くるめろとは違う

くるめろと貴様は関係ない。

トランスフォーマー:IDWアメコミ インターナショナル・インシデント発売、修正箇所まとめ

トランスフォーマーIDW版アメコミ」より

 

f:id:cruelmelody:20170904205857j:plain

インターナショナルインシデント発売

先日8月30日、IDW版アメコミトランスフォーマーの全7.巻に渡るカオス編の2巻「インターナショナル・インシデント」が発売となった。元々は7月末の発売予定となっていたのだけど一月の延期、これに関しては後述。

アマゾンで頼んでいたのだけど見事にKONOZAMAして遅れて到着、週末にじっくりと読んでいた中でいくつか気づいたことがあったのでまとめてみようと思う。

 

これまでのあらすじ

前巻となるフォー・オール・マンカインド(以降FAM邦訳アメコミのタイトルカタカナ表記って英語で書いてあるより読み辛いし書きづらいっすよね)の続きとなっており、更にFAMから始まるカオス編(全7巻)の前身となるオールヘイルメガトロン(AHM)からストーリーは続いている状態。

トランスフォーマー:オール・ヘイル・メガトロン (ShoPro Books)

トランスフォーマー:オール・ヘイル・メガトロン (ShoPro Books)

 

 AHMにて地球を侵略したディセプティコンに対しなし崩し的に地球人と協力し勝利を収めたオートボットディセプティコンはリーダーのメガトロンを失い地球にて散り散りに敗走。FAMでは地球を戦場へと変えたトランスフォーマー達へ批判が集中し、ディセプティコンに関わらずエイリアンであるサイバトロン人排斥が始まる。そんな中で仲間の奪還の為に出動したオートボット・アイアンハイドが人間の手によって死亡する。

f:id:cruelmelody:20170904205945j:plain

*だいたいロディマスのせい。

これによりオートボット内に亀裂が入り、

2つの派閥に分裂する。

戦争が終わった事で一部のディセプティコンと合流し宇宙船の建造を始めるロディマス一派、オプティマスはと言うと仲間の死とそれに関する騒動に責任を感じアメリカ軍へと投降、オートボットのリーダーは暫定的にバンブルへと引き継がれる事に。*出た!司令官の謎行動!オプティマスはこういう所でやたらと深く考え込み結果として一番厄介な方向へと首を突っ込んでいく。

f:id:cruelmelody:20170904210032j:plain

*だいたいロディマスのせい。

そんな状況の中で地球でグダグダしているオプティマス一行の調査のためにウルトラマグナスも登場、勝手に宇宙船を作っているロディマスを逮捕しようとする。結果としてディセプティコンに裏切られ船も破壊されたロディマスはウルトラマグナスの宇宙船をかっぱらって1人宇宙に旅立ったのでした…。

f:id:cruelmelody:20170904210332j:plain

*だいたいロディマスのせい。

ロディマスのイカれっぷりがガチ、イカレ暴走族呼ばわりされていたロディマスはまだまだマイルドなほうだ。好きなんすけどね、ロディマス。アメコミのロディマスはこういうノリ。この後色々あってマグナスと共に宇宙へと冒険の旅に出ます。(モアザンミーツジアイ)

 

このようにカオス編のFAMは一巻目から相当なカオス。アイアンハイドは死ぬしオプティマスは勝手に人類に投降しちゃうし、バンブルはなすりつけられるようにリーダー(仮)になるし、ホットロディマスはマジでイカレ暴走族だし、ウルトラマグナスは糞カタブツで空気読めてないし…と、もうめちゃくちゃ。みんなやりたい放題の自分勝手で、サイバトロニアンが戦争ばっかしているのもなんだか頷ける内容となっていた。そして際立つサウンドウェーブの有能感、部下にしたいTFナンバー1。

トランスフォーマー:フォー・オール・マンカインド

トランスフォーマー:フォー・オール・マンカインド

 

 

 

インターナショナル・インシデントのあらすじ

この続きが今回のインターナショナル・インシデント。大まかな内容としては、投降したオプティマスと共にアメリカ軍部と良好な関係を築き始めるオートボット。しかしディセプティコンの残党のコンバッティコン(コンバットロン)部隊がエネルゴン補給の為に北朝鮮に加担し韓国へと侵攻している事が判明、アメリカ大統領はサイバトロニアン(サイバトロン人)との軍事的協力を大々的に批判し自国はTFとの協力を築かない宣言を出す。

人間VSコンバットロンとなってはAHMでの悲劇が繰り返されてしまう、アメリカ軍のスパイクは極秘裏にオートボット北朝鮮へと送り込みコンバッティコンの制圧へと向かう。衛星に捉えられている以上トランスフォームは出来ずビークルのまま交戦、唯一の航空戦力であるジェットファイアーが負傷し苦境に立たされる。

f:id:cruelmelody:20170904210529j:plain

 

そんな中、暫定リーダーであるバンブルは地球に潜伏している元ディセプティコンサンダークラッカーの元を尋ね説得、サンダークラッカーを迎え入れたオートボットは衛星を操作しダミー映像を流す中で再度コンバッティコンと対峙する。

f:id:cruelmelody:20170904210547j:plain

*カオス編で演説がうまくなっていくバンブル。アニメや実写映画では成長していく・伸び代のある少年ぽさが目立っていたが、アメコミ版ではよりリーダーの片鱗のようなものを覗かせる。

 

そこに突如現れるプレダコン(アニマトロン)、「僕達中国の人の思想にめっちゃ共感してるんだけど、うちの国の庭先でなにドンパチ始めちゃってるの?」確かに、よく見たらプレダコンって色が完璧に中国国旗。なんか色々とタイミング悪すぎる中、アメリカ(軍部というよりかはスパイクの独断で作戦中)のオートボット北朝鮮のコンバッティコン、中国のプレダコンの三つ巴の泥喧嘩に発展する…。

f:id:cruelmelody:20170904210837j:plain

*見た目どころか思想まで真っ赤に染まるプレダコン。

 

今回の見所は確実にサンダークラッカーとバンブルだろう。AHMでの核爆弾着弾の阻止を裏切りとみなされディセプティコンを追放されたサンダークラッカーは、宇宙へと脱出できるにも関わらず地球に潜伏、以前から地球・地球人の思想や文化に言及していたが遂にはテレビまでくまなくチェックするようになりバンブルに対して「センセー」とテレビスラングを使う地球マニアに。

*センセーはルーニー・テューンズに登場する「バッグス・バニー」が多用する台詞。

f:id:cruelmelody:20170904211014j:plain

そんなテレビっ子サンダークラッカーに「クリンゴン人(暴力的な異星人)に手を焼いていて…」とスタートレックトークで切り返すバンブル。数ページに及ぶバンブルのサンクラへの説得がこの巻の見所。

ちなみに一部では有名な話ですがサンダークラッカーはこの後、犬とか飼い始めちゃいます。一番地球に馴染んでる。

 

修正箇所まとめ

今回のインターナショナルインシデント、内容が内容なので前巻「フォー・オール・マンカインド」ではあまり見られなかった修正が結構な箇所に入っている。

偉大なるご尊顔修正

f:id:cruelmelody:20170904211346j:plain

まずは北の将軍様。オリジナル作品がアメリカで出版されたのが2010年なので「恩」のほうではなく「日」のほうとなっている。この将軍様が全面的に修正。また細かい部分だと隣りにいる軍服も例の特徴的な帽子等の修正が入っている。

いや、確かに旧将軍様もでっかいサングラスかけてたけど…。

国旗修正

f:id:cruelmelody:20170904211403j:plain

また、原語版ではカバーアートに使用されているオプティマス・オンスロート・レーザークローのイラスト。彼らが所属する国を表す国旗も修正。全体から星が取られ、レーザークローに至ってはただの赤バックともはや国旗として体を成していない形に。

N国・K国・C国・R国

同様に国名も伏せられてます。あえて言及する必要もないかと思うんすけど、北朝鮮・韓国・中国・ロシア。原語版ではNorthKorea、Korea、China、Russiaと伏せ字はない。

 

コレどうだろう

個人的には、のお話。タイトルの「インターナショナル・インシデント」の通り、TFが各国に―特にリアルでも同行が怪しげな2つの国に―取り込まれ、”国際的な事件”へと発展するストーリーであって、2010年にはアメリカでこれらの内容が規制を受けることもなく発表された。

先日北のミサイルが日本の上空を通過するという事件が発生し、それに対して我が国はこれまで何発も撃ち込まれておき遂には上空を通過したミサイルに遂に本腰を上げ”断固たる抗議を行う()”という素晴らしい対応を取った。よかった、遺憾の意じゃなくて本当に良かった。()

 

状況的にかなり繊細な内容となっているが、このように現実でも「兵器」にて他国(僕らにとっては自国)を威嚇しているような状況で、これらのフィクションの何をそこまでソフトにする必要があるのだろうかと疑問を感じる。これが例えば、根も葉もない完全な創作なら「配慮=ぼかし」が必要じゃないの?とは思うのだけど、かの国に関しては「事実」じゃん。って。

ストーリーにて北朝…じゃなくてはN国はコンバッティコンを抱えて他国への侵攻を企てているんだけど、核ミサイルで威嚇している現状と何ら変わらないじゃないかよっていう。排他的経済水域というけども、立派な自国の支配下であって、そこに何十発も撃ち込まれている日本で何故こんなくだらない規制が入るんだろう。事実じゃん。

 

また、前述の国旗に関しては完全にカバー”アート”であって、如何に政治的であろうとそれ自体が一つのイラスト作品だと思うんすよね。それに手を加えるっていうのは、個人的にあまり賛同できない。変形ロボ生命体っていうなんならちょっと馬鹿馬鹿しいサイエンスフィクションの創作作品だというのにどこに対する配慮なのだろう。教科書を黒塗りするような時代錯誤感と言うか。

もっと言うとアメリカを含む英語圏では無修正の物が今現在も販売されているわけだし、

Transformers Volume 2: International Incident

Transformers Volume 2: International Incident

 

 しかもおもいっきり表紙ィッ!

いや、むしろ修正するのなら正日から黒電話の方に修正しましょうよ。

 

まさか北の動向のせいなの?

全然関係ないのだけど、冒頭にも書いたようにこの邦訳版「インターナショナル・インシデント」は元々7月末の発売予定だった。しかしそこに急な発売日変更が入り1ヶ月ずれ込む結果に。

あの、これってまさか7月頃に北朝鮮関係が非常に緊迫していたからなんすか?事実7月末にも一発ブチ込まれているし。状況を鑑みて修正の話が上がり1ヶ月後…とか?

もしそうだったのだとしたら、ずらした結果の8月末に更にもう一発ブチ込まれる(しかも今回は上空を通過される)というあまりにもアレすぎる状況で、逆にナウ今「インターナショナル・インシデント」がアツい。

 

メガトロン再始動、カオス編第3巻「リベンジ・オブ・ザ・ディセプティコン」が2017年秋発売

そんな訳で今回無事?に発売されたトランスフォーマーカオス編の2巻、インターナショナル・インシデントにて、この続編となる「リベンジ・オブ・ザ・ディセプティコン」の発売も発表された。

f:id:cruelmelody:20170904211534j:plain

 

次の巻「リベンジ・オブ・ザ・ディセプティコン」では

f:id:cruelmelody:20170904211552j:plain

さんざん調子に乗った(好きなんですけどね)ロディマスが大変なことになったり

 

f:id:cruelmelody:20170904211611j:plain

メガトロンが復活したり

 

f:id:cruelmelody:20170904211629j:plain

今回のインターナショナルインシデントでまったく活躍がなかったウルトラマグナスがボコボコにされたり(ウルトラマグナスナンバー2!)

 

f:id:cruelmelody:20170904211646j:plain

もちろん、今回株を上げたサンダークラッカーさんも出るよ!

*このシーンのスタースクリームがマジでスタースクリーム過ぎて本当に安定のスタスクっぷりです。

とインターナショナル・インシデント同様、エキサイティングトランスフォーマーな内容となっている。

 

発売は2017年の秋とされており、この流れで見るとおそらく3ヶ月スパン程?

カオス編3巻 リベンジ・オブ・ザ・ディセプティコン 2017年秋10~11月頃

カオス編4巻 ハートオブダークネス 2017年冬? 1~2月頃?

カオス編5巻 カオスセオリー 2018年春? 4~5月?

カオス編6巻 ポリスアクション 2018年夏 7~8月?

カオス編7巻 カオス 2018年秋 10~11月?

 こんな感じでカオス編が完結してくれるのだろうか?

 

カオス編が終了することでようやくみんな大好きMORE THEN MEETS THE EYEシリーズとROBOT IN DISGUISEシリーズへと突入できるので、3ヶ月スパンとは言わずに是非秋発売が9末~10月初くらいのハイペース、1~2ヶ月スパンレベルでどんどこ出しまくって欲しい所存であります。

がんばれヴィレッジブックス!

 

トランスフォーマー:フォー・オール・マンカインド

トランスフォーマー:フォー・オール・マンカインド

 

 

トランスフォーマー:インターナショナル・インシデント

トランスフォーマー:インターナショナル・インシデント