグル4での戦いで30億人を殺害
と規格外の殺害数を記録。特にRigel IVでは30億って全人口を駆逐せんばかりの勢いでこれは戦闘というか虐殺と呼ぶべきなのかも。この回想シーンでのブラックシャドーはジェネレーション版のルックスに近い。
レッカーズを単独でフルボッコにし3人殺害してしまうと聞いて思い出すのは同じくフェイズシクサーのオーバーロード。彼もLast stand of the wreckersにてレッカーズ相手にえげつない強さを披露する。しかしながら、オーバーロードはレッカーズとの戦いで敗北を喫している。
このようにMTMTEの2巻にて異常な強さを語られるも、そのすぐ次のページにて…
DJD=ディセプティコン・ジャスティス・ディヴィジョン(ディセップの正義憲兵隊みたいな人たち)にフルボッコられてしまっている。
*DJDの1人、電気椅子にトランスフォームするケイオンに座らされているのがブラックシャドー。ご覧の通り、既に足がない。
*MMC社の非正規Kulturと。
なんでディセプティコンの憲兵隊に拷問を受けているかというとオートボットと裏でつながり報酬を受け取ることでディセプティコンの1艦隊を全滅させた裏切りによって。
この辺りはG1の傭兵設定(宇宙ギャングとも)が活きているというべきか。アドベンチャー版の説明ではロックダウンとも行動を共にしていたという設定があり、目的のため=金やあるいはエネルゴンの為ならどちらにも付くといった彼の人間性による物なのかもしれない。
*さらにアドベンチャー設定では武器商人としての顔も持っていて、ロックダウンの鉤爪を作ったのも彼だとか。
このブラックシャドーを含め、フェイズシクサー(ダークマター核分裂セルを埋め込まれ超強化されたサイバトロニアン)には「反逆性」や「自己中心的な行動」が目立つようで、オーバーロードもそんな異常性を前述のLast stand of the wreckersにて披露している。
フェイズシクサーはメガトロンとレーザーウェーブの手で人工的に作られているのだけど、そんな訳でちょっとイッちゃってる面々をコントロールするためにメガトロンは彼らに"ある細工"を施している。
かくしてディセプティコン大好き集団DJDに粛清されるブラックシャドーであった ーFin...
なんかIDW版でも結構噛ませ感が否めない!
Transformers: More Than Meets The Eye Volume 2
- 作者: James Roberts,Alex Milne,Nick Roche
- 出版社/メーカー: IDW Publishing
- 発売日: 2012/10/30
- メディア: ペーパーバック
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ていうかDJDどんだけ強いんだよって話になるんだけど、DJDはモアザンミーツジアイ2シーズン(全10巻)に渡り登場する強敵なので、そんな彼らの初登場(MTMTE2巻目)、どんだけヤバイ奴らかの初お披露目の為に、ブラックシャドーは犠牲になったのだ!サスケェ!オレオとってオレオ!
*感想には個人差があります
おわり