くるめろとは違う

くるめろと貴様は関係ない。

トランスフォーマー:Covert Agent Ravage/Decepticons Forever Ravage 2pack ラヴェッジ a.k.aビーストウォーズ ジャガー

 トランスフォーマー「Covert Agent Ravage/Decepticons Forever Ravage 2pack」より

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限定ラッシュ・オーバードーズ

先日のワールドコライド4パック、シャッターググラスから続く限定ラッシュ。今回のラヴェッジ以降もSGスタースクリームの到着を予定しており、またこれ以外にもそもそもBWグリムロック(限定)やトランスミューテート(限定)の事をポストできていなかったり、以降もトリクラニウスやBWスカイワープジュラシックパークコラボ…と(全て限定)、通常のWFCキングダムアイテム1に対して限定3~4アイテムくらいの比率で限定の話が続きそうな勢い。

以前もこのような状況、特にターゲットやウォルマート等のストア限定が即完売→転売等される状況に、2020年頃に一度海外のファンが署名活動を行っていると言った話も上がっていたのだけど、ハズブロはWFCシリーズ、特にアースライズ以降ではリカラー・リデコ品を鬼のように作り、販路を絞り限定化ーあるいは一部を先行リリースーする方向に活路を見出しているようだ。

 

この限定品ラッシュへに対してタカラトミーのアクションだが、これも同じくちょうど1年前頃(スカイリンクスのポスト)に「昨今のタカラトミーの対応には眼を見張るものがある」等とポストしており、そもそものリリース時差や限定問題に対してかなりフレキシブルに対応してくれていたような印象があったのだが、気付けば先日ポストしたスコルポノック(海外版を6月末購入)の国内販売日が2022年1月、この大量の限定ラッシュや新たなSG展開の可否への答えは沈黙…と、なになに、内部で何かあったの?と言った状態で、国内ファンにはなかなかに厳しい状況が続いている。

また、国内の展開に関して、前述の通りスコルポノックのリリースが半年後…等、海外リリーススケジュールから半年後レベルの大改築が行われるため、昨今と来たら前述の海外限定展開を追うのに必死過ぎて、国内の展開スケジュールの把握を出来ていないことが多い。

 

 

冒頭からシリアスが過ぎる…!しかしながら、もうね、完全に疲弊。流れとして

1.限定がリークにより突如発覚

2.下手したらオフィシャルのリリース情報もないうちに、海外のどっかで販売されていることが発覚

3.いつの間にやら輸入ショップ/海外ショップで販売開始

4.気付く間もなく瞬殺で完売している or 根性で追い予約戦争を勝ち抜く、その後1に戻る 

 というコンベア作業を前述のワールドコライド4パック、シャッターググラス、今回のラヴェッジ、BWグリムロック(限定)、トランスミューテート、トリクラニウスやジュラシックパークコラボ…と、いつどこかしらで販売されるのかヒヤヒヤしながらチェックし続けるマラソン泣きゲロ吐きながらしがみついているような状態なのである。

 

Covert Agent Ravage/Decepticons Forever Ravage 2pack

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昨今は社内での昇進面接前のアセスメントでも「お前の話は長い上に迷路みたいだな」と私のボスからドッ引かれたばかりなので、そこで得た教訓でもある「まずは答えを簡潔に、以降で補足説明を」を実践しようではないかと。

そんな訳で今回の「Covert Agent Ravage/Decepticons Forever Ravage 2pack」だが、デザイン、クオリティ、各種ファンサービスの全てがシンプルにめちゃくちゃ良かった。

KINGDOMラインの中で個人的に最も評価の低いチーターの型の流用なのだが、大幅な型の改変により原作デザインを忠実に再現をしており、(そもそもデザインが違うのだが)チーターのウィークポイントを全てなかったことにしていく傑作。

なんならこっちのラヴェッジが元々あって、それを無理やりチーターにリデコしたんじゃない?くらい、ハマりの良いリデコ作だった。

 

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また武器が小さかったり・無かったりが問題になる中で武器の再現も忠実(デカすぎるレベル)であるし、まさかのメッキパーツ入り!更にパッケージやアソートにも遊び心があり、完全に言うことなし。これまで出ているリデコ限定作の中でもトップクラスなのではないだろうか。

 

ラヴェッジ/BWジャガー ロボットモード

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これまでビーストウォーズメタルス展開の玩具(後述にて比較あり)にて一度リリースされ、その後は同じくメタルス(トランスメタルス2)のチートーにてリカラー品をトライプレダカスエージェントとしてリリースする事はあれど、明確なリメイクは無かったラヴェッジ。

ビーストの頭を使用したままの特徴的なルックや、流線型でかなり人間に近い有機的な体や特徴的なベルトの装飾など、ほぼほぼ完全再現に近い。

 

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唯一ビーストの前足の処理がかなり強引だが、そもそもBWラヴェッジ自体がビーストに変形する事は一度もなく、何ならお前それどうなってんの?というロマン変形でめっちゃ小さいカセットテープになったりと、映像の時点からして無理ゲーが過ぎるので、今回のトイにしても随分善処したほうかと思う。

※変形でちっちゃくなったりデカくなったりはG1TFのお家芸なので、G1からのゲストという意味では上記の変形も納得である。

また、画像で見ていたときはビースト足をそのまんま背面に配置していると思っていたのだが、実際は背中に格納する穴が配置され一部を収納ししっかりと固定されるため、恐らくあなたが画像で見ている以上にハマりはいい。

 

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武器として原作でも印象的だったブラスター2丁が付属。サイズ・形状にしても原作に忠実で申し分ない。レーザーポインターが照射されているパーツまでしっかり再現されている!

先日のライノックスのガトリングちっちゃすぎ問題やチーターに内蔵銃付いていない問題など、やたらと武器に難ありなキングダムシリーズだったが、なんならむしろちょっとデカいのでは?というしっかりとしたボリュームで満足感が高い。

また、銃は足にマウント可能であり、こちらも忠実に原作の姿を再現している。

 

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各部造形に関して。

頭部はビースト頭部をそのまま使用しており、口の開閉が可能。ビースト頭部との併用となり可動に関しては若干限定的あるが、劇中ラヴェッジの醸していたおっさん感をそこはかとなく感じられるなんとも言えない良い造形となっている。

完全に余談だが、国内では「〇〇にゃ」とアホみたいなニャンニャン言葉をしゃべる変なおじさんのようなキャラクターに脚色されたメタルスジャガーだが、原語版のラヴェッジはロシア訛りのダンディなおじさんであって、初登場シーンでは「ハッハッッハッハッハ!」と笑って登場、オプティマスに「ラヴェッジ…」と語りかけられるも「ハッハッハッハッハ」とまだ笑い続ける等、十分に濃ゆいキャラクターであった。

国内ビースト内では謎に広島弁を喋るカニさんなどもいたが、せっかくのロシア訛り、何故ここで訛りキャラを引き出さないのか?ビーストの「おもしろ吹き替え」が如何に表層的であってインテリジェンスに欠けているかがよく分かるシーンでもある。

 また、劇中では左腕にプレダコン、右腕にディセプティコンのインシグニアが刻まれていたが、何故か今作ではプレダコンのみとなっており、このトイにおける数少ないウィークポイントの一つである。

 

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可動に関して。キングダム版チーターにて個人的に最も残念だと感じていた腕の可動問題(背面に振り抜け無い)だが、構造が決定的に違うためクリアとなり、肘は変形の構造の変化に伴い二重関節となり今回のラヴェッジの腕はかなりフレキシブルに動く。

下半身はチーター同様に膝の屈伸にかなり問題があり、90度も曲がらないのだがこちらは今回のリデコでも同様となっている。

 

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リデコ元であるチーターと。特に上半身にかけて大改造手術を受けており、それによってチーターのときに残念に感じていた部分は全て取っ払われていることが、今回のインプレッションの良さに繋がっているように感じる。逆にあまり変更が加えられなかった下半身に関しては前述の通り問題が残っている印象。

とにかく上半身のボリュームが段違いにアップし原作に忠実なマッチョさを再現している。

 

メタルスジャガーの比較とメタルスチータス型列伝

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ビーストウォーズメタルスジャガーとの比較。メタルスジャガーは当時日本限定での販売とだいぶバブリーな響きとなっており、時が経ち冒頭で話していた「限定レース」から弾き出された日本展開を考えると当時のBW隆盛の凄さを感じられるアイテムだ。

メタルスジャガー自体がメタルスチーターのリデコとなっていたので、似ている似ていないで言えば"全然似ていない"のだが、トイ特有のカッコよさがあり個人的には非常に気に入っているアイテムでもある。

 

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メタルスジャガーはギミックが排除されだしたメタルス玩具の中でもまだBW玩具当初のギミック感を感じることが出来るアイテムとなっており、スプリングが仕掛けられた銃が手に飛び出す等遊び心が溢れている。

 

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また胸部が開きそこに所属を明示できるような遊びが想定されていて、出荷時にはプレダコンのインシグニアが。付属のシールでディセプティコンと、劇中メガトロンのメッセージ再現を張り替えることが出来る。

 

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メタルス玩具の話が続いて恐縮だが、このメタルスチーター型は当時品の玩具としては異例なほどに接地性やバランスがよく、可動も非常に優秀であり、通常のメタルス版、FOXKIDS版カタクリズム、アルマダ版、メタルスジャガーとどれもお気に入りである。

 

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カセットロンのラヴェッジに付属する銃ももちろんだが保持が可能。これがまさかのメッキ仕様、2021年だと言うのにTF玩具(ジェネレーションライン)にてメッキを拝めるとは!

 

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劇中にてメガトロンを捕縛するシーン。

今回のラヴェッジはWFCのキングダムアイテムと絡めるのも当然楽しいのだが、メタルス玩具と組み合わせても普通に超楽しい。メタルス玩具って玩具的なアプローチももちろんしっかりとしているんだけど、それでいてまずまず原作再現も出来ているっていう、割とレベルの高いオーパーツ感があって、リリースから20年経った後でも違和感なく楽しく遊べるの、普通に考えてやばくない?

 

ラヴェッジ/BWジャガー ビーストモード

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原作では"ビースト"へはトランスフォームしないのだが、今回の玩具では当時品のメタルスジャガーのメカ動物とは更に異なり、リデコ元のチータスを踏襲したジャガーへと変形する。

変形後も銃をマウントするのが公式仕様らしく、生ビーストではあるがそれでも少し機械的なデザインを有した姿となっている。

 

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個人的にこちらのビーストモードにいくつかのウィークポイント…というよりかは大幅な大改造のしわ寄せが集中しているように感じており、その最たる物が処理しきれていないビーストの後ろ足だろうか。

リデコ元のチータスがビーストの見た目をかなり高いレベルで再現したのだが、ラヴェッジでは若干ファジーな仕上がりになっている。

 

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しかしながら、玩具としての落とし所や嘘はあんまり気にしないのでここに関してはそこまで突っ込もうという気にもならない。また、前述のように銃をマウントすることで「動物的か?って言われたらぜんぜん違うけど、こっちのほうがなんかカッコよくない?」の精神なので良かろうなのだ。

また、ビーストにてもう一点気になったのはビースト前足の可動。チーターの前足の膝よりも可動域が何故か限定的で、ここは正直変形等に影響が出るような理由があるわけでもないのになんで可動域が減ったの?というミステリーな点。

 

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大幅な大改造を~と書いてきたのだが、とにかく初回変形させて驚いたのはその変形機構。チーターの上半身処理から大幅に変更となり、背中には穴が空いていて腕を胸に格納し腕の一部を背中とツライチにする…といった「なんか凄い事」を限定リデコで平然と行っているあたりが痺れる内容になっている。

 

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チーターとの比較。

特に顔~胸にかけてのラインや何なら腕の位置がそもそも違い、同じ型の派生でありながらビースト形状でもほぼ違う気合の入ったりデコなのがよく分かるかと思う。

 

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ここまで来ると完全に余談だが、メタルスジャガーのビーストモードがこちらだ!

いや、やっぱめっちゃカッコいいよね。20年前の玩具だと言うのにめちゃくちゃ流線型なボディ、メッキの雰囲気もめちゃくちゃ渋い。メタルスジャガーもまた、メタルスチータスを強引にリデコしたため、そのしわ寄せとしてロボットの腕の処理がかなり苦しい状態なのだが、こちらはこちらでまた別格の魅力があると感じている。

 

ラヴェッジ/カセットロン ジャガー

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原作ビーストウォーズでラヴェッジが超変形を経てカセットテープに変形した元ネタをベースに今回の2パックにはカセットの姿も付属となっている。

 

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基本は当時品のリカラーとなっており、当時品同様の金属パーツが使用されている。大きな違いとして当時品にはなかった背面の印刷が施されており、元々のステッカーの位置にはディセプティコンのインシグニアが印刷されている。前述のメッキパーツを当時品同様にマウント可能。

 

多分シャッタードグラスでお会いしましょう

以上、Covert Agent Ravage/Decepticons Forever Ravage 2packのラヴェッジは久々にスマッシュヒットをブチかましてきましたよ、というお話だ。現状香港のイベントで先行販売、以降ハズブロパルスで限定展開…と、いつになったら国内で購入できるのか?いや、そもそも国内で購入できるのかが不明となっているが、個人的にはかなりおすすめのアイテムとなっている。

先週のワールドコライド4パックから1週間に3回のポストを行っており衝撃を受けている、なんだ、わたくし、やればできるのではないか!

おそらく次回はシャッタードグラスのスタースクリームか、あるいは未だに開けることが出来ていない限定の何かしらを…と言いながら半年間姿をくらましてきた実績がたっぷりとあるので、あまり期待はしないでほしい。

 

終わり。

 

 

トランスフォーマー:SHATTERED GLASS COLLECTION シャッタードグラス メガトロン a.k.a SGメガトロン

トランスフォーマー「Shattered Glass Collection(2021 hasbro toy line)」より

 

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DO OVER

皆様こんにちは。今回ばかりは前置きがだいぶ長くなりそうなので、皆様どうでもいいところの私の近況などはすっ飛ばして、シャッタードグラスでございます。

昨今はゴリラゴリラとウホウホ喚き散らしている私だが、以前はトランスフォーマーの海外展開の話とかをもう少し真面目に行っていた時期もあるんです、驚くことに。気付けば3年も前には「入門編」などと銘打ってポストを行っていた、トランスフォーマー界の中でも一際異彩を放ち、また多くのファンに愛されるシャッタードグラスがリブートされて帰ってくるんだぜ!いや、正確に言えば帰ってきてるんだぜ!つまり、既に若干乗り遅れている!

そんなシャッタードグラスの新作トイラインとともに「シャッタードグラスって聞いたことあるけど、よくわかんねーよ」という方々へもアプローチしよう、という所存でございます。

 

Enter the SG

シャッタードグラスはトランスフォーマーの善悪が反転した世界の物語、悪のオートボットオプティマスプライム(紫)は極悪人のキ◯ガイで、正義のディセプティコンのメガトロンは慈悲に満ちたヒロイックな正義のリーダー。

恐らくこのあたりまでは誰しもがご存知かと思うのだが、それ以上のことはなんかよくわかんねーよという方も多いかと思う。

しかしながら、全然問題ない。何故ならばそもそもシャッタードグラスのトイやストーリーってそもそもファンイベントとして始まったコンベンションの「BOTCON」から生まれた物で、これらの展開はハズブロによるオフィシャルな展開ではなく、ハズブロから公認を受けた謂わばライセンス展開、つまりファン由来の公認二次創作から始まっているのである。

 

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その為シャッタードグラスのコミックなどは基本はbotconやTFCCのコミックや小説が主となっており、国内では基本目にする機会はない。その為よく分からなくて当然なのだ。正直な話私もそこまで分かってないし。

 

そんなシャッタードグラスのこれまでの展開をざっくり解説するならば、クリフジャンパーがマルチユニバースに迷い込み、そこではオートボット/ディセプティコンの善悪やすべての設定が完全反転した世界だった!というお話。

シャッタードグラスのすべての始まりであるBOTCON2008コミック「TIMELINE#3」の内容は下記ブログを参照していただき、

cruelmelody.hatenablog.com

 

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※SGダイノボットを題材にした「ダンジョンズ&ダイノボッツ(小説)」。タイトルは当然ながらダンジョンズ&ドラゴンズのパロディである。かくあるべし、と言ったオタクマナー。

その後、悪のオートボットホイルジャックが作ったダイノボットの登場とダイボット達の争奪戦の話があったり、アルファトライオン(悪)がオプティマスとメガトロンを殺そうとしてロディマス(悪で髭面)が暗躍したり、オプティマスの弟であるウルトラマグナス(悪)がオプティマスに顔面の皮を剥がれて通常ユニバースの世界に迷い込んだり、オプティマスがオメガドゥーム(悪のオメガスプリーム)で銀河系を征服しようとしたり、サイクロナス(善)がメガトロン(善)を裏切って殺そうとしたり、それによってネクサスプライムがメガトロンをガルバトロン(善)に転生させたり、その後オプティマスはザ・ムービーのメガトロンのような展開でロディマスに投棄されたり、ユニクロンプライマスが出てきたり、オプティマスがムービーのガルバトロンよろしくノヴァプライム(善)に転生したり…と、内容がめちゃくちゃ込み入っている。

しかしながら、これらの展開を追えるコミックが基本入手しづらいという状況のため、ストーリーを追うのがめちゃくちゃ大変だった。

 

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また当時のボットコン/シャッタードグラスを語る上で欠かせないのが画像のテックスペックカードで、玩具に付属するこのテックスペックカードがそのキャラのバイオを明確にし、またストーリーを彩るフレーバーテキスト的内容がシャッタードグラス世界に華を添えていた。

参考までにBOTCONアイテムのSGメガトロンのテックスペックカードの詳細は下記。

”平和は全てのサイバトロニアンの為に”
若き数学者として、メガトロンはサイバトロンの名門大学で教鞭を振るっていた。

自身の研究の中で、彼は世の中の社会的傾向を予測する事のできる一連の方程式を発見するが、この予測がサイバトロンの内戦を示唆していた事に驚く。彼の同僚たちはこの研究を狂人の妄言だと取り合うことはなかったが、メガトロンは彼らこそ間違いとし、来るべき戦争のために地下へと潜り準備を始める。

オプティマスプライムがサイバトロンに進軍を始めた時、メガトロンは既に準備ができていた。彼はトランスフォーメイションの技術を開発し、自身の体を凄まじいパワーの飛行ビークルへと既に改造していたのだ。

オプティマスが破壊と征服の福音を広めていく中で、メガトロンは慈悲・勇気・自由への援護を行っていく。戦争へと直面する中で、彼のカリスマ性とユーモアはオートボットに対して共同戦線を形成していく事に大いに役立つことになる。
メガトロンは真の平和主義者だが、誰もが何度も目にしたように彼は戦士の魂をもっているのだ。

 

I・D・W

が!だ。あーだこーだと長々と書いたのだが、今回の新SGメガトロンを含めたトイ展開のストーリーはIDWによって新たにコミックとして描かれるため、これまでの設定/ストーリーがどれだけ踏襲されるかは不明。

そんな訳で以前よりも遥かに手に取りやすい環境下でシャッタードグラスの話が読める上に、おそらく過去設定とかもそこまで気にせずにSGキャラたちの活躍が読めるであろう今回の展開にテンションがぶち唸り上がっている。

 

シャッタードグラス メガトロン

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前置きが長い、本当に冒頭で死ぬほどどうでもいい内容の近況報告とかしなくてよかった。

そんな訳でシャッタードグラス・メガトロン。WFC展開のような傾斜の付いたボックスとなっているが、形状はより複雑に。箱の一部はニスを引いたようなテカリのあるリッチな仕上がりとなっている。

キングダムシリーズより本体固定用の内箱がペットから紙台紙に変更となっていたのだが、今回のシャッタードグラスでは以前のようにペットへと戻っている。

遊んだスーファミまでいちいち箱に戻していた私にとって、しまいやすく開封後の見栄えもよいこの仕様は大変ありがたい所であるのだが、昨今の潮流であるサスティナブルー持続可能な社会を作るために玩具からプラやペットを排除する流れとなっており、じゃあそういう奴らは木彫りのこけしでも振り回して遊んでいろよ、と言った具合である。

 

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基本はシージ版のメガトロンをベースにしたリデコ。

背面のウィングと左手付属の武器が新規造形されているが、基本これらのパーツは余剰パーツとなっているため、変形の際には付け替えが必要となっている。これ以外にリデコ元にもあった手持ちのバカでかい剣も付属している。

 

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BOTCON2008 限定の当時品(右)と比べると当時品の本体カラーがグレー基調だった事に対して、今回のSGメガトロンはほぼ白でありだいぶ元の姿から印象が変わっている。

また当時品のリデコ元がスーパーリンクガルバトロンであった為、SGメガトロンといえば肩キャノンやG1展開のガルバトロンのような下半身…と言った特徴となっていたのだが、今回は元ネタ自体もメガトロンの為、割とストレートにメガトロンの見た目を踏襲している印象だ。

参考までに、BOTCON2008のSMメガトロンの記事はこちら↓

cruelmelody.hatenablog.com

 

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国内展開ジェネレーションズセレクトで販売されたスーパーメガトロンはそういった意味ではBOTCON2008版SGメガトロンの意匠を多分に汲んだようなルックスだった為、一部ではこれでシャッタードグラス出してくれとも話題に。

しかしながら今回のシャッタードグラス展開は前述の通り新たな展開となるため、過去のルックの完全再現を必ずしも意識しているわけではないのかと思う。色も真っ白だし

更に重要なのは玩具の統一感も。BOTCONのシャッタードグラス展開は既成玩具の寄せ集めでトーンマナーもクソもない節操のないカオスっぷりだったことに対して、おそらく今回のシャッタードグラスコレクションはWFCをベースに展開される。

全体的な統一感が生まれるのはとても良いことなので、そこにノリのぜんぜん違うスーパーメガトロンを突っ込んでも…という話である。

 

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また、前述の手持ちのバカでか剣だが、当時品のリデコ元であるスーパーリンクガルバトロンが戦車と銃が一体になっているソード形状のバカでかい武器を持っているので、そちらを踏襲して右手に括り付けるのがSGメガトロンぽいのではないかと思い、結果的に画像のような状態にしている。しつこいようだがIDWにおける展開がどうなるのかは不明なので、こちらはあくまでもBOTCON2008リスペクトに依るものだ。

 

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BOTCON2008から13年も当時品の姿をSGメガトロンとして認識していたため、指定の変形方法だとウィングなんか短くね?と感じ、背面のタンク足部分を開き背面ではなく横にジョイントする形でウィングを付けている。※先程の画像も同様。

 

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完全新規となるジェットの機首部分は肩へのマウントも可能だが、完全に見た目がオーバーロードっぽくなる。また、シージにて元となるメガトロンを購入した際にはメガトロンに剣はなんか違うんじゃないかな…とあまり魅力を感じていなかったのだが、ここSGに来ていらない子認定されていた剣がこんなにも輝くとは!なんなら砲身だけではなく刃の部分も青に塗ってくれても良かったのに!

※そもそもメガトロンがグラディエーターだったバックボーンを考えると剣の付属は別に何もおかしい事ではない

 

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可動に関して。シージにていつかやるぜ!いつか…な!と気がつけばウルトラマグナスあたりからのポストとなっていたため、メインであるオプティマスやメガトロンの事を書けていなかったのだが、個人的にハチャメチャなブレイクスルーの塊であるシージ・オプティマスと比較すると、シージ・メガトロンの型は、変形にも華がなく、可動は限定的で…と正直良い印象ではなかった。

 

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特に足首周りは水平軸も前後も非常に可動弱い。また個人的にめちゃくちゃ気になっているのは足首の角度とかかとの接地性。このメガトロンの最大のウィークポイントとして足裏の接地がやや背中側に傾斜がかかっており、普通に真っ直ぐに立たせようとするとバックヘヴィな作りもあり後ろにぶっ倒れてしまう点がある。

普通に立たせようとすると上半身を少し前方に倒す必要がありあまりヒロイックに決まらない。そんな訳で立たせる時はかかとをベタ付けせずにちょいちょいちょい…と角度付けを行っている。

めちゃくちゃ今更なシージ型へのコメントとなっているのだが…この点は本当に残念な所なのだ。

 

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TIMELINE#3「シャッタードグラス」にて主人公となるクリフジャンパーと。シャッタードグラス・ユニバースに迷い込んだクリフジャンパーはフライトパニックを背負ったクラシックス版のイメージが強いのだが、そもそも今回のIDW版でもクリフジャンパーは登場するのか?ルックはWFC版になるのか?は気になる所。

 BOTCONシャッタードグラスの時もそんな話をしていたのだけれども、今回もクリフが「異世界転生」的にシャッタードグラス世界に迷い込んでいる話で、SG展開の玩具を集めていい年して遊んでいたいなら、確実にWFCのクリフの購入をおすすめしたい所。

 

ビークルモード

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さて、今回のSGメガトロンで最も「おおぅ…おぉ…おおぉ?おおぉうぅ……」という微妙な反応で沸き立ったであろうビークルモードだ。

 

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御存知の通りBOTCON2008のメガトロンは元ネタ同様のジェット機に変形し、以降もSGメガトロン=ビークルはジェット、というのがマナーになりつつあった為、今回は元がタンクであったビークルをかなりのどストレート剛速球具合で戦車から飛行機へとリフォーメイテッドを行ったようだ。

 

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こちらに関してはほとんど「Twitterで見かける素晴らしいアイデアのオレ変形」レベルの出来を公式がぶっこんできた形となっているが、もうこれに関しては仕方あるまい!

 

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当然ながら元ネタであるタンクへの変形も可能となっているので、実質トリプルチェンジャーだ。そんな訳で私としてはトリプルチェンジャーであるならば、隙だらけのジェット機モードもしかたあるまい!の姿勢である。

しかしながら、元となるシージ版のタンクも「うーん」という出来栄えなのが辛い所。アースライズ版も然りだが、玩具としてのメガトロンはWFCシリーズの中ではあまり魅力を発揮できていない印象だ。

 

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ちなみにジェット機モードでは大剣が、タンクモードでは新造されたジェット機の羽と機首が余剰となるので、それらをタンクモードにぶち込んでみた結果、実写リベンジ版の空飛ぶタンクっぽくなった。

 

DIE DECEPTICON!

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完全にSGオプティマス/SGラチェットのセットやSGブラーの話をすっ飛ばしているのだが、まさかシャッタードグラス展開がオフィシャルからリリースされ、こうして両軍リーダーがリメイクで揃い踏みとなるとは。

当時品のSGオプティマスとSGメガトロンを今揃えようとすると平気で10万とか掛かっちゃうわけで、海外ショップや輸入ショップ経由とは言えこれらが2万もかからずに手に入るとは。

 

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しかしながらオプティマス/ラチェットセットも今回のメガトロンも国内での入手はほぼ予約戦争と化しており、既に一部経路では倍近いプレ値での販売も目立っている。あとはこれらが国内で展開されれば言うこと無しなのだが。現状、タカラトミーはこの人気シリーズであるシャッタードグラス展開に関しては沈黙を守っている。

 

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※撮った写真の殆どがメガトロンを拷問・虐待している構図ばかりだった

以降のラインナップとして、

は既に発表されている。

 

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※当時品のSGスタースクリームと。ずっと冷暗所に保管していたのだが…めちゃくちゃ黄ばんでるじゃんね!!!

スタースクリームとゴールドバグは既にSG版がトイとしても展開されており、また、ジェットファイヤーは変形ヘンケイ版の限定版として販売されているダークスカイファイヤーがシャッタードグラスコミックに逆輸入された形となっており、遂に正式な形でSG展開としてリリースされることに。

上記のキャラは全てSG展開では既出となっているが、今後SG化していないキャラのSG版が新たにリリースされるといった展開も楽しみである。

全くの余談だが…唯でさえプレ値化して高額になっている中、このままシャッタードグラス展開がおま国される場合、ジャットファイヤーとかどうなるん?2~3万とか平気で高騰しそうで既に怯えている。

 

N.E.X.T

以上、Shattered Glass Collectionより、シャッタードグラス・メガトロン。

あの、本当にここまで書いてて思うのだが。前々(シージ国内展開時)から言っているのだが、タカラトミーがシージの型番にSGって振ったの本当にどうにかしている。トランスフォーマーにおいてSGとキャラ名の組み合わせはシャッタードグラス版みたいなレギュレーションがあるのに本気で気にも止めなかったのかーッ!正気かーッ!と。

で、極力SGを避けるよう書いててめちゃくちゃ気を使ったのだけど文面が「シャッタードグラス」で埋め尽くされるのもなんだかなぁで結果後半ではSG連発である。

更に今後の話で言うとSG展開がリスタートをする中でSG〇〇って調べるとシージの玩具がヒットしまくるという検索デブリ。本気で気にも止めなかったのかーッ!正気かーッ!と。

 

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はい、そこまでー!悪口ィー、そこまでー!……はい、そこまでー!

ということで、今は書く書く言って絶対書かないと思っていたシャッタードグラスの話をかけたのでだいぶ満足です。次回はこいつか、あるいはシャッタードグラス版のスタースクリームのはず。

 

それではまた来年。

 

終わり