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オレカバトル:新6章 研究者カイスは何故ドクトルになったのか

オレカバトル新6章『孤毒の浄化』

 

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研究者カイス

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遂に登場となったドクトルの進化、研究者カイス。ドクトルからの進化だが★4化に伴い若返っているように見え、極端に肌の露出が少なく顔も黒塗りであったこれまでの姿から、顔や、袖をまくった肌が露出し以前よりも人間味を感じるルックスとなっている。また彼の足元を動き回るゼロも以前のジャンク感あふれるエッジィな見た目から、より有機的で丸みを帯びた、零式のようなソフトな雰囲気へと変化している。僕の捕まえた捕獲ドクトルは奇跡的にコマンド潜在だった。

 

技だが

粘着攻撃・ロボ修復・ロボ召喚★★★はドクトルから引継ぎ。新規技として

アイテムパーツ

  • ランダムでステータスアップを行う。HPを30回復と攻撃力アップ?を確認

となっている。

 

Youtubeでオレカ:VS研究者カイス

ドクトルが大量のカットインを残したように、今回の研究者カイスも数多くのカットインを生んでいる。新旧2・6から抜き取られていたパズルのピースを埋めていくようなこのカットイン達を、カイスとのバトルに詰め込んだ動画をアップしてみた。

 

VS無幻銃士ダルタン

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カイス確定出現の対象となっている無幻銃士ダルタンとのカットイン。おそらくドクトルとなる前のカイスにダルタンが接近する内容。これまでに無いダルタンの優しげな声と、「ハカセ」の敬称が印象的なカットインだ。

 

VS死霊使いワイト

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類似性が指摘されているワイトとのカットイン。無から機械を生み出すドクトルと、サンプル(死体)から案デッドを生み出すワイト。ドクトルは「意識を持つもの」を生み出すことに対してモラルと一定のルールを課しているようで、死者を蘇らせ魂を冒涜するワイトを糾弾している。

 

VSフランケン

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こちらはカイスをリーダースキャンしノーマル枠のフランケンとのバトルで発生。彼は大変な後悔をしているようであり、始終謝罪に徹している。ワイトとのカットインにて全てを否定する勢いの彼が、何故アンデットを創造するに当たったのだろう。

 

フランケンの誕生は事故だったのか

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僕はそもそもフランケンという存在は、カイス=ドクトルが研究の一環として自らの意思で生み出したのだと感じていた。だが、ここまでアンデッドというものに対して拒否反応を示すカイス、このカットインにより誕生自体が何かの事故だったようにも見える。

「アンデッドのフランケンボーイ」として望まれて誕生したわけではなく、事故的にアンデッドの「フランケンボーイ」になった。そんな”アンデッドにならざるを得ない”状況に陥ったのではないか。

写真立てに光の加減で曖昧に写る二人の影

ロボ零式「ソレハ ダレデスカ?」(ハカセ若イ!)

ハカセ「わたしの、たった一人の家族だ。」

   「事故で死んでしまったが……。」

 出水ぽすか先生の描くオレカモンスターズ冒険烈伝3巻のロボ零式を巡るストーリーにこんな回想シーンがある。

 

僕はこの「誰か」を家族=女性だと考え、フランケンに対して「自身が作ったアンデッドを息子のように溺愛していた」と考えていたのだが、「溺愛していた息子の死に際し、許されざる事に手を染めてしまった」ようにも見える一連の流れ。そして文字通り不死身の「モンスター」を産み落としてしまった事への後悔と謝罪。

カイスは-あるいは自身を機械化し長い時間生き永らえる必要があったドクトルも、不死であるフランケンに一生寄り添うことは出来ない。だからこそ、服がぼろぼろになるほど成長してまでハカセを捜し求めるフランケンに

「はて?人違いじゃよ…」

と突き放すように言い放ったのは、せめてカイス(ドクトル)に依存しない彼自身の人生を歩ませようとした結果なのか。今解禁におけるVSワイトとのカットインから読み取れるカイスの価値観や、フランケンへの謝罪はそんな状況を想像させる。

 

カイスは誰を愛し、マッドへと向かったのか マジュヌーンとライラ

また、これはその写真立てに写る人物が女性だったら…という妄想の話で一つ。

「カイス」というワードを調べていた所「マジュヌーンとライラ」という中東(ペルシア?)の古典物語へと行き着いた。物語の詳細だが

良家の生まれであるカイスという少年は、ある日、月のように美しいライラという少女と出会う

カイスはこの少女に恋に落ち自身の全てをライラに捧げ、ライラも彼の心を汲み恋が芽生える。

しかし次第にカイスの愛は常軌を逸するようになり、人々は彼をマジュヌーン(*)と嘲りはじめる。。

*マジュヌーン =狂人

このカイスの暴走に、ライラの家人は恐れライラを常に監視下に置き、二人の会う術を絶った。

将来を約束されたはずの二人は引き裂かれ、カイスのライラへの愛はさらに増し、狂人と化し畜生のように荒野を放浪するようになり、ライラは名家の青年からの求婚で望まない結婚を果たす。しかし、心はカイス-マジュヌーンと向けられ、彼を思い続け気を病み、遂には息を引き取る。

その知らせを知ったマジュヌーンは彼女の墓へと駆けつけ、号泣し、最後にはその墓上から恋人の待つあの世へと旅立っていった

 という話だ。

 

ここまでではう~んなんとも言えな~い!という気分になるのだが、ここで重要なのはカイスを狂人として指す「マジュヌーン」という単語。このマジュヌーンには「ジンに取り憑かれたもの」の意味があるのだ。ジンとは精霊や妖怪の一種であり、またの名を魔人ジン。

 一番に思い出されるのはダルタンと一緒に「ランプ」を壊して回っていたドクトル。ドクトルの本名であるカイスと、上記の話と、魔人ジンの話。

前述のオレカモンスターズ冒険列伝の中でハカセが零式に語る「大切な人」の存在。その「大切な人」へと向けられる愛情に新1章に登場するロボ零式は激しく悩み、世界を初期化しようとする暴挙にまで至った。そんな風に一人の人間を思い続けるハカセ=ドクトル(カイス)。ハカセはその誰かを失った心の穴を生めるように研究に没頭していった、そんな風にも僕は捉えていた。

 

一部ではマッドサイエンティストとして語られ、一人のアンデッドは彼を探し彷徨い歩き続け、彼に作られたロボは狂気の愛を向けた。そんなドクトルが愛した「誰か」、マジュヌーンにおける「ライラ」。

写真立てに写るもう一人の影は、一体誰だったのだろうか。

 

ちなみにエリッククラプトンの愛しのレイラは上記のマジュヌーンとライラをベースに作られたらしいですよ。レイラ~。


いとしのレイラ [日本語訳付き] エリック・クラプトン - YouTube

 

 

ライラとマジュヌーン (東洋文庫 394)

ライラとマジュヌーン (東洋文庫 394)

 

  

いとしのレイラ

いとしのレイラ