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オレカバトル:新6章 イシス と復活のオシリス

オレカバトル新6章『孤毒の浄化』より

 

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お詫びと訂正

平素は格別のお引き立てを賜り、誠にありがとうございます。4月1日にアップしましたブログにおけるイシスのカードですが、よく見たらTSUTAYAの会員カードでした。謹んでお詫び申し上げます。あとメジェドは本当に出たらいいのになって思っている、そんな訳でエジプト神話の話を始めよう。

 

イシス

元来女性キャラがわりと苦手なのだが、イシスはそういう意味ではバッチリと女性的であるのにそこはかとなく中性的であり、ミステリアスな見た目もかなりクールな為、いつか育てたいと思っていた。そんな中で大合戦が終わり、スキャン属性の縛りが解けたので育成を開始してみた。

 

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以前も書いたのだけど、エジプシャンなアイメイクやデビルマンに登場するシレーヌのように頭部から伸びた翼

等、”キャラ感”のエッジが超立っててデザインがめちゃくちゃ良い。前回のマオタイに続きこちらも取り急ぎは★→系を入れる作業中。捕獲してきたのでコマンド潜在は不明。

3リールのマジュラがここに来てためるやこうげきに連続で劣化し始めているのだけど、これがコマンド潜在でないと「ミス・こうげき・★★★→★★★★×4」不可なのか、単純にパンドラ様からの愛のある嫌がらせなのかは不明。おそらく問題ないと思うのだけど、以前ダルタン育成の時にも3リールラス1の★が半年近く来なかったりしていて、そこまで追い込まれてくると「これ実はキャパ的に無理なんじゃんねーか病」に苛まれるお約束のアレである。そして実際のところそんな強迫観念に駆られるくらいに謎のストップがかかることは多々ある。

 

イシスのトリッキーな技と変化のタグイェル

イシスの技だが、

  • マジュラ・水撃のマジュラ

水属性全体魔法、AT50%・上位100%。

  • 救済のインカーズ

味方単体指定、状態異常を全て解除しAT80%(?)のオート回復の加護を付ける。*特定の条件でイシス自身が200%近く回復しているのを見かけたので、まだ何かしらありそう。

  • 回生のインアーシュ

離脱した仲間をHP100%の状態で蘇生。男性モンスターの場合専用アイコンが付き、性別が女性へと上書きされる。

これはおそらく、彼女の旦那である「オシリス」の復活をベースにしたもの。詳しくは後述するが、オシリスは王権を争う兄弟の「セト」にバラバラに切り刻まれ殺害される。その遺体を妻であるイシスが回収し、セトの息子であるアヌビスがつなぎ合わせミイラにし、オシリスは魔術で復活するのだが、オシリスの男性シンボルのみは終ぞ見つける事ができなかったという。そんな訳で復活するモンスターからは男の大事な部分が消失し、女性へと性別が変化するのだろう。

 

  • 変化のタグイェル

かなり特殊な変身技。七十二変化と違い

  • 変身は★3クラスまで
  • 変身に1ターン消費
  • 変身後は2ターン行動・2ターン目の行動終了後に解除
  • 変身後はHP等のステータスは全て変身モンスターに準拠(変身前にダメージを食らっている場合は元の残HPのパーセンテージが変身後のHPに適応される)
  • 変身前の状態異常(加護などのプラス面も含む)の全てが解除される
  • 変身中に受けた状態異常(加護などのプラス面も含む)の全てが変身解除後に解除される

となっている。七十二変化がソンゴクウ・牛魔王が1ターン誰かに”化ける”技であるならば、タグイェルは2ターン完全に別のモンスターに入れ替わるようなイメージに近い。

七十二変化登場後の変身技だがとてつもない調整をうけており、公式からの「七十二変化と同じ轍は踏むまい」という深い後悔の念のようなものが滲み出る内容となっている。しかしながら、2ターン属性なども含め完全変身+状態異常を2度強制解除可能というアドバンテージがあるのでこれを如何に使いこなせるかがキーとなり、これを下位互換と取るかどうかは使い手によるように感じる。

 

ちなみに調べたところ

  • マジュラ=水流
  • インカーズ=救済
  • インアーシュ=蘇生
  • タグイェル=変化

だそうなので、水撃の水流・救済の救済・回生の蘇生(回生=蘇生)・変化の変化と、イシスさんはクールな見た目とは裏腹に「頭痛が痛い」的なおちゃめな技名を使っている。

 

エジプト神話で見るオレカモンスターの関係性

前項の回生のインアーシュにて触れた彼女の夫である「オシリス」の存在。そういえば、エジプト神話ってあんまり知らないかも!と思い調べてみた結果なんか色々とすごかった。

まず、前提として地方や宗派(的なもの)によって内容がほとんど違ったりするという部分。オレカに登場するラーはエジプト神話において主神的な扱いを受けているのだがそれすらも違ったり、他の神様と合体して超強くなってたり。でもそれも宗派が結構勝手に「俺んとこの神様あんま強くね~からラー様と親戚って設定にして合体させようぜ!ブーン!ドドド!がったぁ~い!!」と結構雑に色んな神と合体させられてたりと、自由過ぎる内容となっていた。

そんな訳で今回纏めてみたのだけど、これはあくまでも「一部地方ではこんな感じ」であって違う地方だと大前提からひっくり返っていたりするので本当にそんな見かたもあるのね~くらいのスタンスで受け取って欲しい。

 

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ヌンっていう人は「丘だったり、海だったり、なんか、そういうばっくりした存在らしい」という”始まりの人”がいて、ここから自らの意志で「うぉりゃあああ!」って突如誕生したのがラー様だそうです。こういった事は神話では日常茶飯事なのであえてスルーさせて頂き、このヌンからアトゥムやアメンも生まれたそう。アトゥムを主神としていたり、前述の通りアトゥムやアメンとラーが合体してアトゥム=ラーになったりアメン=ラーになったりもしている。

*アメン=ラーとかガンダムに出てきそうな名前ですね。

で、オレカのキャラをこれらの神話に当てはめてみると、

 

神官神イムホテプ

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ラー様を信仰しない人々へ天罰を下すために、ラーが片目から創った殺戮神セクメト、そのセクメトの旦那さんプタハと人間の間に生まれた半神。ラーから見ると義理の孫にあたるのかな?

そもそもイムホテプは実在の神官(人間で上の図で父とされるプタハ神の神官)だったのだけど、サッカラのピラミッドを設計する等の功績によって死後神格化された結果、神様たちの仲間入りを果たしたという見方が一般的なようだ。

 

イシス

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ラー様、あるいはアトゥムによって作られたシュウとテフヌト、そのさらに子供たちのゲブとヌトの娘であり、ラーから見るとひまご。イシスは4人兄弟であり、イシスの他にオシリス(男)、ネフティス(女)、セト(男)が存在する。エジプト神話では兄妹間での結婚がわりとメジャーで、イシスはオシリスと、セトはネフティスと結婚している。オシリスが長男セトが次男であるが、セトが王権を奪うためにクーデターを起こし兄オシリスを殺害。その後は回生のインアーシュの説明の通り。

オシリスが復活した際にイシスは受胎し有名なホルスが生まれ、王権を巡る争いはホルスvsセトの構図へと。

 

冥界神アヌビス

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アヌビスはセトの妻ネフティスの子供なのだが、父親オシリスオシリスなんてけしからんやつなんだ!と思われるかもしれないが、ネフティスがオシリスを騙し身ごもった子なのだそうでなんだか色々と複雑である。ラーから見ると玄孫(やしゃご)。

オシリス死亡後はセトから逃れイシス・ネフティスと共に隠遁するような状況だったようで、オシリスの復活の際には「バラバラにされた彼の死体をミイラにして人の形に戻す」作業を行っており、ここから「ミイラ作りが神ってるよね、あの人」的な、オシリスをミイラにしたカリスマミイラ師的扱いを受けるようになったようだ。ちなみに「死んだらオシリス様みたいにされたい」という願いから人々のミイラ化が始まったそう。

 

Burn the Witch

ラー様玄孫までいるとかパワフルっすねって話なのだが、実際のところラー様の老化も進行していた。

イシス「あんた、神様かい?」

ラー「あんだってー?!…とんでもねぇ、あたしゃ神様だよ!!」

志村けんの例のアレ

 実際のところかなり耄碌していたようで、彼を乗せて天を駆る太陽の船からヨダレを垂らしていたとか。自身の息子ホルスを王にする為、イシスはそんなラーに目をつける。

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エジプト神話では「神の真の名前」には力が宿っておりそれらを知るという事はその神の力をも行使することが出来るそうで、これまでに上げた名前は全て「通称」みたいなものなのだそう。イシスはラーの名前を知り彼の力を手に入れ息子ホルスを絶対的な王へとのし上がるらせようとする。

こうしてイシスはひっそりとラーが天の船から垂らしていたヨダレを使いラーに呪いを施す。呪いはラーを蝕むが直せるものが居らず、ラーはイシスがかけた呪いとは知らずに助けてくれと自身の血を引く彼女を呼ぶことに。そこでイシスは呪いを解くためと言葉巧みに彼の「真の名前」を聞き出す。こうしてイシスは太陽神の力を手に入れ、その力は息子ホルスへと継承される。

 

献身的に夫に仕える良き妻であり息子を支える良き母としてのイメージが強いが、政治的な・ダークな側面もあり、イシスは世界初の「魔女」としても認知されているそう。また当時のヒエログリフには基本的に男性の神しか持つことが許されない権力の象徴である「杖」(ウワス杖)を持って描かれていることが多く、スーパー男性上位だった超昔においてイシスの持つ力・権力の強大さがよく分かる。

 

カットインがない

イシスがラーに呪いをかけていたり、アヌビスとは非常に複雑だが義理の息子に近い関係であったり、と意外とイシス周辺はみっちりと詰まっているのだが、オレカでは特にカットインがないようだ。

個人的にはこのエジプト神話におけるヒールを演じている「セト」が火(土?)属性パワー系とかで(牛魔王的なステのポジション)で新旧6(2)章に登場してくれていたら少し面白そうだな~と思った。セトの顔面はツチブタらしいので巨漢枠(牛魔王・ブーデ的な)でも有りな気がするのだけど。しかしながらこれも以前書いた僕が勝手に妄想脳で提唱する「1人足りない気がする法則」に当てはまり、また現状を考えると難しい状況だろう。

 

 

 

古代エジプトうんちく図鑑

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